第4期第1回 東京地方労働審議会港湾労働部会 |
1 | 日時 平成20年3月6日(木) 10:00~11:00 |
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2 | 場所 東京労働局 海岸庁舎 4階大会議室 港区海岸3-9-45 |
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3 | 出席者
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4 | 議題
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5 | 議事 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
別添のとおり |
○ | 森泉職業対策課長補佐 |
おまたせいたしました。定刻でございますので、ただいまから第4期第1回東京地方労働審議会港湾労働部会を開催いたします。 私は当部会の進行を務めさせていただきます東京労働局職業安定部職業対策課長補佐の森泉と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 議事に入ります前に当審議会の運営に関してご説明させていただきます。 既にご承知のとおり、国の審議会は原則公開とすることとされており、当部会も公開の対象となっております。従いまして、当審議会の港湾労働部会は傍聴できること、また議事録及び資料も公開の対象となっておりますので、ご承知おきいただきますようよろしくお願い申し上げます。 それでは部会の開催にあたりまして、東京労働局職業安定部長の福島からごあいさつ申し上げます。 |
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○ | 福島職業安定部長 |
おはようございます。職業安定部長の福島でございます。東京地方労働審議会港湾労働部会の開会にあたり、一言ごあいさつ申し上げます。 本日は年度末の大変ご多忙のところ、ご出席を賜りまして、感謝を申し上げます。 また日頃、東京労働局の職業安定行政の運営につきまして格別のご理解、ご協力を賜りまして、重ねて御礼を申し上げます。 さて、日本の景気でございますが、2月の政府の月例経済報告によりますと景気はこのところ回復が緩やかになっているとの基調判断が報道されております。 先行きにつきましては、昨年来からのアメリカのサブプライム住宅ローン問題、原油高の問題等を踏まえ、若干景気の下振れリスクが高まっていると言われております。 こうした状況を踏まえ、東京の雇用情勢を見ますと、1月末の状況は既に新聞でも報道されておりますが、全国的な求人の状況が景気の下振れリスクを想定し、少し弱含みに推移をしております。東京の有効求人倍率は1.38倍でございますが、全国的には12月、1月と1倍台を割り込みました。こういう状況から企業側の求人意欲が若干弱含みになってきているのではないかと思っております。 一方、ハローワークを通して就職を希望される求職者の方も12月、1月と対前年比で大きく減少しており、特に自己都合退職者が、昨年に比べて2桁のマイナスになっており、雇用流動化が少し停滞ぎみではないかと考えております。全体として、東京の雇用情勢は全国的に見ると求人倍率も良い状況でございますが、内容を見ると全体的に求人・求職も停滞感が出ているという状況でございます。 また、ご承知のとおり、日本の社会構造の大きな変化の一つであります総人口が減少しており、それにあわせ、労働力人口も大きく減少するのではないかと言われております。人口問題研究所の発表によりますと、現在約6,700万人の労働力人口が、しっかりとした雇用対策を打たないと2030年には約1,000万人減ると言われております。その中で高齢者、若年者、女性あるいは障害者の雇用対策をしっかりと打つことによって、約600万人の労働力人口を増やし、歩留りとしては約400万人が減少すると、厚生労働省の研究会等で発表されているところでございます。 こうしたことを踏まえ、東京労働局の職業安定行政といたしましては、働く意欲と能力がある方々が、希望すれば就業の機会を得られる、そうした社会の実現を目指していきたいと考えております。とりわけ都内17か所のハローワークの需給調整機能をさらに強化し、若年者の就業促進、女性のキャリア継続と再就職の実現、また高齢者、障害者、いわゆる就職困難者に向けた就業促進などを通じて雇用対策・雇用政策をしっかり打っていきたいと考えております。 本日の審議会の議題でございます港湾労働対策におきましても、我が国の政治経済の中心に位置する国際貿易港である東京港が引き続きその機能を十分に発揮していくためには、何といっても労働力の確保、その中でも港湾労働者の雇用の安定と福祉の増進が極めて重要であると認識しております。今後とも関係機関、事業主団体等の皆様方との緊密な連携協力のもと、港湾労働法の遵守徹底と雇用秩序の適正化に向けた取り組みをさらに充実させていきたいと考えております。 本日は第4期第1回の部会でございます。港湾労働法の施行状況、港湾労働者派遣事業の状況などにつきましてご審議をいただくことにしておりますので、本日お集まりの委員各位のそれぞれのお立場からぜひ活発なご議論を賜りますよう重ねてお願い申し上げまして、簡単でございますが開会のあいさつとさせていただきます。 |
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○ | 森泉職業対策課長補佐 |
続きまして、本日ご出席の各委員の皆様方をご紹介させていただきます。 まず公益代表委員からご紹介申し上げます。田付委員でございます。同じく高田委員でございます。同じく渡邉委員でございます。同じく鬼丸委員でございます。次に、今橋委員のご退任に伴い、今期から新たにご就任されました太田委員でございます。 次に労働者代表委員をご紹介申し上げます。都澤委員でございます。同じく田村委員でございます。同じく田中委員でございます。次に吉川委員のご退任に伴い、今期から新たに就任されました塩川委員でございます。なお、日吉委員は本日、所用によりご欠席でございます。 次に使用者代表委員をご紹介申し上げます。中山委員でございます。同じく石澤委員でございます。同じく城田委員でございます。同じく山本委員でございます。同じく永澤委員でございます。 次に専門委員をご紹介申し上げます。関東運輸局東京運輸支局次長の安川委員でございます。次に東京都港湾局長の斉藤委員は、本日都合によりご欠席のため、代理でご出席いただきました港湾経営部の本間経営課長でございます。なお、東京都産業労働局長の佐藤委員は本日、所用によりご欠席でございます。 次に関係機関の職員をご紹介申し上げます。財団法人港湾労働安定協会東京支部の大久保支部長でございます。 続きまして事務局職員を紹介させていただきます。東京労働局職業対策課長の廣瀨でございます。同じく特別雇用対策係長の小泉でございます。品川公共職業安定所長の宮嵜でございます。同じく雇用開発部長の青木でございます。同じく港湾労働課長の佐藤でございます。 以上で紹介を終わらせていただきます。 では議事に入ります前に、お手元に配付してございます資料のご確認をお願いいたします。まず部会次第でございます。こちらの中に委員名簿、席次をあわせて添付をさせていただいております。次に資料No.1「東京地方労働審議会港湾労働部会 規程集」、本部会の運営につきましてはこれらの政令及び規程に基づき運営をさせていただきます。次に資料No.2「港湾労働部会 統計資料」、資料No.3「港湾労働部会 説明資料」、以上でございます。 それでは議事に入らせていただきます。本日は港湾労働部会第4期、初めての開催でございますので、最初に部会長の選出をお願いすることになります。部会長の選出につきましては地方労働審議会令第6条第5項に基づき公益を代表する委員から選出することとなっております。どなたかご推薦をお願いいたします。 |
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○ | 中山委員 |
田付委員はいかがでしょうか。 | |
○ | 森泉職業対策課長補佐 |
田付委員ということでございますが、皆さまいかがでしょうか。 | |
○ | 各委員 |
異議なし。 | |
○ | 森泉職業対策課長補佐 |
それではご承認いただきましたので、田付委員、よろしくお願いいたします。 | |
○ | 田付部会長 |
田付でございます。よろしくお願いします。今日はお天気も良くなりまして、春めいてまいりました。今回は第4期ということで、また心機一転、取り組んでいただきたいと思います。順調なご審議をよろしくお願いします。 | |
○ | 森泉職業対策課長補佐 |
ありがとうございました。次に地方労働審議会令第6条第7項に基づき、田付部会長に部会長代理の指名をお願いいたします。 | |
○ | 田付部会長 |
部会長代理には高田委員にお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。 | |
○ | 各委員 |
異議なし。 | |
○ | 森泉職業対策課長補佐 |
それでは高田委員、よろしくお願いいたします。 ではこれからの議事進行は田付部会長にお願いをいたします。田付部会長、よろしくお願いいたします。 |
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○ | 田付部会長 |
それでは議事を始めるにあたりまして、事務局から定数の確認状況を報告して下さい。 | |
○ | 森泉職業対策課長補佐 |
本日の委員の出席状況を報告させていただきます。定数15名のうち14名のご出席をいただいております。従いまして、定数の3分の2に達しておりますので、地方労働審議会令第8条の規定を満たしていることをご報告申し上げます。 | |
○ | 田付部会長 |
次に今回の議事録の署名委員を指名させていただきます。労働者代表は都澤委員、使用者代表は中山委員、よろしくお願いします。 では議事に入ります。先ほどもお願いしましたが、いつもの雰囲気でこちらの議事進行にご協力いただきたいと思います。本日の議題は、港湾労働法施行状況についてでございます。初めに事務局からの説明をお願いします。 |
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○ | 廣瀨職業対策課長 |
職業対策課長の廣瀨でございます、よろしくお願いいたします。 改めまして委員の皆様方には、港湾労働対策の運営にあたり、格別のご協力をいただき、改めてお礼を申し上げます。私からは、お手元にお配りをしてあります資料のNo.3を中心にご説明を申し上げます。 最近の港湾労働法の施行状況ですが、既にご承知のとおり、港湾労働法では港湾荷役作業に従事する労働者は各事業主の方々が雇用する常用労働者によることを基本原則としております。一方、最近の状況を見ますと、運行航路の変更、あるいは入出港が天候に左右をされる等、日ごとの業務量は間違いなく波動性に富んでおり、その作業については、一時的に外部労働力をどうしても確保しなければならないという状況にあると思っております。 こうした中、港湾労働法に基づく港湾労働者派遣制度を活用していただくことを確認しておきたいと思います。 また、この制度によって必要な労働力が確保できない場合には、ハローワークの紹介により日雇労働者の雇い入れを行っていただき、これによっても確保ができなかった場合に限り、最終例外的な措置として、日雇労働者の直接雇用を港湾労働法では規定しております。 こうした港湾荷役作業に従事する企業の常用労働者の活用が、雇用秩序の適正化において重要であると認識をしております。まずこの状況からご説明を申し上げます。お手元の資料のNo.3の1ページをお開き下さい。これは、企業が雇用する常用港湾労働者、いわゆる正社員の港湾労働者の就労状況ということを年度別でまとめたものでございます。 欄の月末有効求職者数は、企業内の常用労働者に交付される港湾労働者証の所持者数です。ご覧いただいたとおり、平成19年1月以降は安定して対前年同月比を超えており、欄の就労実人員につきましても増加基調で推移しております。欄の就労延数は、波動性により増減がございますが、月平均就労延べ日数は73,277人日で前年度比3.1%増加をしております。欄の1人当たりの平均就労日数をご覧いただきますと、月平均で19.5日、これも対前年度比微増ではありますが0.3P増えております。これは、事業主の方々の作業の受注量と労働者数のバランスという意味では、常用労働者の確保に優先的に取り組んでいただいていると事務局では推察をしております。 次に2ページをご覧下さい。この表は東京港のすべての港湾労働者の就労状況、いわゆる欄の企業常用雇用労働者と、からまでの外部労働者の就労延べ日数ごとにまとめたものです。平成18年度計の就労延べ日数、88万2,731人日に対して、企業常用雇用労働者数は、85万3,224人日で全体の96.7%を占めております。 一方、外部労働力としてはからの合計が全体に占める比率というのはわずかに3.3%でありますから、東京港の港湾作業は非常に高い比率で企業内の常用労働者によって運営されている、あるいは行われており、港湾労働法が求める安定した雇用関係に基づいた健全な運営が一定程度、定着をしていると認識しております。 先ほど外部労働力が全体の3.3%とご説明いたしましたが、資料のNo.2の1ページ目をお開き下さい。これは企業外労働力における常用派遣、安定所紹介、あるいは企業の直接雇用の占める割合をグラフ化したものでございます。ご覧いただいたとおり、直接雇用が各年度ともほぼ全体の80%以上を占めております。次にハローワークの紹介、そして港湾派遣労働者の順になっております。こうした中、各事業主の理解のもとに港湾労働者派遣制度の利用促進を積極的に図りたいと思っております。港湾派遣制度のこうした運営の状況、詳細については、港湾労働安定協会の大久保支部長にご出席いただいておりますので、後ほどご説明があると思います。 資料のNo.3の3ページから8ページはご説明を申し上げました全作業の内訳を記してございますので、これは後ほどご覧いただければと思います。 以上、簡単ではございますが、最近の港湾を取り巻く状況についてご説明を申し上げました。私自身、ここ何カ月か、パトロールにも参加し、港湾倉庫を実際に見る機会がありました。現在、企業を取り巻く環境は、非常に厳しい競争の中にさらされております。ここは、引き続き労使双方が英知を出し合い、雇用の安定やその近代化、福利厚生の充実も含めてこの厳しい状況に対応していくことが求められていると思います。特に運行航路の変更、倉庫そのものの変化、元請も含めた変化を実感しておりますが、その一方で、港湾労働法に基づき、適切に運営されるということを求めているわけでございます。こうした中、現在、厚生労働省と協議を進めており、6大港の担当者を集めて早急に諸問題の分析結果を協議したいと厚生労働省に申し上げておりますが、港湾の雇用秩序の確保につきましては、引き続き、関東運輸局、東京都港湾局、東京港湾労働安定協会と有機的な連携をとっていきたいと思っております。今後ともご協力をいただくようお願いを申し上げて私の説明とさせていただきます。ありがとうございました。 |
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○ | 田付部会長 |
どうもありがとうございました。 次に港湾労働者派遣事業の業務取扱状況につきまして、財団法人港湾労働安定協会東京支部、大久保支部長からご説明をよろしくお願いします。 |
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○ | 大久保東京支部長 |
雇用安定センターの大久保でございます。 私からは、雇用安定センターで取り扱っております派遣の状況につきましてご説明をさせていただきます。お手元の資料No.3の9ページと10ページが私どもの資料になっております。9ページは平成18年度の取扱い状況、10ページは平成19年度の取扱いとなりますので、ここでは10ページの平成19年度の数字をもとにいたしましてご説明をさせていただきます。10ページ、表が2つございます。1と2がございますが、上の表につきましては平成19年4月からの月別の取扱い状況でございます。下の表につきましては、年度別の月平均の表でございます。横の項目につきましては、上も下も同じでございます。 まず上の表の中ほど、平成19年12月の数字をもとにいたしまして左から説明をさせていただきます。まず事業所の実数でございますが、こちらは派遣元事業所数、すなわち派遣の許可をとっている事業所の数でございます。ご案内のとおり、東京港には132の店社がございます。その中で37社の事業所が派遣の許可をとっております。さらにその37社のうちの3社につきましては神奈川県で許可をとっておられますので、東京で許可をとっているのは34社の事業所ということになります。その右に行きまして、対象労働者数、これは37社の事業所でもって派遣労働の対象となっている方が811名いるということでございます。先ほど東京労働局の廣瀨課長のほうから常用の労働者数につきましては約4,000名という説明がありましたが、その中の約2割、811名が派遣対象労働者ということになっております。 次のくくりになりますが、この3つの項目が私ども安定センターで行っておりますあっ旋申込み、要するに求人申込みをいただいた事業所等の状況でございます。求人事業所数が23社、求人件数が594件、求人数が2,296名という状況でございます。なお、この2,296名の求人のうち横浜からの申込みが約30%、680名ほどございます。この求人をもとにいたしまして、私どもは派遣のあっ旋を行っているわけでございますが、右のくくりがそのあっ旋の状況でございます。先ほどのあっ旋申込み594件、2,296名に対しまして、51件、98名のあっ旋を行っております。東京の事業所だけを見ますとあっ旋申込み数が約1,600名に対しまして、あっ旋成立が98名となりますので、成功率が6%ほどとなっております。 次に派遣元事業所数、つまり何社から派遣労働者を出しているかといいますと、3社でございます。3社から実人員24名が延べ98人日派遣されたということでございます。一番右にございますのが派遣先の事業所数、つまり派遣を受け入れた事業所の数が3社ということでございます。当雇用安定センターの取扱いは、平成18年12月に派遣元事業者が1社減社したために大幅な減少となっておりましたが、昨年の12月には対前年比ではございますけれども多少プラスに転じまして、この表にはございませんが本年1月もプラスとなっているところでございます。 下の表につきましても同じ項目で各年度別に月平均を記載してございますので、後ほどご覧いただきたいと思います。以上、簡単でございますが雇用安定センターの派遣業務の取扱いにつきまして説明をさせていただきました。よろしくお願いいたします。 |
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○ | 田付部会長 |
どうもありがとうございました。事務局と港湾労働安定協会から、現状及び取り組み状況についてご説明いただきました。内容につきましてご意見、ご質問がありましたらご発言をお願いいたします。 | |
○ | 都澤委員 |
センターの派遣業務問題ですが、若干、12月は対前年比で良くなったと言われました。しかし、毎年指摘していることですが、やはり企業常用の次に本来ならこの常用派遣が2番バッターとして、あっ旋申込に対して少なくとも70、80%ぐらいできれば本来よろしいのですが、3社で24人、合計98人というのは、本来的な立場から言えば機能を果たされてないと言わざるを得ません。そして、やはり4番バッターの直接雇用が2番バッターで、次に職安そして最後が常用派遣となっていますが、東京港全体で97.数%、ほとんど常用で賄われているという点については安定的に行われておりますが、それでもきちっとした順序立てが出来ていない状態が、依然として続いておりますので、これはなお一層、努力をする必要があると思います。これは毎年のことですが、ご指摘をしたいと思います。 そして、東京港を含め、他の港もそうですが、グッドウィルあるいはフルキャストから派遣された労働者が港湾の中で働いているというのは、大きな問題になっているんですね。マスコミなどでも昨年は大分騒がれました。言ってみれば二重派遣という問題と、それから港湾労働は派遣が禁止されていますが、グッドウィルの派遣労働者が働いていたと、こういう実態が出されたわけですね。1月からグッドウィルは事業停止の処分を受けています。これはたまたま労働災害が起きたから発覚したんですね。ですから、行政の皆さんや我々、労働組合のパトロールで発覚したのならまだ良いんですが、たまたま労災事故で発覚したんですよ。それが調べてみると、かなりの人たちが港湾労働に従事していたということがはっきりしてきたんですね。新聞等でも、東京労働局の報告の中にもありますが、グッドウィルは港湾労働は禁止だということを知っていたのにもかかわらず、違法を承知で港湾労働に従事していたと、これは悪質なんですね。知らなくてやったのだったらまだいいけれども、知っていて港湾労働をやっていたと、これは悪質ですよ。しかも、東和リースがグッドウィルに頼んだんですからね。港湾労働には52人、平成16年から平成19年6月までの期間、港湾労働に従事していたわけですよ。これは、我々のパトロールでは全然、分かりませんでした。 私も資料を持っていますけど、見積書というのがあるんですよ。これはクリスタルのもので、今のフルキャストです。コンテナの荷下ろし、8時間で1万800円でやりますよ、5時間だったら7,750円、交通費は1日500円で、コンテナの荷下ろし、バン詰めバン出しをやりますということで営業で回っている、こういう資料があります。これが平成17年の後半から営業で回っていたということは、これは何もフルキャストだけではなく、グッドウィルでも同じだと思うんですね。これが分かった時は、港湾業者の皆さんにもこういうことは絶対だめだよということで、私たちも注意をしましたけれども、しかしながらそれ以後恐らくやられていたんでしょうね。それで、今回の労災事故で発覚したと。ですから、これは東京労働局も、しっかり今監視をして、パトロールも強化して、きちっとした処分もして、色々な指導通達も出しておりますけれども、やはりこれは引き続きパトロールも含めて強く行政指導をお願いしたいと思っています。 それからもう一つ、私どもは、2月の中旬にパトロールをしたんです。これは東京港にある倉庫、約100近くの倉庫をパトロールしました。大井から青海も全部。延べ1日約10人で5日間やったので、延べ50人ぐらいの組合員で全部回りました。そこで、色々なことが出てきました。それで、これは港湾局にも聞きたいのですが、港湾用地を借りて倉庫を建てるんですね。その倉庫は、港湾の輸出入貨物を扱うということで港湾局は土地を貸しているわけでしょう。そして、地区の事前協議で港湾の領域として港湾労働者がそこの中で働くと、こうなっています。ところが、色々調査しますと、その港湾用地は、倉庫を建てた会社の労働者は1人もいなくて、港湾業者ではないところに又貸しをしているというのがあるんですね。そうすると、これは当初の目的とは違い、目的外使用です。しかも、港湾労働者ではない人たちがいっぱい働いているわけです。このあたりについて、港湾局として港湾目的外で、別の港湾業ではない人たちが来てやっていることはどうなんですかと、私は一つ聞きたいです。港湾の業者がやっている分には良いのですが、これはやってないですからね。 それともう一つは、派遣が大分少ないですが、港湾業者のA社が別の港湾業者のB社にお願いして港湾労働をやっている、言ってみればセンターを通じないで個々の業者同士の話し合いの中で派遣をやっているような、そのようなことも見当たったような感じもします。 これは何も東京港だけではなく、主要港は大体同じような傾向なんです。ひとつ、実態を報告しておきます。 また、来年度に港湾雇用安定等計画の見直しに入ります。そうすると、来年に港湾雇用安定等計画が決まると5年間も同じ方法になってしまうので、5年の見直しではなく、2年ないし3年ごとのように、見直し計画を短くしてもらいたいと思います。色々な問題があり、このような意見を申し上げましたので、厚生労働省にも意見としてあげていただきたいと思います。同時に、やはり各港もこうした部会については一度で終わっていませんので、少なくとも年に2~3回、開催していただいて充実した審議会にしていただくよう、要望をいたします。 以上です。 |
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○ | 田付部会長 |
ただいまの都澤委員の問題提起とご要望について、よろしくお願いします。 | |
○ | 廣瀨職業対策課長 |
都澤委員から4点ご意見をいただきました。1点目は派遣制度の活用についてのご意見ですが、雇用安定センターからもご出席いただいており、私自身も各店社の方々とお会いする機会をとらえ、お願いをしております。職業安定部としても周知啓発を引き続き行い、安定センターと具体的な連携をとっていくということでご理解をいただきたいと思います。 それから、2点目のグッドウィル問題でありますが、都澤委員から私どもの個々の取り組みについて、一定の評価をいただいたと思っておりますが、一般労働者派遣法による問題と、我々が担当する港湾労働法の問題、ここは整理をしなければいけないと思っております。一般労働者派遣法の中で二重派遣という問題が一点大きくあり、もう一点は、港湾労働法によって決められたルールに違反をしているかどうかという問題がございます。後者につきましては、法令遵守という立場で指導しており、現在、雇用管理の改善に向けた取り組みを行っているということでご理解をいただきたいと思います。 それから3点目のパトロールの結果ということでありますが、ここは意見を承るということにさせていただきたいと思います。 4点目については冒頭、事務局としてのご説明を申し上げた際に、港湾倉庫のあり方の問題も含めて、6大港の担当者と厚生労働省とは協議をしており、そこは東京港の意見として私自身も申し上げております。その中で港湾労働安定等計画の問題も、引き続き意見として申し述べていきたいと思っております。 以上です。 |
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○ | 本間委員 |
東京都港湾局の本間でございます。パトロールの件でのご指摘でございますが、直接の担当ではございませんので一般論でお答えをさせていただきます。民間事業者、港湾運送事業者の方々あるいは倉庫業の方々等と土地の賃貸借契約あるいは公共上屋の2階部分以降を民間の方々にご進出をしていただくよう、倉庫の有効活用を図って東京港の振興に資するよう努めているところでございます。なお、その契約に当たりましては、色々な形で取扱い貨物の用途を規定しており、規定に基づいた取扱いをお願いし、転貸については禁止をさせていただいております。ご指摘でございますが、それぞれの事業者さんが荷主さんの要請で荷主の方がその倉庫を訪れる等の機会があることは承知をしております。転貸をしている場合は指導をさせていただき、転貸することがないように改善の措置を講ずるようにお願いをしております。実態調査をさせていただいた限り、全くないというわけではございませんが、今のところ適正に行われていると認識をしております。 | |
○ | 田付部会長 |
どうもありがとうございました。都澤委員、よろしいでしょうか。 | |
○ | 都澤委員 |
適正に行われているということについては、実態においては違うので、港湾局とも個別に話はしたいと思います。いずれにしても、そういう問題があれば指導して改善するということですね。はい、わかりました。 | |
○ | 田付部会長 |
それでは、ほかに。 | |
○ | 田村委員 |
都澤さんはパトロールの結果を大まかに集約して話をしましたが、私はパトロールをやったものを全部集約してお話をします。港湾運送の免許を持っていないところが港湾の最前線のエリアのところへ進出しています。これは港湾局としてどういう対応を図っているのか。港湾エリアで我々の業界、我々労働者がそこで働くべきところに港湾免許のない倉庫業が入ってきています。内貨貨物だけではなく、外貨貨物が混じっているのは、間違いないんですよ。パトロールによって、そういう問題が見えてきたので、港湾局とも色々話し合って対応していかないと、我々の飯の種がなくなってしまうんです。大手の業者が入ってきていますからね。それも、ほとんど水際のところの倉庫へ入ってきているんです。そういう問題も含め、後で港湾局と話し合います。一応、そういうこともありますということで。 | |
○ | 田付部会長 |
どうもありがとうございました。 ほかにご意見ありましたら。よろしいでしょうか。 |
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○ | 都澤委員 |
この審議会を、来年度の雇用安定等計画の見直し改定時期にあたって、他の港も二度、三度やる方向で予定をしておりますので、東京港も努力をお願いしたいと思います。 | |
○ | 廣瀨職業対策課長 |
そこは検討させていただきます。 | |
○ | 田付部会長 |
よろしくお願いします。企業の経験だとローリングプランというのもありますから、色々な手法を考えて下さい。 他にご意見ありませんか。大丈夫ですか。 では予定の時間よりちょっと早いですが、これをもちまして審議を終了させていただきます。どうもありがとうございました。 |
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○ | 各委員 |
ありがとうございました。 | |
○ | 森泉職業対策課長補佐 |
田付部会長、ありがとうございました。 本日は委員の皆様方に大変熱心なご審議をいただきまして、誠にありがとうございます。委員の皆様方から頂戴いたしました貴重なご意見につきましては、今後の港湾労働対策に反映させてまいりたいと考えております。今後とも職業安定行政の運営につきまして、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。それでは、これをもちまして閉会とさせていただきます。皆さま、どうもありがとうございました。 |