ポジティブ・アクション 県内の取組状況について
山 梨 労 働 局 発 表
平成23年7月1日
ポジティブ・アクション 県内の取組状況について |
女性管理職等の割合は18.8% 女性課長のいる事業所の割合は35.6% ※ポジティブ・アクションとは・・固定的な男女の役割分担意識や過去の経緯から、男女労働者の間に 事実上生じている格差の解消を目的として企業が行う自主的かつ積極的な取組をいう。 |
山梨労働局(局長 山口 晃)では、平成23年3月に県内事業所を対象としてポジティブ・アクションに関するアンケートを実施し、今般その結果を取りまとめた。 対象事業所は、山梨県内に本社機能がある962事業所に協力を依頼し、そのうち225事業所から有効回答を得、集計した。 |
1 アンケート結果の概要
1 女性課長の割合は13.2%、管理職等の割合は業種ごとの格差が大きい
係長以上の管理職等全体に占める女性の割合は18.8%であり、役職別にみると、係長25.1%、課長13.2%、部長11.9%であった。 女性管理職等の割合を業種別に見ると、建設業3.1%、製造業7.4%であるのに対し、 サービス業は24.8%であり、業種ごとの格差が大きい。 女性管理職等がいる事業所の割合を見ると、部長は19.6%、課長35.6%、係長50.7%であり、約半数の事業所では係長に女性がいない。 |
2 女性の管理職等が少ない又はいない理由は、勤続年数が短く経験が少ないこと
係 女性の管理職等が少ない(1割未満)あるいは全くいない理由を尋ねたところ「知識・経験を有しない」とする事業所数が73と最も多く、次いで「条件となる在籍年数を満たさない」とする事業所数が55、「管理職等になるまでに退職する」とした事業所数が45となっており、勤続年数や知識・経験が不足していることをその理由とする回答が多かった。 |
3 ポジティブ・アクションに取り組む事業所の割合は36.8%
今回の調査で「ポジティブ・アクションに取り組んでいる」とした事業所は36.8%であった。 一方、ポジティブ・アクションに今のところ取り組む予定はないとする事業所は78事業所(35.5%)あり、そのうち「既に女性が能力発揮し、活躍している」と回答した68事業所では、課長の割合は約10%、係長と部長で約3%平均を上回っている。 |
4 女性の能力発揮のための取組
女性の能力発揮のために、各事業所が具体的に取組んでいる、または今後取り組む予定の内容としては、人事考課基準を定める、女性を積極的に管理職等へ登用する、男女の役割分担意識に基づく慣行を見直すなど職場環境を改善するとした回答が多かった。 |
【資料1(301KB; PDFファイル)参照】
2 ポジティブ・アクションの必要性
1 ポジティブ・アクションはなぜ必要?
女 社内制度には男女差別的な取扱いはないのに「なかなか女性の管理職等が増えない」「女性の職域が広がらない」そのために女性の能力が十分に活かされていないといった場合に、このような課題を解決し、実質的な男女均等取扱いを実現するためにはポジティブ・アクションが必要となる。 また、事業所にも「女性労働者の労働意欲の向上」「多様な人材による新しい価値の創造」「幅広い高い質の労働力の確保」などの様々なメリットがある。 |
2 政策目標と取組の現状(全国)
ポジティブ・アクションを行っている事業所の割合は30.2%(出所「平成21年度雇用均等基本調査」)に留まっており、政府目標の40%超(平成26年まで)を下回っているのが現状である。 また、就業者の女性比率は42.2%で諸外国と比較してほぼ同じであるのに対し、女性の管理的職業従事者割合は10.6%に留まっており、国際的にみて低い。 |
【資料1(301KB; PDFファイル)、資料2(372KB; PDFファイル)参照】
3 労働局の今後の主な取組
10月に開催予定の事業所等を対象とする説明会その他あらゆる機会を捉えて、ポジティブ・アクションの趣旨・内容が広く浸透し、事業所が自主的かつ積極的にポジティブ・アクションに取組むよう促す。 事業所の取組を促進するため「ポジティブ・アクション情報ポータルサイト」の周知を行う。ここでは、事業所が自社のポジティブ・アクションの取組を掲載したり、他社の取組を企業規模、業種、地域、取組内容等で検索することができ、またウェブマガジンで実際にポジティブ・アクションに取組んでいる企業担当者のインタビュー記事等を閲覧することができる。さらに、女性の活躍推進状況をウェブ上で診断することができる。 |
【資料3(2231KB; PDFファイル)参照】