(改訂3版) |
1 趣旨
県内の景気は平成20年の世界同時不況時からは持ち直しつつあるものの、働く労働者を取り巻く環境は厳しく、賃金不払や解雇をはじめ、賃金不払残業(サービス残業)を背景とした長時間労働等の申告・相談が後を絶たない状況にあります。また、過労による脳・心臓疾患等や、職場の人間関係等各種ストレス要因によるメンタルヘルス不調の発症など、健康障害の拡大も心配されています。
このような状況の中で、企業における労働時間管理の適正化を一層進めることで長時間に及ぶ残業を防ぎ、メンタルヘルスケアを含む健康管理対策の推進によって健康障害の発症を防止すること、そして仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を実現することが、職場、家庭及び地域社会にとって重要な課題となっています。
このため、過労やストレスによる健康障害を予防することとはつらつと働くことができる職場づくりの重要性を岐阜県全体の共通認識として幅広く定着させ、職場における労使はもとより県下における労使団体、関係団体及び関係行政機関が連携を図り、各職場においてはつらつと働くことができるような提言、施策を展開します。
2 目標
労働時間管理の適正化やメンタルヘルスケアを含む健康管理対策を一層進めることで、長時間に及ぶ残業を防ぎ、過労やストレスを原因とした脳・心臓疾患や精神障害の発症をなくし、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の図られた、誰もが健康で安心して働くことができる、はつらつとした職場づくりをめざす。
3 取組方針
(1) | 労働時間管理の適正化と賃金不払残業の解消 |
(2) | 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現を図るため、時間外労働の削減と年次有給休暇の取得を促進 |
(3) | メンタルヘルス対策の推進 |
(4) | 健康診断の確実な実施 |
(5) | 健康診断の有所見者に対する事後措置の確実な実施 |
(6) | 長時間労働(月45時間を超える時間外労働等)を行った労働者に対する産業医等による面接指導の確実な実施 |
(7) | 二次健康診断等給付制度の活用 |
(8) | 女性の就業環境の整備 |
(9) | セクシャルハラスメント、パワーハラスメント等の解消 |
(10) | その他、はつらつとした職場づくり推進 |
4 取組期間
平成16年度~同18年度(同24年度まで延長)
5 構成団体等
日本労働組合総連合会岐阜県連合会
(社)岐阜県経営者協会
岐阜県中小企業団体中央会
岐阜県商工会連合会
岐阜県医師会
岐阜県社会保険労務士会
(独)労働者健康福祉機構 岐阜産業保健推進センター
建設業労働災害防止協会 岐阜県支部
陸上貨物運送事業労働災害防止協会 岐阜県支部
林業・木材製造業労働災害防止協会 岐阜県支部
(社)岐阜県労働基準協会連合会
岐阜県
岐阜労働局
6 はつらつ職場づくり推進会議(構成団体等)が実施する事項
(1) | はつらつ職場づくり推進のためのコンセンサス形成、提言 |
(2) | はつらつ職場づくり推進キャンペーンの展開 |
(3) | 関係者等の取組に対する支援 |
7 職場等において労使が取組む事項
(1) | 経営トップによる決意表明と労使一体となった推進体制の確立 |
(2) | 賃金不払残業や長時間労働を排除するための責任体制の明確化及びチェック体制の整備 |
(3) | 管理者自らの現認又はタイムカード・ICカード等の客観的な記録に基づいた始業・終業時刻の確認・記録による労働時間管理 |
(4) | 時間外・休日労働を行う対象労働者及び理由の限定化 |
(5) | 時間外・休日労働の削減及び年次有給休暇の取得を前提とした業務体制の見直し・整備 |
(6) | 事業場における心の健康づくりのための体制整備、問題点の把握、メンタルヘルスケアの実施及び必要な人材の確保 |
(7) | 健康診断の確実な実施と未実施者を発生させないための確認体制の充実 |
(8) | 健康診断の有所見者に対する事後措置の確実な実施 |
(9) | 長時間労働者(月45時間を超える時間外労働等)に対する医師の面接指導の実施 |
(10) | 健康管理における家族との連携 |
(11) | 自らの健康は自らで守る自覚と自主努力の重要性の啓発 |
(12) | セクシャルハラスメント、パワーハラスメント等を発生させない体制の確立と意識啓発 |