管内概要
当所は、小田原市、足柄下郡(箱根町、湯河原町、真鶴町)の1市3町を管轄区域とし静岡県と隣接する神奈川県西部に位置している。戦国時代の北条氏や江戸時代の小田原藩の城下町の小田原市は、箱根の玄関口として、また豊かな自然と史跡に恵まれた観光都市として県西での産業・経済・文化・交通の中心となっている。
富士箱根伊豆国立公園の中心である箱根町は、富士山を背景に芦ノ湖や四季折々に変化する山と高原、早川・須雲の渓流に沿って湧出する豊富な温泉と近代的施設に代表される日本有数の観光地である。
湯河原町もまた、海と山と温泉の自然条件に恵まれ、閑静な情緒と土肥一族ゆかりの歴史があるいで湯の街であり、椿・梅の花まつり、海水浴場、みかん狩りなど観光資源が豊かである。
天然の良港、真鶴漁港を有する真鶴町は、新鮮な魚と磯遊び、四季を通じての釣りのメッカとして人気があり、また、7月に行われる貴船まつりは、日本三大船まつりの一つとして有名である。
当所管内の産業としては、温泉旅館 ・ホテルの観光産業を主に、電気機械器具類や医療、化粧品などの化学工業関係の製造業のほか、豊かな自然環境のもと、近海でのアジ・サバ・ブリ等の漁業、梅・みかん・野菜等の農業も行われている。また、それらを原材料としたかまぼこ、ちくわ、ひもの、梅干等の食品加工業も盛んである。
旅館・ホテルを主とするサービス業、それに関連する卸・小売業、飲食サービス業等観光産業に係る業種に占める労働力人口が高いことも当所の特徴としてあげられる。
令和元年5月、箱根山の噴火警報がレベル2(火口周辺警報)に引き上げられ、10月には台風19号の影響により、幹線道路や交通機関等に甚大な被害が発生したことで、観光客が激減し観光産業やそれに関連する卸・小売業・飲食業は大きな打撃をうけた。
更には令和2年2月からの新型コロナウイルス感染症の感染予防対策により、宿泊業・飲食業等地域経済へ大きな影響を及ぼしているところである。
また、少子高齢化・人口減が地域産業に様々な影響を及ぼし、今後も地域に密着した雇用
対策が必要になることから、平成28年3月14日には小田原市と県下で2例目の雇用対策協定を締結した。
小田原駅周辺の再整備が進められ、「ミナカ小田原」が令和2年12月4日にグランドオープンし、小田原公共職業安定所及び小田原労働基準監督署はミナカ小田原9階に移転し、同フロアにて令和2年11月24日より業務を開始した。