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プラスチック製品製造会社と同社山梨工場長を送検 |
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平成21年11月20日、甲府労働基準監督署は、プラスチック製品製造会社と同社山梨工場長をそれぞれ労働安全衛生法違反の疑いで甲府地方検察庁に書類送検した。 |
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事件の概要 |
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平成21年8月28日午前7時15分頃、同社山梨工場内において、労働者(以下「被災者」という。)が集積機(プラスチック製品を集めて重ねる装置)の修理・調整作業を行っていたところ、一緒に作業していた同僚労働者が起動ボタンを押したため、被災者の上部にあった集積機のプレートが降下し始め、その降下するプレートに頭が押し下げられる形となり、その結果、被災者の下部にあった金属棒(直径1cm、長さ約50cm)が被災者の顔面に突き刺さり、頭部外傷による重傷を負ったものである。 |
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法違反の内容 |
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労働安全衛生法とそれに基づく労働安全衛生規則では、機械の運転を開始する場合には、一定の合図を定めるとともに、合図をする者を指名して、関係労働者に対し合図を行わせることと定められているが、被疑者らはこれらの措置を怠ったまま機械の運転を開始させたものである。 |
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当署における今後の方針 |
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平成20年の県内全産業における休業4日以上の死傷者数は869人(前年比66人増)、そのうち製造業における災害は236人(前年比21人増)で、全産業の27.2%と最も多くの割合を占めている。
製造業における機械を原因とする労働災害は、重篤な災害につながりやすく、機械には様々な危険が潜在していることから、当署においては、今後とも機械による労働災害防止に積極的に取り組んでいくこととしている。
また、現下の厳しい経済状況を受けて、企業の経営環境も悪化しており安全衛生活動の減退が懸念されるところである。そこで、当署では監督指導等を通じて一層の安全管理の徹底を呼び掛けるとともに、重大悪質な違反行為については、厳正な態度をもって臨むこととしている。 |
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