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職場における腰痛予防対策について
職場における腰痛災害について
職場における腰痛の発生は、荷物を持ち上げたり、腰をひねったりしたときのほか、寒さや冷え、床や階段での転倒、さらには年齢や体格、今までにかかった病気などのいろいろな要因が重なり合って起こるとされています。
また、腰痛にはぎっくり腰など腰部に強い力が加わったときに起こる急性腰痛(災害性腰痛)と、腰部に過度の負担のかかる作業などに長い間たずさわり徐々に痛みが起こる慢性腰痛(非災害性腰痛)に大きく分けられます。
群馬労働局管内で発生した休業4日以上の腰痛災害による死傷者数は緩やかな増加傾向にあり、第三次産業の占める割合が高くなっています。
また、腰痛にはぎっくり腰など腰部に強い力が加わったときに起こる急性腰痛(災害性腰痛)と、腰部に過度の負担のかかる作業などに長い間たずさわり徐々に痛みが起こる慢性腰痛(非災害性腰痛)に大きく分けられます。
群馬労働局管内で発生した休業4日以上の腰痛災害による死傷者数は緩やかな増加傾向にあり、第三次産業の占める割合が高くなっています。
職場における腰痛予防対策指針
厚生労働省では「職場における腰痛予防対策指針」を策定し、重量物を取り扱う事業場や福祉・医療分野における介護・看護作業などへの啓発・指導を行っています。
皆さまの事業所での腰痛予防対策に、ぜひ、お役立てください。
職場で腰痛を予防するには、労働衛生管理体制を整備した上で、作業・作業環境・健康の3つの管理と労働衛生についての教育を総合的・継続的に実施することが重要です。
リスクアセスメントは、それぞれの作業内容に応じて、腰痛の発生につながる要因を見つけ出し、想定される腰部への負荷の程度、作業頻度などからその作業のリスクの大きさを評価し、リスクの大きなものから対策を検討して実施する手法です。
リスクアセスメントの結果を基に、予防対策の推進についての「計画(Plan)」を立て、それを「実施(Do)」し、実施結果を「評価(Check)」し、「見直し ・改善(Act)」するという一連のサイクル(PDCAサイクル)により、継続的・ 体系的に取り組むことができます。
皆さまの事業所での腰痛予防対策に、ぜひ、お役立てください。
指針の主なポイント
<腰痛予防のための労働衛生管理体制の整備>
<リスクアセスメント>
<労働安全衛生マネジメントシステム>
作業別 腰痛予防対策
1 重量物取り扱い作業
- ・重量物の取り扱い作業については、機械による自動化や台車・昇降装置などの使用による省力化を図りましょう。
- ・機械を使わず人力によってのみ作業をする場合の重量は、男性(満18歳以上)は体重のおおむね40%、女性(満18歳以上)は、男性が取り扱う重量の60%程度としましょう。
- ・荷物は、適切な材料で包装し、確実に持つことができるようにし、取り扱いを容易にしましょう。重量はできるだけ明示しましょう。
2 立ち作業
- ・不自然な姿勢での作業とならないよう、作業機器や作業台は、作業者の体格を考慮して配置しましょう。
- ・長時間立ったままでの作業を避けるため、他の作業を組み合わせましょう。
- ・1時間に1・2回程度の小休止・休息を取り、屈伸運動やマッサージなどを行いましょう。
- ・床面が硬い場合は、立っているだけでも腰に負担がかかるので、クッション性のある靴やマットを利用して、負担を減らすようにしましょう。
3 座り作業
- ・椅子は、座面の高さ、奥行きの寸法、背もたれの寸法・角度、肘掛けの高さなど、作業者の体格に合ったものを使用しましょう。
- ・不自然な姿勢での作業とならないよう、作業対象物は、肘を伸ばして届く範囲内に配置しましょう。
- ・床に座って行う作業は、股関節や仙腸関節(脊椎の根元にある関節)などに負担がかかるため、できるだけ避けるようにしましょう。
4 福祉・医療分野等における介護・看護作業
- ・リスクアセスメントを実施し、合理的・効果的な腰痛予防対策を立てましょう。
- ・人を抱え上げる作業は、原則、人力では行わず、福祉用具等を活用しましょう。
- ・定期的な職場の巡視、聞き取りなどを行い、新たな負担や腰痛が発生していないか確認する体制を整備しましょう。
5 車両運転等の作業
- ・建設機械、フォークリフト、農業機械の操作・運転による激しい振動、トラック、バス・タクシーなどの長時間運転では、腰痛が発生しやすくなるので、座席の改善、運転時間の管理を適切に行い、適宜、休憩を取るようにしましょう。
- ・長時間運転した後に重量物を取り扱う場合は、小休止や休息、ストレッチを行った後に作業を行いましょう。
参考資料
群馬労働局版「腰痛災害をなくそう!」(PDF:1.68MB)