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1 | 建設会社及び同社役員を送致 | |
甲府労働基準監督署は、平成18年7月4日、土木建設業を営む会社と安全担当である同社監査役を、労働安全衛生法第45条第1項、クレーン等安全規則第76条第1項違反 (1年ごとの定期自主検査義務違反)、クレーン等安全規則第77条第1項違反(1月ごとの定期自主検査義務違反)の疑いで甲府地方検察庁に書類送検した。 |
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2 | ブレーキの利かない移動式クレーンで死亡災害 | |
平成18年3月3日に、同社が施工する山梨県北杜市内の墓石改修工事において、定期自主検査を行っていないつり上げ荷重1.5トンの移動式クレーンを労働者に使用させた。工事終了後、当該移動式クレーンをトラック(クレーン付き)に載せるため、下り坂を後進させていた労働者が、当該移動式クレーンと駐車していたトラックとの間に挟まれて死亡した。 捜査の結果、走行体のブレーキが法定の性能を保持していないことが確認された。 |
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3 | 労働安全衛生法の規定について | |
労働安全衛生法及びクレーン等安全規則では、つり上げ荷重が0.5トン以上の移動式クレーンについては、1年以内ごとに1回及び1月以内ごとに1回の定期自主検査を行わなければならないこととされており、その検査項目として走行体のブレーキが掲げられている。 |
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4 | 多発する死亡災害 | |
昨年の山梨県内の労働災害による死亡者数は8名と、昭和32年に統計を取り始めて以来、初の1ケタとなった。 しかし、今年に入ってからは7月4日現在で9名の労働者が死亡(昨年同時期は2名)と、既に昨年1年間の死亡者数を上回っている。 甲府労働基準監督署では、監督指導の強化を図るとともに、今後も同種違反行為については厳しく対処していく方針である。 |