― 20年度の賃金不払残業の遡及是正額は約1億5千万円 ―
 労働時間等の現状を見ると,週の労働時間が60時間以上の労働者の割合が高い水準で推移(山梨県においても男性労働者の約20%が該当)するなど未だ長時間労働の実態がみられ,過重労働による健康障害も依然多い状況にあるほか,割増賃金の不払に係る労働基準法違反も後を絶たないところです。こうした問題の解消に向けて,職場の実態をよく知る立場にある労使関係者が一体となり主体的な取組が行われることが重要です。
 さらに,長時間労働を抑制し,労働者の健康を確保する等の観点から改正された労働基準法が平成22年4月1日より施行されることから,労使がともにその主旨・内容を十分に理解し,必要な体制の整備を行っていくことが重要となっています。
 このため,厚生労働省では,長時間労働抑制等の労働時間の適正化を図るため,本年度も11月を「労働時間適正化キャンペーン」期間とし,(1)時間外・休日労働の削減,(2)労働者の健康管理に係る措置の徹底,(3)労働時間の適正な把握の徹底を重点に,労使をはじめとする関係者に対して,集中的な周知啓発等を行い,労使による自主的な取組の促進を図ることとしています。
 山梨労働局(局長 山口晃)においても,労使団体への協力要請を行ったほか,本期間中には周知・啓発活動や重点的な監督指導を実施することとしています。
また,「勤労感謝の日」の前々日である11月21日(土)には,フリーダイヤルによる全国一斉の「労働時間相談ダイヤル」(無料)を実施することとしています。


1  キャンペーン実施期間
平成21年11月1日(日)から平成21年11月30日(月)まで
2  標 語
『労使の協力で進めよう! 労働時間の適正化』
3  山梨労働局における主な実施事項
(1) 無料相談ダイヤルの実施
 厚生労働省が全国一斉に設置するフリーダイヤルにより,山梨県内から寄せられる相談に担当官が応じ,相談に対する助言等を行う。
(1) 実施日時:実施日時:平成21年11月21日(土)
   [勤労感謝の日の前々日] 9時から17時まで

(2) フリーダイヤル 0120-794-713(なくしましょう,長い残業)
(2) 重点的な監督指導の実施
 長時間にわたる時間外・休日労働や賃金不払残業の解消を図るため,キャンペーン期間中に,当局管下の労働基準監督署において,適正な労働時間の把握,時間外・休日労働の削減,労働者の健康管理に係る措置の徹底,適正な割増賃金の支払い等を重点とする監督指導を行う。
(3) 労使団体への協力要請
 平成21年10月19日に,山梨労働局長から山梨県内に所在する主要な労使団体に対し,傘下の企業・労働組合への長時間労働の抑制等に関する積極的な周知・啓発等の実施について,協力要請を行った。
(4) 周知・啓発活動の実施
 自治体,関係機関,事業主団体等への周知啓発用ポスター及びリーフレットの配付を行うほか,当局管下の労働基準監督署及びハローワークにおけるポスターの掲示,当局ホームページの活用等により広く県民に周知を図る。
4  賃金不払残業に関する監督指導是正結果
 平成20年4月1日から平成21年3月31日までの1年間に,管下の各労働基準監督署(甲府,都留,鰍沢)が割増賃金の支払に係る労働基準法違反として監督指導した事案のうち,1企業あたり100万円以上の割増賃金が支払われた事案の状況を別添1及び2のとおり取りまとめた。
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