プラスチックは石油から作られるポリマーを材料として作られ、産業資材から日用品まで非常に広く利用されますが、プラスチックに熱や圧力を加えることで形を自由に変えられるという性質を利用して「成形機」でさまざまな製品を作り出すのがプラスチック製品成形工です。基本的な仕事は、材料を成形機に投入し、加熱溶融したものを金型などで成形した後、冷却し凝固させて製品にすることです。
一般的な作業手順は、まず、作る製品に必要な金型を成形機に取り付けます。材料を成形機に投入し、温度や圧力、速度などの成形条件を成形機にセットし、試運転します。指示通りの製品ができるよう調整し終えると、その後は連続運転により成形を続け、時々材料を補給します。通常は安定して生産を続けられますが、途中で条件が変化すると不良品になる恐れがあるため、機械の監視を続け、必要に応じて成形条件を修正します。金型から製品を取り出し、形状、寸法が正しいか検査し、仕上げ工程や箱詰め工程へ送ります。
現在では、成形の工程にファクトリーオートメーション(FA)と呼ばれる生産体制が導入されるなど、自動化が進んでおり、それに伴い、成形工の仕事も監視が中心となっていますが、それにはプラスチック成型の基本的な技術と知識が不可欠です。
作業による成果品
画像提供:リーダー株式会社
押出成形
作業による成果品
画像提供:伸栄化学工業株式会社