都留労働基準監督署発表
平成18年9月12日
 

1  建設土木工事会社とその社長を送検
 都留労働基準監督署は、9月12日、建設会社と同社の代表取締役の両名を労働安全衛生法第20条第1号労働安全衛生規則第158条第1項違反の容疑で甲府地方検察庁に書類送検した。
 
2  交通整理員が重機に轢かれ、死亡
 18年7月10日、同社が1次下請負事業者として施工していた下水道工事現場において、警備会社の交通整理員を配置し一部車線規制して施工していたところ、当該交通整理員が車両系建設機械であるドラグ・ショベルに下半身を轢かれ死亡する災害が発生した。
 
3  労働安全衛生関係法令の規定等
 労働安全衛生法第20条第1号労働安全衛生規則第158条第1項では「事業者は、車両系建設機械を用いて作業を行なうときは、運転中の車両系建設機械に接触することにより労働者に危険が生じる箇所に、労働者を立ち入らせてはならない。ただし、誘導者を配置し、その者に当該車両系建設機械を誘導させるときは、この限りでない。」と定められている。
 本件工事においては、車両系建設機械に接触することにより危険が生じる箇所に労働者を立ち入らせていたものの、誘導員は配置されていなかった。
 
4  災害の現状と今後の対応について
 平成17年の県内全産業における労働災害は休業4日以上の死傷者が829名、内死亡は8名(建設業は1名)であった。
平成18年は7月31日現在、休業4日以上の死傷者が397名、内死亡は11名といずれも前年同時期の件数(休業4日以上の死傷者は372名、死亡は2名)を上回る水準で推移している。
 平成18年に入って現在までに発生した11名の死亡災害の内3名を建設業が占めている状況にあることから、当署管内においては、一旦災害が発生すれば死亡等の重篤な災害となりかねない建設工事現場における重機を使用した作業に対しては引き続き監督指導を強化するとともに、今後も同種違反行為については、厳正な態度をもって臨むこととしている。
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