第6期 第1回 東京地方労働審議会 家内労働部会 (平成24年2月22日開催)

  

第6期東京地方労働審議会

第1回家内労働部会

                       

1 日 時 平成24年2月22日(水)午後1時30分~ 午後3時05分

                           

2 場 所 東京労働局14階 第2会議室

 

3 出席者

     部会委員 梶原委員、久禮委員、豊田委員、帆刈委員

              村上委員、石井委員、中橋委員、樋渡委員

     事務局  引地労働基準部長、滝澤賃金課長

             工藤主任賃金指導官、横川賃金課長補佐ほか

                                  

4 議  題

  (1) 部会長及び部会長代理の選出について

  (2) 東京における家内労働の概況と対策について

  (3) 東京都婦人既製洋服製造業最低工賃について

  (4) その他

 

5 配布資料

  配布資料 1  (2553KB; PDFファイル)

  配布資料 2  (1223KB; PDFファイル) 

  配布資料 3  (1894KB; PDFファイル) 

 

6 議  事 

課長補佐   定刻になりましたので、第6期東京地方労働審議会第1回家内労働部会を開催させていただきます。

         部会長及び部会長代理が選出されるまでの間、事務局で議事進行を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたし

        ます。

         今回、平成23年11月1日付けで東京地方労働審議会臨時委員となられました委員の方には、本日、東京労働局長の辞

        令を机上に置かせていただいております。ご確認をお願いいたします。

         また、平成23年12月7日に開催されました東京地方労働審議会において審議会会長から家内労働部会の委員として指

        名されました皆様方の名簿を資料1としてつけてございます。こちらもご確認をお願いしたいと思います。万一誤字などござ

        いましたら、恐縮ですが、事務局のほうにお申出ください。

            (申出なし)

 

課長補佐   それでは、初めに委員の出欠状況をご報告いたしますが、本日は第1回の部会でございますので、各委員のご紹介をし

        ながら、報告とさせていただきます。名簿の順にご紹介いたします。

         公益代表委員の梶原委員でございます。

 

梶原委員   よろしくお願いいたします。

 

課長補佐   久禮委員でございます。

 

久禮委員   久禮と申します。よろしくお願いします。

 

課長補佐   公益代表の谷内委員でございますけれども、本日所用のため欠席でございまして、公益委員2名のご出席をいただいて

        おります。

         家内労働者代表委員として豊田委員でございます。

 

豊田委員   豊田です。よろしくお願いいたします。

 

課長補佐   帆刈委員でございます。

 

帆刈委員   よろしくお願いいたします。

 

課長補佐   村上委員でございます。

 

村上委員   村上でございます。よろしくお願いします。

 

課長補佐   委託者代表委員でございます。石井委員でございます。

 

石井委員   よろしくお願いします。

 

課長補佐   中橋委員でございます。

 

中橋委員   中橋でございます。よろしくお願いします。

 

課長補佐   樋渡委員でございます。

 

樋渡委員   樋渡です。よろしくお願いいたします。

 

課長補佐   以上、合計8名の委員がご出席されておりますので、地方労働審議会令第8条第3項で準用いたします同条第1項に定め

        る定足数、具体的には全員の3分の2以上、または各側3分の1以上を満たしていることをご報告いたします。

         以上でございます。

 

賃金課長   賃金課長の滝澤と申します。よろしくお願いいたします。

         ここで私どもの事務局の紹介をさせていただきます。

           (事務局紹介)

 

賃金課長   それでは、審議に先立ちまして労働基準部長より一言ご挨拶を申し上げます。

 

労働基準部長    (労働基準部長挨拶)

 

賃金課長   このたび初めて本部会の委員に就任された方もおられますので、議事に入ります前に東京地方労働審議会及び家内労

        働部会の位置づけなどにつきまして、主任賃金指導官の工藤から説明をさせていただきます。

 

主任賃金指導官

         それでは、説明いたします。配付いたしました資料の平成23年度第1回家内労働部会資料、21ページ、資料2-7、

        「東京における審議会」を開いていただきたいと思います。21ページの表ですけれども、左側に東京地方労働審議会、下

        段のほうに東京地方最低賃金審議会と2つございまして、右側に各部会が置かれております。

        東京地方労働審議会でございますけれども、東京労働局が所管する労働行政全般について調査審議する機関である東

        京地方労働審議会には、専門的調査又は討議を行う部会が4つ置かれておりまして、うち家内労働に関するものとして家

        内労働部会及び最低工賃専門部会の2つがございます。このうち最低工賃専門部会については、家内労働法第21条に基

        づき、審議会が労働局長から最低工賃の改正について諮問を受けた場合にその都度設置し、具体的な最低工賃の額につ

        いて調査審議を行うこととなっております。これに対しまして、家内労働部会は最低工賃決定に係る事項以外の家内労働

        に関する事項について審議するための常設の部会でございます

         本家内労働部会に係る運営規程については、資料2ー6、20ページでございますけれども、東京地方労働審議会家内労

        働部会運営規程のとおり規定されており、その第1条において、部会の議事運営は厚生労働省組織令第156条の2、地方

        労働審議会令及び東京地方労働審議会運営規程に定めるとし、そのほか、この規程に定めるものとされております。それ

        ぞれの規程については資料2-1から5にそろえておりますので、ご参照いただきたいと思います。

         次に、最低工賃改正の手続きについての説明でございますけれども、最低工賃の改正に当たっては、東京労働局長は、

        審議会に諮問し、その意見を求めることとしていますが、諮問するケースとして2つの場合がございます。1つは、家内労働

        者または委託者の全部または一部の代表者の改正決定等の申出を受けた場合、これは法の11条の2項に規定されてお

        ります。もう1つは、労働局長が改正の必要を認めたときに労働局長の判断で行う場合の2つがございます。本日の議題と

        なっております東京都婦人既製洋服製造業最低工賃につきましては、現在関係の家内労働者及び関係の委託者からの

        改正の申出はございません。したがいまして、改正の申出がない場合に最低工賃の改正がどのように取り扱われるか、

        東京労働局長が改正の必要を認めるか否かの判断でございますが、このことに関しましてご説明するというのが本日の家

        内労働部会の議事の1つとなっています。よろしくお願いしたいと思います。

         以上でございます。

 

賃金課長   それでは次第に従いまして、議題(1)の部会長及び部会長代理の選出に入りたいと思います。

          部会長の選出につきましては、東京地方労働審議会令第6条第5項により、公益を代表する委員のうちから委員が選挙

        するということになっております。また、部会長代理は、部会長が指名するということになっておりますが、従来から公益代

        表委員の間で互選をしていただき、家内労働者代表委員、委託者代表委員、双方からご承認をいただくという形で取り計

        らってまいりました。今回もそのような進め方でよろしいでしょうか。

          (「異議なし」の声あり)

 

賃金課長   異議なしということでございます。本日の会議に先立ちまして公益代表委員による会議が行われ、部会長候補の互選、

        そしてこの候補が部会長として決定された場合に指名する部会長代理について既に取りまとめをされておりますので、

        久禮委員からご報告をお願いしたいと思います。

 

久禮委員   それでは、私から公益委員代表の間で互選しました結果について、ご報告申し上げます。

         部会長には梶原委員を推挙いたします。また、梶原委員が部会長に選出された場合には部会長代理として谷内委員を

        指名する予定です。よろしくお願いします。

 

賃金課長   ただいま久禮委員から部会長候補、それから指名を予定する部会長代理について報告がありましたが、いかがでござい

        ましょうか。

          (「異議なし」の声あり)

 

賃金課長   それでは部会長は梶原委員、部会長代理は谷内委員と決定させていただきます。

         それでは、ここで部会長からご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

部会長     部会長を務めさせていただきます梶原と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

        ご承知のように、大変に厳しい経済状況が続いておりまして、家内労働者の皆様の労働条件の向上を図り、生活の安定

        に資するという家内労働法の趣旨、目的を考えますと、当部会の意義も大変難しく、また、重たいものになろうかと存じて

        おります。本日の議題は、先ほどお話をいただきましたとおり、東京労働局の家内労働の概況と施策について、行政より

        ご報告をいただきまして、皆様のご意見をいただきながら、今後の行政運営の参考にしていただくということが1つと、もう

        1つは、東京都の婦人既製洋服製造業最低工賃の改正につきまして、行政のご判断のご報告をいただいて、皆様にご検

        討いただくということでございます。

         限られた時間ではございますが、お集まりいただきました皆様、十分に協議をしていただくとともに、議事の進行にご協

        力をお願い申し上げまして挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

賃金課長    では、以後の議事進行につきましては部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

部会長      それでは引き続き議事を進行させていただきます。

         本日の会議では、先ほども申し上げました東京における家内労働の概況と対策について、それから東京都婦人既製洋

        服製造業最低工賃についての2つが主に予定されております。

         初めに、本日の会議は東京地方労働審議会運営規程第5条第1項を準用いたしまして、公開の審議となっておりますが、

        傍聴について事務局からご報告をお願いいたします。

 

課長補佐   本部会の傍聴につきましては平成24年2月6日から2月15日までを申込期間といたしまして合同庁舎の掲示板の公示と

        併せて東京労働局ホームページにも記事を掲載しておりましたけれども、先ほどの期間中、傍聴希望の申出はございませ

        んでした。

        以上でございます。

 

部会長     続きまして、議事録についてですが、議事録は公開することとされておりまして、会議終了後、事務局で取りまとめていた

        だきます。それぞれの委員お一人ずつに署名をお願いすることになっております。家内労働者側は村上委員、よろしくお願

        いいたします。委託者側は石井委員、よろしくお願いいたします。公益側は梶原が務めさせていただきます。

         それでは、議事(2)に移りまして、東京における家内労働の概況と対策について、事務局からご説明をお願いいたしま

        す。

 

課長補佐   (資料6「東京における家内労働の概況」、資料3「第10次最低工賃新設・改正計画」、参考1「第10次最低工賃新設

          ・改正計画及び実績」について説明)

 

部会長     どうもありがとうございました。

         ただいまご説明いただきました内容につきまして各委員からご意見がありましたら、どうぞお願い申し上げます。

         豊田委員、お願いします。

 

豊田委員    すみません。ちょっと教えてほしいんですけれども、先ほどご丁寧なるご説明があったので大体わかったんですが、

        76ページ、家内労働安全衛生指導員指導結果ということで、いわば概況といいますか、指導員による指導が実施されて、

        分母で言うと本来は実数が30件ぐらいになるんだけど、20件の指導委託者がいたということで、委託状況届がいわばほと

        んどそのうちの大半ということと、家内労働手帳と。それで、ちょっとこれにかかわってなんですが、業種によっても大分アン

        バランスもあるようなんですけれど、この傾向というのは、全体としてはこういう傾向なのかどうなのか。その辺がどんな塩

        梅かなというのが1つ。

         それから、先ほどご説明をいただきました4月1日時点で4月末までに委託状況届等を提出するということで、実数でどのく

        らい出ていらっしゃるのか。例えば平成22年度ですと、既に提出がされていると思うんですね。というのは、その関係で言う

        と、同じ指導の中で、帳簿等のいわゆる備え付けについては、27条ですけれども、これは1件なんですね。そうすると、帳簿

        は備え付けているんだけれど、委託状況届は出してないという。どうもその辺がしっくりしないというか、その辺はどうなって

        いるのか、教えていただければありがたいということで、すみませんが。

 

部会長     ありがとうございました。資料の76ページの安全衛生指導員指導結果についてのご質問でございましたが、事務局、ご

        回答いただけますでしょうか。

 

賃金課長    では、私のほうからご説明をさせていただきます。

         委託状況届の提出率が極めて低いという状況はここ数年変わっておりませんで、実際どのくらいの数字、件数、出てきて

        いるかということですが、22年度は77件、23年度は24年1月末現在で74件の届け出があったところでありまして、届出が非

        常に低調という状況にあります。実際に家内労働者の数であるとか、委託者の数を把握する資料であるということで非常に

        重視しているところでありますし、手をこまねいていても仕方がないということがありますので、先ほど課長補佐から東京版

        のリーフレットを作りますということをご説明させていただきましたが、提出率の向上に向けて、現在私どもで800近くの委託

        者を把握しているところですが、その全数にお送りして、この提出率の向上に何とか努めたいと思っています。

         加えて、業者のほうにも業者団体、幾つかありますけれども、この時期、4月30日が提出期限になっていますので、4月の

        発刊の時期に機関誌等にそうした注意喚起をする記事を載せていただきたいということで、広報の依頼をしているところでご

        ざいます。既に東商の新聞、東商新聞というんですか、東京商工会議所の出しております機関紙には予定原稿のゲラが入

        っていまして、確実に載せていただけるということですので、そうした、どうしても業者の方、委託者の方が目にするのは業

        界の団体から送られる資料というのが一番目につきやすいのかなということがありまして、そうしたところをできるだけご理

        解を求めつつ、提出率の向上に向けて何とか取り組んでいきたいと考えておるところでございます。

         以上でよろしいでしょうか。

 

豊田委員    ありがとうございました

         加えて、そうしますと、今課長さんのほうから22年度なり23年度途中の経過も含めて、実態の件数で言うと、77件とか、

        74件というお話があったんですが、委託者数で見ますと、これで言うと、東京が923件という数字をつかんでいらっしゃいます

        ね。そうすると、これは923件というのはいわば本省も含めてなんでしょうけれど、つかんでいらっしゃって、実際上出ている

        のが77件というと、いわば法遵守といいますか、プライマリーではありませんが、いわば1割を欠けちゃっているという、こうい

        う状況にあるのではないかと。ここは、労働行政としてきちっと指導、ご援助いただかないと、本来ある法律が生かされない

        ということになるのではないか。なかなか零細業者とか、中小業者の方ですと、ともかく昨今の不況もあって、とてもそれどこ

        ろじゃないよという実態もあるのかもしれませんが、そこをきちっとしないと問題点が出てこないんじゃないかと。

         過日、私、別の機会に本省のところのいわば担当者ともちょっと懇談といいますか、お話し合いの場があったんですが、

        委託状況届、100%出していますというお話なんです。だから、本当かと言ったら、逆に100%出していますということだった

        ので、嘘じゃないかと私が言ってしまったら、嘘とは何ですかと、こういう話になりましてね。余計な話なんですけれど。

         だから、これで言うと、全国で1万447件ですか、出ているわけだから、当然分母が幾らだといったら、さっき出ていましたけ

        ど。いずれにしても、そういうことで、逆に言えば、先ほどの報告も正確なんですね、今ご報告いただいた方のほうが。概況

        調査はきちっと言われるんですね。そこは大事だと思いますので、ぜひ東京のほうから逆に本省にも、そこら辺、ちゃんとき

        ちんとしろというご指導をしていただければありがたいかなと。素人なので、よろしくお願いします。

 

部会長    いかがでしょうか、その辺につきまして。

 

賃金課長   おっしゃられるとおりで、委託状況届、これがきちんと整備されていないことには委託者の把握も困難ですし、工賃の改正

        等、今回、婦人既製洋服の調査をするに当たりましても非常に困難を極めたところでありまして、基礎資料として順次整備

        を進めていきたいというふうに思いますので、ありがたいご意見として今後の行政に生かしてまいりたいと思います。ありが

        とうございます。

 

部会長     ありがとうございました。

         他にご意見のある方、いらっしゃませんでしょうか。

         石井委員、お願いいたします。

 

石井委員   今の豊田委員の最初のご質問と関連するんですけれども、配付資料の76ページの安全衛生指導員の指導結果、これの

        表の見方といいますか、理解の仕方なんですけれども、安全衛生指導員というのは各労働基準監督署に一定人数配置さ

        れていて、例えば年間で集中指導月間みたいなものを設けておやりになっているのか、あるいは通年で随時おやりになっ

        ているのか。

         それと、実施件数は94件で、そのうち移転とか廃止が64件ということで、実際は30件に対して20件指導したというご説明

        だったかと思うんですけれども、この移転というのは、都外へ移転するのか、あるいは通常そこでやっていたんだけれども、

        ほかの区に移転してしまったのかとか、廃止というのは廃業とか、あるいは今まで家内労働者に委託していたけれども、

        今はそういうことはおやりになっていないとか。

         あと、平成22年度の資料ですけれども、例えば23年度は94から64を引いた残りの30件が指導の対象になるのか。その

        辺はどういうふうにこの表を見たらいいのかちょっと教えていただければと思います。

 

部会長     ありがとうございます。同じく76ページの指導結果の表につきまして2つのご質問でございましたが、事務局いかがでござ

        いましたでしょうか。

 

賃金課長   わかるところから先に説明させていただきます。指導の時期が通年であるのか、一定の時期に集中するのかということで

        ございますが、かつては家内労働旬間というのが設けられておりまして、その時期を中心に監督指導を含めて広報活動を

        集中的にやっていたという状況がございます。しかし、既に廃止されて、取りやめになってから久しいということで、現在は特

        に時期を指定してということではなく、逐次回っていただくという形をとっております。

         ある事務所といいますか、委託者でありますが、今回22年の数字で言えば94のうち64が廃止・移転ということで、残る30

        を来年もやるのかというようなご趣旨かというふうに思いますが、対象とするところはどんどん変わっていきますので、今年は

        94ありました、来年はまた別のところをやるということで、同じところを繰り返してということは想定しておらないところでござ

        います。順次回していきます。

         それから、移転・廃止等ですが、実際に行って現況を確認したところ、既に廃業して、看板は残っているけれども、委託を

        中止してしまったというようなところもありますし、実際に廃業されてしまって、業自体をやめてしまった。それから、建物はあ

        ったけれども、既に別の方が入居されていて、それは廃止・移転という形で、この中に全部ひっくるめてしまっているというこ

        とです。特に区分してという、明確な区分があるわけではなく、状態を見て判断しているというところです。

 

石井委員   あと1点よろしいでしょうか。参考資料の1で、23年度が改正が4で、見送りが8で、廃止が1ということで、たまたま静岡県

        の婦人服が廃止になっていますけれども、不勉強で申し訳ないんですけれども、廃止するに当たっての1つの目安というか、

        基準というのについて教えていただければと思います。

 

賃金課長   10次の最低工賃の新設・改正計画が示された際に、改正方針というのが併せて示されておりまして、廃止につきまして

        は、適用家内労働者が100人未満に減少、100人以下になって、将来も増加する見通しがないなど、実効性を失ったと思

        われる最低工賃については廃止することも検討することということにされておりまして、100人というのが1つのメルクマー

        ルということで、先々増える見込みがない、既に実効性を失っているというような判断に立てば、廃止について諮問すると

        いう形になろうかと思います。

 

石井委員   そうしますと、委託者に対する1つの基準はないわけですね。

 

賃金課長   委託者についてはないです。示されていないということです。

 

部会長     どうもありがとうございました。

         ご質問、ほかにされる方いらっしゃいますでしょうか。

 

主任賃金指導官

         ちなみに、今石井先生からお話があった静岡の廃止ですけれ  ども、24年2月15日付けでもって廃止決定されておりま

        す。

 

部会長     ありがとうございました。ほかに概況と対策に関してご質問がないようでしたら、よろしいでしょうか。

         それでは、次の議題もございますので、行政の皆様には各委員の意見を踏まえ、今後の行政に生かしていただくようお

        願い申し上げます。

         それでは引き続きまして、議事の(3)になっております東京都婦人既製洋服製造業の最低工賃について事務局からご説

        明をお願い申し上げます。

 

賃金課長   まず、婦人既製洋服製造業最低工賃の取扱いを判断する各種指標についてご覧いただければと思います。資料の29ペ

        ージになりますが、こちらは東京の成人・少女服製造業についての工業統計でございます。従業者4人以上の事業所数を

        ご覧いただきますと、平成15年には289ございましたが、6年後の21年のところを見ていただきますと125ということで56.7

        %減少しているという状況にございます。その際、従業者数、こちらも従業者数4人のところを見ていただきますと、2,380名

        であったとところが1,101名ということで、53.7%の減と、いずれもこの6年間で半減しているという状況にございます。

         同じ表の中に製造品出荷額があります。総額のところ、従業員4人以上のところをご覧いただきますと、平成15年には168

        億円ありましたが、平成21年には73億円、56.5%の減少という状況でございます。特に平成20年から21年にかけて、こち

         らが非常に落ち込みが激しくございまして、126億から73億、42.1%減少ということで極めて短期間のうちに大幅な落ち

        込みを見せているという状況にございます。

         次のページを見ていただきますと、繊維製品の輸入額と国内の出荷額を並列させて見たものです。2009年、平成21年の

        ところをご覧いただきますと、輸入額のほうが2兆9,000億円、国内の出荷額が2兆8,700億円ということで、輸入額のほうが

        やや多い。その中でも中国のシェアが79.5%、約8割が中国製の商品が入ってきているということで、額で見て国内でほぼ

        拮抗するような状況になっているという状況でございます。

         この中に資料としては載せてございませんが、経済産業省が平成19年5月28日に開催されました産業構造審議会の繊

        維産業分科会に提出した資料というのがございまして、それによりますと、重量ベースですが、国内の市場に出荷される繊

        維製品につきまして輸入品が占める比率、輸入浸透率というんだそうですが、これが平成元年には35.6%であったものが

        17年には77%に及んでいると試算されておりまして、この輸出入の額を見ても、市場に出回るおよそ8割が中国製を中心と

        する輸入品となっているというような状況にあります。

         続きまして、32ページをご覧いただきますと、こちらは家計調査で調べたものですが、1世帯当たりの婦人用洋服の年間

        支出額の推移を家計調査から抜き出したものでございます。平成15年には3万5,397円。今回の工賃改正を検討する意味

        で、この婦人用洋服の中に入っています女子用の学生制服、これはちょっと該当しませんので、それを除いて計算します

        と、3万4,289円ということでございましたが、平成22年には全体で2万8,864円、学生服を除くと2万7,918円と2割弱減少し

        ているということです。さらに年間支出額に占める比率につきましても、婦人洋服にかけるお金が当初は1.07%であった

        ものが、平成22年には0.92%というところまで減少してきているという状況にあります。収入が限られる中、お母さんの洋

        服はちょっと我慢してねと。あるいは安いもので我慢してねという状況がうかがえるのかなというふうに思います。

         それから、33ページ以降、こちら東京都産業労働局が調査いたしました中小企業の景況を示したものでございます。36ペ

        ージをご覧いただきますと、12月の景況と、それから今後3ヶ月の見通しDIが示されています。一番左側に製造業がありま

        して、その2番目の織物製衣服について見ますと、12月、悪いという方向に大きく振れているということで、3ヶ月後の見通し

        も必ずしもよくない、悪い方に振れている状況でございまして、厳しい状況にあるという認識が示されているという状況にご

        ざいます。

         今回の工賃改正について検討するために婦人既製洋服製造業に該当すると思われる事業場に私どものほうから調査票

        を郵送いたしまして、家内労働に関する実態調査を実施いたしました。38ページから44ページまで、こちら委託者のほうに

        郵送した調査票でございます。その後、45ページから49ページまで、こちらが委託者の方を通じて、家内労働者の方にお送

        りした調査票ということになっております。この調査票に基づいてご回答をいただいたということでございます。

         この調査票を回収したもの、その結果につきましては50ページ以下に取りまとめた概要をお示ししております。縦表になっ

        ておりますが、調査票は350社に対してお送りしました。この中で業種に該当して現に事業を継続しているというのは回答

        件数から廃止等を除いた127,これが業種該当で、現在事業を継続しているというところでございます。この127のうち、最低

        工賃が決められている工程を家内労働者の方に出している、それが最低工賃該当というところにありまして、24社でござい

        ました。最低工賃を改正する際については、こうした実態調査を毎回行っているところですが、婦人服についての前回は20

        年に同様の調査を行っておりまして、そのときは家内労働者に仕事を出している事業所の割合は25.9%でしたので、今回

        18.9%ですから、3割弱減少している状況にございます。

         あと52ページに飛びますが、52ページに家内労働者の数を取りまとめた表が出てございます。最低工賃に該当する仕事

        を行っている家内労働者の数というのは、トータルしますと、都内在住で63名ということになります。先ほどの24社で割りま

        すと、1社当たり2.6名という数字になります。平成20年、前回の調査では1社当たり4.1名でございましたので、4.1から

        2.6への減少ということで、4割弱、こちらのほうも減少している。1社当たり抱えている内職さんの数が4割減っているという

        状況でございます。

         その後、家内労働者の人数の変化についてお尋ねしておりますが、3年前と比較するのが適当かということで、3年前同

        期と比べてというところをご覧いただきますと、増減をご質問すると、14社が減少した。これは58.3%に該当するということ

        で、半数以上、約6割が家内労働者の数を減らしてきている。減らした理由はそこに記載したとおりでございます。

         次のページを見ていただきますと、委託する仕事量、これについても横ばいですか、増やしましたか、減らしましたかという

        ことで質問させていただいております。3年前のものと比べて仕事量は減少したというところが12社、50%で、かなりの委託

        者の方が仕事量を減らしてきているということでございます。減らした理由についてはそこに縷々書いたとおりでございま

        す。

         あと工賃のことでございます。肝心のところになります。次のページになりますが、3年前と比べて変わりませんというとこ

        ろが19社、約8割になりますが、その次のページのところに各工程ごとの金額、幾らでこの工程、仕事をお願いしていますか

        というのを記載していただいております。その右端、加重平均で出した数字が右端のところに各工程ごとに載っております。

        右端を全部足し合わせますと、527円42銭になります。3年前の平成20年に調査したときは、足し合わせたものが606円55

        銭でありまして、実勢の最低工賃のほうはざっくり聞くと余り変わっていないと言うんですが、13.05%下がっているという状

        況が明らかになりました。

         58ページ以降でございますが、こちらの家内労働者の方からいただいた回答を取りまとめたものでございます。Bのところ

        に属性が出ておりますが、平均年齢で言いますと、そこに年齢の分布がでておりますが、年齢分布のところで、下の枠外の

        ところに平均の年齢が出てございます。最高齢が80歳、最低が50歳、平均で65.8歳ということで、かなり高齢化が進んで

        いるという状況にあろうか思います。

         その下に経験年数の分布が出ております。こちらのほうも平均の年数が下の枠外に出ておりますが、21.7年。分布を見

        ますと、5年以下の方はお一人、ほとんどの方が16年以上になっておりますので、新たにこの婦人既製洋服の家内労働を

        始めるという方はほとんどいないという状況にあろうかと考えられます。

         次のページに行きますと、作業日数が出ております。作業日数は平均で16.9日ということで、月の半分程ということにな

        ろうかと思います。作業時間、平均のところで見ていただきますと、平均の平均で3.2時間ということで、16.9日稼働してお

        りますが、実際にやっている時間は1日3.2時間ということで、時間のほうも大変短くなっているのではないか。先ほど委託

        する仕事の量が減ったという委託者側の調査結果が出ておりましたが、それと表裏をなしている状況がうかがえるものと思

        います。

         少し戻って大変恐縮ですが、27ページをごらんいただけますでしょうか。27ページに東京都の常用労働者の賃金の推移と

        いうものを取りまとめたものをご用意しました。今回の改正の対象となっております婦人既製洋服製造業につきましては、産

        業分類で見ますと、この表の右から2番目にあります衣服・その他の繊維製品製造業、そちらに分類されるところでございま

        す。類似の業種における賃金水準の動向というのは最低工賃の改正を検討する上で1つの指標になるところでございます

        が、この衣服・その他の繊維製品製造業の賃金の推移をごらんいただきますと、調査産業計、それから製造業、それの賃

        金水準と比べてみていただくと、産業計で30万円台、製造業で36万円台というところが、衣服・その他の繊維製品になりま

        すと28万円台ということで、かなり水準として低い水準で推移しているのがご覧いただけるかと思います。

         所定内給与のほうをごらんいただきますと、衣服・その他の繊維製品製造業、20年から21年にかけては4.8%減少してい

        る、29万4,000円から28万円に減少しているという状況で、隣の製造業をご覧いただきますと、1.2%増加、25万8,000円か

        ら26万2,000円、逆の動きをしている状況がご覧いただけるかと思います。衣服・その他の繊維製品製造業につきまして

        は、産業分類が改正されましたために、22年度はこの業種についてのデータが統合されて繊維工業に移ってしまったと

        いうことで直接の比較はできないところですが、先ほど21年から工業統計で近年著しく業況が悪化しているところをご覧

        いただいたところでありまして、そうした状況を踏まえてみると、ここで上昇しているというのはちょっと考えにくいのかなと

        思われるところでございます。

         以上、婦人既製洋服製造業の業況、工賃の動向、あるいは類似の業種における賃金水準の推移など総合的に見ます

        と、行政といたしましては本年度の最低工賃の改正につきましては見送ることが相当ではないかと。大変じくじたる思いは

        ありますけれども、見送りが相当という判断をしたところでございます。

         以上踏まえまして、ご意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

 

部会長     どうもありがとうございました。

         最低工賃の改正について諮問を見送るというご報告でございましたが、ご質問、ご意見のある方、いらっしゃいましたら、

        お願いいたします。

         豊田委員、お願いします。

 

豊田委員   1つは経済状況とか、産業構造の変化とか、もろもろいろいろあろうかと思うんですが、もともと法規制のない家内労働者

        の場合にいわば劣悪な労働条件を何とか下支えするということで、1つは労働安全衛生の問題もあるんですけれど、最低

        工賃というのはわざわざ法律で決めて、それでいわば同じような業種の製造業者の従業員との均衡の問題とか、あるいは

        最低賃金ということであればこれは毎年改定がされて、それなりの最近で言うと若干引き上げがされてきているということ

        の関係で言った場合に、そこら辺の今課長さんのほうからもじくじたる思いがあるということで、お気持ちはよくわかるんで

        すが、せっかく法律としてあるものをきちっとしないというのは逆に今日的な状況の下で、貧困格差がさらに悪循環を繰り返

        すという、そんなことになりはしないのかなという危惧がちょっとあるというのが1つあるわけです。そういう点で言えば、やは

        り国内におけるものづくりをどうしていくのかという上でも、そこに働く、そういう家内労働者のいわば最低限度のところの保

        障というものがきちっとされないと、なかなか難しいんじゃないか。とりわけ最賃との連動の点から言っても、あれは毎年改

        定、それなりにされてきているわけですけど、最低工賃は言っては悪いんですけど、毎年やられてないでしょう。いいところ、

        3年に1度、早くてやるかやらないかというような状況ですから、そういう点で言うと、最賃との絡みから言っても、そこはどう

        なのかなという点をちょっと危惧するので、私のほうの意見として述べさせていただくということがあります。

         それともう1つ、ちょっと教えてほしいんですけど、私、前、関わったときには、いわゆる最低工賃について、標準能率とい

        うのが全部出ているんですね。標準能率。東京都の婦人既製洋服製造業についても8時間当たりの標準能率、8時間換算

        額、そして必要経費を引いた、いわば8時間換算額というのが全部出るわけですね。それがないと、単に工程だけのこの金

        額だと果たしてこれが、いわば今日で言う最低保障の、シビルミニマムじゃありませんが、1つの目安になっている生活保

        護基準と比べてどうなのか。率直に言って、おそらく標準工程がここに出てないからわかりませんけれど、古い資料で私は

        持っているので、これで言うと、8時間労働に換算すると三千五、六百円から、工程によっては7,000円ぐらいのもありますけ

        れど、おそらく保護基準以下ではないかと。とり方の問題はありますけど、基本的な標準生計で、週40時間労働でいわば1

        月幾らというので出すと。ちょっとそこら辺の問題もあるので、その点で言っても、やっぱりそこら辺の整合性との関係でもそ

        こはきちっとしておかないとまずいんじゃないか。そうじゃないと、いわゆる支払えるか、支払えないかが前提ではなくて、家

        内労働者の劣悪な労働条件を下支えするという基準はきちっとつくっておかないとまずいんじゃないか。じゃないと、本来の

        労働行政の持っている役割が果たせないんじゃないか。そのことは逆に言うと、業者さんにとっても率直に言ってこれは大

        変厳しい面もあるけど、一方でそのことを前提に商品を受注するところと最低工賃がこれだけなので、最低製造原価はこれ

        だけかかりますよという説明ができるし、そのことがないと、変な話になってくるんじゃないかという懸念があるので、私ども

        としてはその点は出しておきたいなと。全体としてやむを得ないということになれば、それはそれで結果的にはそういうこと

        になるのかもしれないけど、ちょっとそういう点では意見として出させてもらうところです。

 

部会長     ありがとうございました。

 

賃金課長   おっしゃられることは重々踏まえた上でよく検討した結果でございまして、豊田委員のおっしゃることは全くもっともなことで

        あります。この下支えという意味、あるいは公平競争という観点からも一定の役割が果たせるのではないかと思います。こ

        れからの改正に当たってはそういったところも十分に踏まえつつ、慎重な検討を加えていきたいと思います。ありがとうござ

        いました。

 

部会長     ありがとうございました。

         ほかにご意見のある方、いらっしゃいませんでしょうか。

 

樋渡委員   すみません。意見というほどのことではなく、調査結果を見ていて、産業構造的ないろいろな問題が出てきているのかな

        という感じがするのですが、53ページに仕事量と工賃単価の変化についてというのがあって、先ほど受注量が減ったという

        ところ、減らしたというところと減らした理由で複数回答というのがあって、3年前と比べてどうかというのは、確かに受注量

        が減っているというのが8と多いんですけど、4番目に仕事の内容が変化したと。簡略化してきているというようなこともあっ

        て、多分仕事の中身も国内でやるのと中国のほうでやるのと、いろいろ変わってきていて、仕事が日本の中だけではなく、

        国際的にいろいろと分業体制みたいなのが出てきているのがこれにも結果としてサンプルが少ないので何とも言えないん

        ですけれども、そういうようなことが1つ感じられたのと。

         あと、非常に高齢化していて、ほんとうに50歳未満の方はいないですね。多分個人が家で針を持つとか、ミシンを持ってい

        る家庭も少ないと。これが別に今回の結果のいい悪いということではなく、すごく根本的にこの業界がいろいろ変化している

        なという感じがするんですね。そこは感じ取れるところなので、ここが拡大していくというところがなかなか見えない感じがす

        るんですね。そういう感想ですけれども。すみません。

 

部会長     どうもありがとうございました。

         ほかにご意見、ご感想のおありの方、いらっしゃいますでしょうか。

         石井委員、お願いいたします。

 

石井委員   業界のことは、隣の中橋委員のほうがご専門なんですけれども、私も今労働局の事務局のほうから、いろいろ各種経済

        資料とか、実態調査の結果についてご説明があったわけですけれども、その中で家内労働者からの意見はなかったという

        ことですが、委託者側の意見等も勘案するならば、全体的に見れば、改正を見送りにせざるを得ないという局の判断は妥当

        ではないかと考えております。特に委託者とか、家内労働関係者からの改正の申出がなかったのもある意味では改正した

        くても改正できないという厳しい現状につきましてそういう理解がある程度できているんじゃないかなと推測しているわけな

        んですけれども。

         特に関係の業界の方からちょっとお話を伺いますと、全般的には販売不振ということもあって、受注量が極端に少ない状

        況がずっとここのところ続いているということとか、アパレルメーカーから受け取る加工賃が年々低下しているとか、そういう

        ことも聞いております。

         それから、わりとファッション性が強いと、デザインが複雑になって、手間ばかりかかって、なかなか数をこなして採算を取

        ることが難しいとか、そういう事情があるようにも聞いておりますし、家内労働者の高齢化が進んでいるということもあります

        けれども、設備の高齢化といいますか、結局、設備を更新したくても資金繰りの目途が立たないとか、回収の見通しが立た

        ないとか、そういうことで、いわゆる設備の更新もしたくてもできないというような状況があるというふうにも聞いておりますし、

        また、加工賃がある意味ではあてがいぶちということで、それをなかなか転嫁できにくいということがあって、値上げを要請し

        ても取引が打ち切られるということなので、それもなかなか実施に移せないというようなことも聞いております。

         それで、都内の工場で、閉鎖とか、廃業とか、いわゆる委託量そのものが激減しているという状況があるので、これは即

        断できないんでしょうけれども、東京における婦人既製洋服のあり方というものも見直しせざるを得ない時期が近づいている

        のではないかというような感じがいたします。ですから、全般的にそういう環境の中にありますので、こういう時期に最低工

        賃を改定するということになりますと、ますます経営を圧迫するということになるということも聞いておりますので、これはそう

        いうことで今回やむなく改正を見送らざるを得ないという判断はやむを得ないのではないかという感じがしております。

        以上です。

 

部会長     どうもありがとうございました。

         ほかにご意見いかがでしょうか。

 

中橋委員   いいですか。東京ニットファッション工業組合の中橋といいます。我々の組合も10年前は1,000社ございましたけど、現在

        270社を割っています。やはり理由といたしましては、今石井委員の言うように、受注が減った。中国製品ですか、これが本

        当に多くて、経産省の数字でも、特に我々はニット、セーターとか、カットアンドソーとか、生地とかという仲間の組合なんで

        すけど、3%を割っているような状態でございます。輸入品の比率が97%ですか。国内生産が3%という状態の中でやって

        いる状態でございます。

         その中で家内労働者が弱いということでお話が始まったんですけど、委託者も非常に立場が弱い状態でございます。我々

        の業界というのはメーカーがございまして、その先にアパレルがあって、アパレルの先に小売店ですか、お店があって、そ

        の先に消費者があると。やっぱり一番強いのはお店のほうの売る立場の人が一番強くて、我々はその下の下の下ぐらいで

        すか。それが家内労働者を使うという立場になっておりますので、最賃を上げるということは、我々は逆に上代を上げてくれ

        と。多分皆さんもご存じだと思うんですけど、洋服は毎年毎年安くなってきております。かつての3分の1ぐらいの上代になっ

        ておりまして、その中で日本のものづくりを残さなきゃいけないんですけど、やはり売れないと残れないんですね。特に我々

        の中でも頑張っているのは、皆さん海外で物を作って、それを日本に持ってきて売っていくと。そういうやり方をしておりま

        す。我々の産業の中でもまず糸がありまして、糸を編んで、それを染色で染めて、それに生地屋さんがあって、それから縫

        製工場があってという、縦割りの一気通貫になっております。特に染色あたりが一番問題で、お金も設備投資もかかるし、

        場所もかかるし、そして大変で、3Kだと言われているぐらいのところなんですけど、そこがなくなっちゃうと逆に生地を買うん

        だったら中国で買わなきゃならない、ベトナムから持ってこなきゃならないという状態になっちゃうんですね。1個でも間が切

        れちゃうと産業自体がなくなっちゃう。

         今我々の組合としても取り組んでいるのは、日本のファッション産業を伸ばすためにはどうしたらいいかということは、売り

        場を外に持って行く。東南アジア、特に中国でも、非常に日本製というのは信用されています。今のうちにそれを売っていか

        ないと、日本の産業はなくなっちゃう。そういう意味でこれから中国とか、海外に対しての市場というのを、我々は一番持って

        いかなきゃいけない立場、現状であります。

         その中で最賃というんですか、上げていくと、それが跳ね返ってきて、それが上代にきますので、最賃は見送って、日本の

        産業をうまく続けるために一致団結して物を外に売っていかなきゃいけないなという今運動をしております。

         すみません。勝手な意見でございました。

 

部会長     どうもありがとうございました。

         帆刈委員、いかがでしょうか。

 

帆刈委員   最低工賃というものがある程度影響力とかを考えた場合に、該当している方が減っているということを考えていくと、影響

        力がなくなっているということからすれば、今回廃止とかいう、さらに先へ進んだことではないんですけれども、改定しない、

        このままでいくということは、何となく説明を聞いていると、もっともなのかなという気もしないこともないんですけれども。た

        だ、私ども労働組合として特に労働基準法から最低賃金、ふだん労働基準法でいろいろなことでそれを守るべくやってい

        る中で、通常の労働に最低賃金というのがあって、その概念というのは、現在最低賃金は時間給になっておりますから、

        1年間仕事を普通にすれば、基本的にどなたも能力が高まって習熟していくということを考えていくと、いろいろな会社の

        賃金制度というのからいくと、1年たてば賃金は上がる。一方のことはなっているわけですね。

         最低工賃というのは時間の概念は全くなくて、工程に関するものですね。だから、仕事が速い人も遅い人も同じ賃金をもら

        うことになるので、委託するほうからすれば、当然、どれくらい時間がかかろうが、ある仕事を終わらせてくればこういう金額

        だということになっているわけなので、全く別物なんですけれども、上がらないというのは、この工程をこなしている方々とい

        うのは能力は本来高まっているはずだと思うので、そういう意味からすると本当は上がっていって然るべきかなというふうに

        理屈を言うと思います。ただ、これだけ該当する方が減っていることと新しい方が関わってこられてないという実態を見ると、

        なかなかそういうのも適用できないなというのも納得せざるを得ないなという気はします。一度、標準的な委託者側が期待

        する標準的な作業にはどれぐらい時間がかかるのかというのを出していただいて、それが最低賃金に該当させると、今全

        国で、このところ特に最低賃金に関していろいろな動きが5、6年ぐらい前からかなり出てきていますね、相当上がってきて

        いるんですけど、そのことがクリアできているのかどうかということも、この部会でやることではないのかもしれませんけれど

        も、労働局側としてはそういうことも調べてみるのもどうなのかなと。企業が求めている標準的なスピードというのはどうな

        のか。最低賃金というのはクリアできているのかということも知りたいなという気がします。それをもしクリアできていない

        であれば、それをクリアできていないというのはおかしいと思いますね。

         もともとこれはかなり専門的な仕事なので、最低賃金をはるかに上回った賃金であるはずなんですけれども、本当にそう

        なっているのかどうかということが実際に私も繊維の関係のところから、団体から来ていますけれども、現実に私どもの労働

        組合でも100万人組織がいて、繊維関連の組合が5万人いない状況になっているのが、今日本の産業の実態でありますの

        で、実際にこういうところがどうなっているのかなというのは知りたいなという気がいたします。

 

部会長     どうもありがとうございました。

         お立場の異なる村上委員は何かご意見いかがでしょうか。

 

村上委員   意見というよりは感想的な部分と自分たちの業界のことを少しお話させていただきます。私自身は地方最低賃金、それか

        ら産業別最低賃金、それぞれの委員を仰せつかっていまして、家内の部分も審議委員ということで役割をちょうだいしてい

        るわけなんです。今日は産業別最賃、関係ありませんけれども、それとの連動はどうかというと、これはまた役割とか、そう

        いうのは全く違うなといったところの部分であるかと思います。

         それから、今日の説明を聞きますと、中橋さんがおっしゃられたように、産業構造的な問題かなと考えます。電機産業に

        おいても、今半導体とかものづくりの部分が、液晶のパネルなんかも海外からの輸入がほとんどですね。マスプロダクト的

        な部分は。そういったところでは価格で勝てない。ですから、例えば半導体で言えば、そういう日本半導体株式会社を作ら

        ないといけないぐらいのお金のかかる産業でもある。ただ、それがすぐに追いかけられて先行投資もままならない。回収も

        できない間に。そのような産業的な構造に、電機のそういった部分、ほかのパネルもそうですけれども、かなり厳しい状況

        であります。

         そういう産業構造的な部分、電機もそうですけど、こういう繊維産業というのはマスプロダクト的なものは全く競争力がない

        ですね。輸入がほとんど。先ほどもおっしゃられていた。とすると、専門的な部分といったところへの移行というんですか、

        日本にしかない技術とかそういう技というんですか、そういったところをきちっとやって、先ほど帆刈さんがおっしゃったよう

        な、本当の単純な作業じゃなくて、そういう付加価値のある部分というものをきちっと評価して、そうすると、それは本当に

        専門的な部分であれば、先ほどの最賃なんかを上回るべきでありますけれども、そうじゃない部分もあるはずですね。単

        なる部品のこういう部分というのは。そういったところをきちっと見極めてというのか、あり方、産業構造、それからそういう

        業種といいますか、役割のやっていることをきちっと見極めて、産業構造全体を見直していかないといけないかなというふ

        うに考えます。

         ちょっととりとめがないんですけれども、そのような印象、感想を受けております。以上です。

 

部会長       どうもありがとうございました。

          そ れでは一通りご意見を伺ったように思いますが、今回の婦人既製洋服製造業最低工賃の改正につきましては諮問を

        見送るということでご了解をいただいたということでよろしいでしょうか。

 

豊田委員   ちょっといいですか。先ほど私が発言した中で、隣の帆刈さんからも出ましたけど、最賃との関係でどういうふうになってい

        るかはお示ししてもらったほうがいいのかなと。それが是か非かは別にして。そうじゃないと、現状のトータルがどうなってい

        るのかはきちっと全体的にしなくちゃいけないという点があるのかなというのが1つですね。

         それから、産業の空洞化の問題。別に婦人服に限らず全国的な産地の地場の産業がほとんど壊滅になっているし、私の

        出身であります川口においても今やほとんど大半が中国をはじめ、最近はバングラディシュとか、いわば後発国の、後進国

        のほうまでいっているということで、本当に海外で作って日本で売る。いわば、靴もそうですし、日本のものづくりを守るとい

        っても、ものを作って売る時代じゃなくて買って売る時代という、そうなってきていますから、全体的な状況は。そこのところ

        は、家内労働者や労働者も含めて、もちろん業者の方もそうなんですけど、どうあるべきかというのはもう少し検討すべきか

        なと。そうしないと本当に日本の国内でのものづくりと言ったって、実際は中国から繊維も90何%入ってきていますけど、ほ

        とんど日本の業者が向こうに発注をかけて持ってくるという関係じゃないかなと思うんですね。だから、メード・イン・ジャパン

        じゃなくて、メード・バイ・ジャパンになっているわけで、本当にそれでいいのかいなというあたりも含めて、最低賃金なり、

        最低工賃の持つ意味も含めて、もうちょっと考えておく必要があるのではないかというふうに私なんかは思いますけどね。

        意見です、これは最後の。感想といいますか。

 

部会長      ありがとうございました。貴重なご意見ありがとうございました。

         それでは、よろしゅうございましょうか。最低工賃の改正の諮問については見送るということでご了解をいただけたというこ

        とで、締めさせていただいてよろしかろうかと思いますが、いかがでございましょうか。

            (「異議なし」の声あり)

 

部会長     ありがとうございます。では、異議なしということでご了解をいただけたということにして本日は今回の議題については終

        わりたいと思います。

         それでは続きまして、議事(4)のその他ということでございますが、事務局のほうから何かございますでしょうか。

 

賃金課長   特にございません。

 

部会長     それでは、本日予定いたしました議事は以上でございますので、ほかに特にないようであれば、本日の審議はこれで終

        了させていただきたいと思います。

          お忙しい中、長時間にわたりどうもありがとうございました。

 

事務局     ありがとうございました。

 

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労働基準部 賃金課 TEL : 03-3512-1614

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