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次世代育成支援対策推進法

一般事業主行動計画を策定・実施しましょう

―少子化が進行しています。事業主の皆さんにも次世代育成支援のための取組が求められています―

次世代育成支援対策推進法

 わが国は、世界で最も少子化の進んだ国の一つとなり、合計特殊出生率は人口を維持するのに必要な水準を割り込んだまま、ほぼ一貫して下がり続けています。このような少子化の進行は社会経済全体に深刻な影響を与えることが懸念されています。
このような状況を踏まえ、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備のために、国、地方公共団体、事業主が行う取組である「次世代育成支援対策」を進めるため、それぞれの果たすべき役割等を定めた「次世代育成支援対策推進法」が平成17年4月1日から施行されました。その後、平成18年12月に発表された「日本の将来推計人口」では、これまでよりも急速に少子・高齢化や人口減少が進むという厳しい見通しが示され、少子化の流れを変えるべく次世代育成支援対策推進法の一部が改正され、平成23年4月1日に全面施行されました。

 また、平成26年4月23日に改正次世代法が成立、公布され、この法律が平成27年4月1日から平成37年3月31日まで10年間延長されることとなりました。

一般事業主行動計画とは?

 この法律では、労働者が仕事と子育てを両立させることができるよう、事業主にも次世代育成支援対策のための行動計画を策定していただくことになりました。
行動計画は、(1)計画期間(2)目標(3)目標を達成するための対策とその実施時期の3つを定めるものです。

企業に求められる取組みの内容は・・・
「仕事と子育てとの両立を可能にする雇用環境の整備」です。
そのためには、男性を含めた全ての人が、仕事のための時間と自分の生活のための時間のバランスが取れるような“多様な働き方”を選択できるよう働き方を見直していくことなどの取組みも求められます。

 

次世代育成支援対策推進法に基づき
  • 101人以上の労働者を雇用する事業主は、「一般事業主行動計画」を策定し、その旨を都道府県労働局へ届け出なければなりません。
  • 100人以下の労働者を雇用する事業主も、「一般事業主行動計画」を策定し、その旨を都道府県労働局へ届け出るよう努めなければなりません。

厚生労働省では、行動計画策定指針において、以下のような「一般事業主行動計画の内容に関する事項」を定めています。

 

一般事業主行動計画の公表及び従業員への周知

○ 対象となる事業主

  • 従業員数が101人以上の企業は、一般事業主行動計画を策定又は変更した場合に、同計画の公表及び従業員への周知をしなければなりません

    ○ 公表及び従業員へ周知すべき事項

        一般事業主行動計画自体※を公表及び従業員への周知が必要です。
        ※一般事業主行動計画の概要では義務を果たしたことになりません。

○ 公表及び従業員へ周知する時期

       (1) 一般事業主行動計画の策定
       (2) 一般事業主行動計画の変更(計画期間、目標及び次世代育成支援対策の 
内容(既に届け出ている策定等届の事項に変更を及ぼすような場合(事項の廃止、新たな事項の追加等)に限る))
→ いずれも、おおむね3か月以内に公表及び従業員への周知が必要です。
       (3)

一般事業主行動計画の変更(上記(2)以外)
→ 1年以内を限度として、他の部分の変更の機会に一括して変更後の計画の公表及び従業員へ周知をしても差し支えありません。

○ 公表方法

(1)インターネットの利用
(2)その他の適切な方法
のいずれかにより行ってください。

【「インターネットの利用」の例】

  • 仕事と家庭の両立支援に積極的に取り組んでいる企業の取組などを掲載している両立支援総合サイト「両立支援のひろば」(http://www.ryouritsu.jp/hiroba/)の利用(掲載料無料)
  • 自社のホームページ

【「その他の適切な方法」の例】

  • 日刊紙への掲載
  • 県の広報誌への掲載 
  • インターネットの利用が不可能な場合は、事業所に備え付けるなどの方法 

○ 従業員への周知方法

(1)事業所の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること
(2)書面を従業員へ交付すること
(3)電子メールを利用して従業員へ送信すること
(4)その他の適切な方法
のいずれかにより行ってください。

【「その他の適切な方法」の例】

磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に従業員が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置し、従業員に当該機器の操作の権限を与えるとともに、その操作の方法を従業員に周知させること等により、従業員が一般事業主行動計画を随時確認することができるようにすること

認定を受けて企業のイメージアップを図りましょう

  • 行動計画を策定し、一定の要件を満たす場合は、厚生労働大臣(具体的には都道府県労働局長)に「次世代育成支援対策に取り組んでいる企業」として認定される仕組みがあります。
  • 認定を受けると右のマークを求人広告、自社の商品やその広告などに利用することができます。
  • 認定を希望する場合は、行動計画の目標に「一般事業主行動計画の内容に関する事項」の「1.子育てを行う労働者等の職業生活と家庭生活との両立を支援するための雇用環境の整備」または、「2.働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備」にあるような項目を盛り込む必要があります。

    0000068245[1].jpg  次世代認定マーク 愛称「くるみん」       0000068247[1].jpg  次世代認定マーク 愛称「プラチナくるみん」

                  

                              

                                          



行動計画策定、実施および認定を受けるまでの流れ

(1)自社の方針を明確にしましょう

  • まずは経営者が自社の取組方針を明確にしましょう。
  • 認定を受けるかどうかによって計画の内容も異なってきますので、認定を希望するかどうかも事前に明確にしましょう。

(2)自社の現状・従業員のニーズを把握しましょう

  • 「現状よりも少しでもよい労働環境にする」行動計画とするためには、自社の現状及び従業員のニーズを把握することからスタートすることが大切です。

(3)行動計画を策定しましょう

行動計画には、「計画期間」、「目標」、「目標達成のための対策とその実施時期」の3つの事項を定めます。

計画期間の設定

企業の実情に応じ、1回の計画期間を2~5年間で設定することが望ましいとされています。

目標の設定
  • 自社の方針、現状、従業員のニーズ…を踏まえた上で、目標を設定しましょう。
  • 目標の設定には、行動計画策定指針の「一般事業主行動計画の内容に関する事項」を参考にしましょう。
  • 設定する目標の数は1つでも複数でも構いません。
  • 可能な限り定量的な目標とする等、達成状況を客観的に判断できるようなものとしましょう。
  • 関係法令で定められている最低基準そのものを設定するのではなく、それを上回る水準のものとしましょう。(すでにある制度の導入は、目標とはなりません。)
対策とその実施時期の設定

目標を達成するために講じる対策と、その実施時期を決めましょう。

(例)「子どもの出生時に父親が取得できる休暇制度を導入する」という目標をたてた場合、次のような対策が考えられます。

対策:
○年○月 制度の詳細に関する検討を開始
△年△月 就業規則へ規定化し、全従業員に周知、啓発を行う


(行動計画例)

A社行動計画

社員が仕事と子育てを両立させることができ、社員全体が働きやすい環境を作ることによって、全ての社員がその能力を十分に発揮できるようにするため、次のように行動計画を策定する。

1 計画期間  平成○年○月○日から平成○年○月○日までの○年間
※ 計画期間は2~5年間が望ましいものです。
2 内 容

目標1
育児休業の取得状況を次の水準以上にする。


男性社員 ・・・ 計画期間内に○人以上取得すること。


女性社員 ・・・ 取得率を○%以上とすること。
※ 既にある制度の利用状況に関する目標を設定する方法があります。

<対策>
※ 目標を達成するために、いつ、どのようなことに取り組むかについて記入します。
平成○年○月
男性も育児休業を取得できることを周知するため、管理職を対象とした研修の実施
平成○年度~
育児休業中の社員で希望する者を対象とする職場復帰のための講習会を年に○回実施

目標2
平成○年○月までに、小学生未満の子を持つ社員が、希望する場合に利用できる短時間勤務制度を導入する。
※ 制度の導入・拡充に関する目標を設定する方法も考えられます。

<対策>
平成○年○月
労働者の具体的なニーズの調査、制度の詳細に関する検討開始
平成○年○月~
社内広報誌を活用した周知・啓発の実施

目標3
平成○年○月までに、所定外労働を削減するため、ノー残業デーを設定する。

<対策>
平成○年○月
所定外労働の原因の分析等を行うプロジェクトチームの設置
平成○年○月~
社内広報誌を活用した周知・啓発の実施
管理職を対象にした意識改革のための研修を年に○回実施

(4)一般事業主行動計画を公表し、従業員へ周知しましょう

  • 一般事業主行動計画を策定後おおむね3か月以内に行動計画自体をインターネットの利用などの適切な方法で公表しましょう。
  • 一般事業主行動計画を策定後おおむね3か月以内に行動計画自体を事業所に掲示、書面を従業員へ配布するなどの方法で従業員全員に周知しましょう。

(5)行動計画策定届を岐阜労働局(雇用均等室)へ提出しましょう

  • 「一般事業主行動計画策定・変更届」により、行動計画を策定した旨を岐阜労働局(雇用環境・均等室)へ届け出る必要があります。
  • 行動計画の内容を変更した場合にも、同様に変更届を届け出てください。
  • 「一般事業主行動計画策定・変更届」様式は、厚生労働省ホームページよりダウンロードできます。  

   ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 子ども・子育て > 職場における子育て支援 > 事業主の方へ > 育児・介護休業法・次世代育成支援対策推進法について > 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画について> 3 一般事業主行動計画策定・変更届様式のダウンロード
  

 

(6)行動計画を実施しましょう

  • 目標の達成を目指し、具体的な対策への取組を行いましょう。
  • 1回目の計画期間の満了が近くなったら、同様の手順を経て2回目の行動計画を検討しましょう。
  • 計画期間が満了し、目標を達成し、認定を受けるための要件を満たした際には認定を受ける手続きを行いましょう(→(7))

(7)認定申請をしましょう

次世代育成支援対策推進法、一般事業主行動計画の策定についてお問い合わせは
 岐阜労働局雇用環境・均等室へ TEL 058-245-1550
 ※一般事業主行動計画に関する厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/jisedai/

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