第8期 第1回 東京地方労働審議会(平成27年11月26日開催)

第8期第1回 東京地方労働審議会

 

1 日時   平成27年11月26日(木)  15時00分~17時00分

 

2 場所   九段第三合同庁舎 11階 共用会議室4

 

3 出席者

   委 員  佐藤会長、脇坂委員、梶原委員、橋本委員

          荒井委員、藤城委員、傳田委員、牧田委員、

          川本委員、蜂谷委員、佐々木委員、大津委員、會津委員

   事務局  渡延東京労働局長、原口総務部長、吉田労働保険徴収部長、

          岩瀬労働基準部長、藤村職業安定部長、井上需給調整事業部長、

          元木雇用均等室長

 

4 議題

(1)  会長の選出について

(2)  会長代理、部会委員及び専門委員の任命等について

(3) 平成27年度における重点対策事項に係る進捗状況(上半期)について

(4) その他(質疑・意見交換) 

 

5 配布資料

  本会議資料(3390KB; PDFファイル)

 

  資料1 職業安定部(1149KB; PDFファイル)

 

  資料2 需給調整事業部(1257KB; PDFファイル)

 

   資料3 雇用均等室(1141KB; PDFファイル) 

 

6 議事

【金田室長】  皆様お待たせいたしました。定刻でございますので、ただいまから第8期第1回東京地方労働審議会を開催いたします。本日、委員の皆様には大変お忙しいところを御出席いただきまして、ありがとうございます。

私は会長が選出されるまでの間、冒頭進行を務めさせていただきます総務部企画室長の金田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

始めに本審議会の開会に当たりまして、東京労働局長渡延忠より御挨拶を申し上げます。

【渡延局長】  東京労働局長の渡延でございます。本年10月1日付で発令されたものでございます。どうかよろしくお願いをいたします。

 本日お集りの委員の皆様方におかれましては、第8期の東京地方労働審議会委員に御就任いただきまして、誠にありがとうございます。また、平素より東京労働局の行政運営に対しましてはひとかたならぬ御支援、御協力を賜っておりますことに、この場をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。大変お忙しいスケジュールの中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。

 当審議会では、当局が所管いたします業務に関する重要事項について御審議をお願いいたしております。本日は平成27年度の上期の重点対策についての取組の状況、それから下半期に向けての取組について御説明を申し上げまして、御審議をいただくことといたしております。

 今年度東京労働局のスローガンといたしまして、「誰もが希望をもって公正に働けるTOKYOへ」これをスローガンとして掲げまして、各課題の解決に向けて政策展開をしてまいりました。これからも総合労働行政機関として、労働基準、職業安定、雇用均等の三系統、さらには能力開発も加えまして、その各般の機能を十分に発揮しつつ、効果的な施策の推進に努めてまいりたいと考えております。

本日の審議会におきましては、委員の皆様方の忌憚のない御意見、御指摘を頂戴しまして、今後の局の行政運営に反映させてまいりたいと考えております。どうかよろしくお願いをいたします。

【金田室長】  続きまして、委員の御紹介でございます。お手元にございます第8期東京地方労働審議会委員名簿を御覧ください。名簿の順に御紹介させていただきます。

まず、公益代表委員です。梶原則子委員です。

【梶原委員】  よろしくお願いいたします。

【金田室長】  佐藤博樹委員です。

【佐藤委員】  佐藤です。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  長江亮委員と野川忍委員は本日所用により欠席でございます。

 橋本陽子委員でございます。

【橋本委員】  よろしくお願いいたします。

【金田室長】  脇坂明委員でございます。

【脇坂委員】  脇坂でございます。

【金田室長】  続いて、労働者委員の代表委員でございます。荒井聡委員でございます。

【荒井委員】  荒井でございます。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  続いて、井澤智委員は本日は所用により欠席でございます。

 傳田雄二委員でございます。

【傳田委員】  傳田です。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  藤城直美委員です。

【藤城委員】  藤城です。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  牧田真由美委員でございます。

【牧田委員】  牧田です。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  米田易憲委員は少し遅れるという旨の御連絡を頂戴しております。

 続きまして、使用者代表委員でございます。會津健委員でございます。

【會津委員】  會津です。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  大津洋子委員でございます。

【大津委員】  大津でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【金田室長】  川本裕康委員でございます。

【川本委員】  川本でございます。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  佐々木明委員でございます。

【佐々木委員】  佐々木でございます。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  土屋良直委員は本日は所用により欠席でございます。

 蜂谷真弓委員でございます。

【蜂谷委員】  蜂谷でございます。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  本日御出席の13名と御欠席の4名、それと米田委員、合計18名の皆様に第8期の委員に御就任いただきましたことを御報告いたします。

 次に、委員の皆様方への辞令の交付でございますが、本来であれば局長からお一人お一人に直接お渡しすべきところではございますけれども、時間の都合もございますので誠に恐れ入りますが、略式で机上配布という形でお手元に置かせていただいてございます。御確認をお願いいたします。

 続きまして、東京労働局職員を紹介させていただきます。前回の審議会以降に人事異動で着任した者のみ紹介させていただきます。

始めに、労働基準部長の岩瀬信也でございます。

【岩瀬部長】  岩瀬でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【金田室長】  需給調整事業部長の井上英明でございます。

【井上部長】  井上でございます。よろしくお願いいたします。

【金田室長】  次に定数報告でございますが、先ほどの御紹介のとおり本日今現在出席の委員13名でございます。

 従いまして、地方労働審議会令第8条第1項の規定に照らし、本会が有効に成立しておりますことを御報告申し上げます。

 また、本審議会は東京地方労働審議会運営規程第5条第1項の規定に基づきまして、原則として公開の会議とさせていただき、その議事録につきましても発言者名を含め公開とさせていただくこととなってございますので、御了承願います。

 次に、お手元にお配りしてございます資料の確認をさせていただきます。本日机上に置かせていただいております資料、上から次第、委員名簿、それから座席表がございまして、その後にガチャック留めの第8期第1回東京地方労働審議会資料がございます。ページは表紙をめくっていただきますと、資料一覧がございます。資料No.1と資料No.2がございます。資料No.1はその次のページから表紙がございまして、3ページまでです。続いて資料No.2、28ページものとなってございます。その次に職業安定部で用意いたしました別冊という資料一つづり、その後に需給調整事業部で用意いたしました当日机上配布資料が一つづり、それから雇用均等室で用意いたしました女性活躍加速化助成金の御案内、最後に厚生労働省組織令等でございます。資料は以上でございます。御確認いただきまして、よろしいでしょうか。

 万一、配布漏れがございましたら、議事の途中でも結構ですので事務局まで合図をお願いいたします。

 それでは、これより議事に入らせていただきます。議題1は「会長の選出」でございます。本審議会の会長の選出でございますが、地方労働審議会令第5条第1項の規定に基づきまして、公益代表委員のうちから選出することとされてございます。

どなたか御推薦いただけませんでしょうか。

【川本委員】  はい。

【金田室長】  どうぞ。

【川本委員】  佐藤委員にお願いをしてはいかがかと思います。

【金田室長】  ただいま、佐藤委員に会長をという御推薦がございましたが、佐藤委員に会長に御就任いただくことについて、異議はございませんでしょうか。

(異議なし)

 異議なしという御意見をいただきましたので、佐藤委員に会長に御就任いただくことにし、以後の議事進行につきましては佐藤会長にお願いしたいと存じます。

それでは、佐藤会長、よろしくお願いいたします。

【佐藤会長】  はい。皆様の御指名ですので、進行係として会長を務めさせていただきます。皆様の協力を得て、この審議会の趣旨に沿った運営ができればと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、早速ですが議題2の「会長代理及び部会委員の指名」に入りたいと思います。本件については、地方労働審議会令第5条第3項の規定に基づき、私から会長代理を指名することになっております。それでは、脇坂委員に会長代理をお願いしたいと思います。

皆様に御了承をお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

【一同】  異議なし。

【佐藤会長】  それでは、脇坂委員から一言お願いいたします。

【脇坂委員】  はい。この審議会は初めてなのですけれども、佐藤博樹委員の御指名ですので快く引き受けます。

【佐藤会長】  続きまして、この会議の議事録の作成につきましては、東京地方労働審議会運営規程第6条第1項の規定により、会長のほかに2名の委員に議事録への署名をお願いすることになっております。つきましては、本日の議事録の署名人には労働者側は傳田委員、使用者側は川本委員にお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

【川本委員】  分かりました。

【傳田委員】  分かりました。

【佐藤会長】  はい。続きまして、東京地方労働審議会運営規程第9条の規定に基づきまして、本審議会に労働災害防止部会、家内労働部会、港湾労働部会を設置することになっております。部会に所属する委員につきましては、地方労働審議会令第6条の規定により、会長が指名することとされております。

 そこで各部会に属すべき委員につきましては、お手元の資料1の「所属部会別の委員名簿案」のようにさせていただければと考えております。お手元の横長のものを開けていただくと資料1が委員名簿の案です。黒い星印がついている委員が本日の審議会の委員でございます。よろしいですか。お願いいたします。

 続きまして、港湾労働部会の専門委員についてお諮りしたいと思います。専門委員の任命は地方労働審議会令第3条第4項の規定により、労働局長が任命するに当たり、本審議会の同意が必要となっております。

特に御意見がなければ同意することにしたいと思いますが、いかがでしょうか。先ほどの資料1の一番最後のページに案が出ています。

【一同】  異議なし。

【佐藤会長】  よろしいですか。はい。それでは、当審議会として専門委員任命に同意することにいたします。

 それでは、事務局におかれましては本日欠席されております米田委員、長江委員、野川委員、井澤委員、土屋委員並びに臨時委員等の皆様に、本件の結果を御報告いただければと思いますのでよろしくお願いいたします。

 続きまして、本日のメインの議題ですけれども、議題3の「平成27年度における重点対策事項に係る進捗状況(上半期)について」に移りたいと思います。資料2を御覧いただければと思います。先ほどの資料の次です。

 まず、目次の次にあります1ページ目が平成27年度東京労働局の行政方針です。スローガンと東京労働局が目指す三つの行政方針、それと取組や施策について書かれています。見ていただければ御案内のとおりです。よろしいですか。はい。

 それでは、2ページ目以降について、事務局から随時担当のセクションについて御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。では、安定部長からですか。座ってお願いいたします。

【藤村部長】  はい。大変失礼ですが、座らせていただきます。職業安定部の藤村でございます。委員の皆様には安定行政運営の御理解と御協力を賜りまして、この場を借りて厚く御礼を申し上げたいと思います。

 それでは、お手元の資料の2ページ目からと、別冊の職業安定部資料に基づきまして、少し行ったり来たりしますけれども申し訳ございません。上半期の実施状況と下半期の主な動きについて、御説明をさせていただきたいと思います。

 まず、資料の2ページをお開けください。右側の中段になります。ただいまの雇用失業情勢、簡単な説明を申し上げますと、9月の有効求人倍率においても2か月連続で1.8倍を超えてくる水準となりまして、引き続き改善を示してございます。また、表記はしておりませんが、この9月末現在の都内高校生の就職内定率48.8パーセントということで、これはリーマンショック前の水準を上回ってきていることと併せまして、先週の11月20日金曜日には大卒の内定率について、厚生労働本省から発表がございました。

66.5パーセントということで前年から若干減少したものの、やはり新聞報道等によりますと後ろ倒しの影響が出ているのかなと思います。ただ、私どもは卒業時の年明け3月までしっかり一人ひとりを就職させていくというところで、行政で取り組んでいくものでございます。

 数字上は今お伝え申し上げましたとおり、行政判断としては非常に状況がいいところではございますが、少子高齢化が顕著になりまして、人口減少が続く中で生産年齢人口が8,000万を割り込んできていることと併せまして、フリーターも180万人近くで高止まっているということで、若者が安定した雇用の中で経験を積みながら、社会を築いていくことが経済社会の発展を図る観点からも重要な課題というところで、私どもも動いているところでございます。

 ハローワークの役割の最重点というのは、この2ページ目にあるマッチング、この一言に尽きるのではないかと思っております。右上にございます職業紹介業務取扱状況の指標でございます。上半期の目標値と実績値を表しておりまして、主な主要事項というところで新規求職者が減少している中で求人充足数、それと就職数がいずれも目標を達成していることをお伝え申し上げたいと思います。

 また、右下の雇用保険の受給者の状況でございます。ここも受給資格決定件数が前年比で減少している中で、就職決定件数は増加しているところでございます。こうした仕事を探す方は前年比で全体的に減少している中で、人材を求める企業、あるいは人手不足、ここの業界への対策として、私どもでもハローワークの全国ネットワークを生かして近県のハローワーク、県外ハローワークとも通勤圏ハローワークと併せて連携して充足対策を組んでいるところでございます。

やはりマッチングをしっかり促進していくところで、特に正社員就職の実現、ここは東京という地域性、あるいは労働市場の中で地方公共団体である東京都、あるいはハローワークを管轄しています基礎自治体と連携していろいろ取組を進めながら、特にこのところ一体的実施事業を含めて、ハローワークが区の庁舎内に入り込んでいって職業紹介をしていくなど、各管内の首長からいろいろ好評であると支持を頂戴しているところでございます。

 そんな中で、ハローワークの全体の取組に対する職業紹介業務の指標に加えまして、実は今年度からハローワークの機能強化の取組の一環としまして、個々のハローワークの実績を公表し、全国のハローワーク間で比較を行ういわゆる総合評価が導入されております。

 この総合評価については、別冊の安定部資料で御説明を申し上げます。めくっていただいて、1ページ目でございます。実は、3月に開催されました第7期第4回審議会においても、概要については私から御案内させていただいた取組でございます。今申し上げましたハローワーク総合評価の概要でございます。本取組の主なポイントに赤い線を引いております。簡単に御説明をさせていただきます。

 まず、一番上にありますとおり、本取組は従来から実施してきたPDCAサイクルによる目標管理の手法を拡充した取組ということになります。具体的には下の左側、ここにあるとおり、従来から数値管理していました就職件数等々に加えまして、業務の質に係る指標であるとか、あるいは各ハローワークの地域の課題を踏まえた重点対応に係る指標を追加する仕組みでございます。

ちょうど真ん中の段に書いてありますとおり、全国のハローワークを11のグループに分類した上で、分類されたハローワーク間で比較を行う状況です。なお、これらの状況につきましては一番下に記載してありますとおり、本審議会でも逐次御報告を入れさせていただくことにしております。

 2ページ目をお開けください。囲みはハローワークの評価を構成する各指標でございます。記載されている数字はサンプルで、東京全体の数字を当座入れさせていただいております。左側が全所必須の指標ということで一つ目が業務の成果指標であります就職件数、充足数、雇用保険受給者の就職決定件数と、これが主要指標です。二つ目が業務の質を測定する満足度調査等々でございます。ここが補助指標です。

右側はハローワークごとの地域ごとの評価となります所の重点指標、あるいは所の重点項目といった指標で全体がポイント化されまして、総合評価が行われていくことになります。

 3ページをお開けください。これがサンプルでございまして、特に主要指標である就職件数、充足数、雇用保険受給者の就職件数が3段で書かれておりますが、ここは都内17所のハローワークごとの目標であるとか、係る実績の進捗状況を記載してございます。

 4ページをお開けください。少し早くて申し訳ございません。4ページにはグループ内ハローワークの比較のイメージの表でございまして、全国をグループに分けることをお伝え申し上げましたが、北は北海道から南は沖縄まで第1グループに分類された東京の6所を含みます計25、このハローワークで各指標の合計ポイントを比較するイメージになります。

 以上のとおり、現在まさに都内17か所のハローワークが個々にこのハローワーク総合評価の取組を今実施しているところでございます。また、27年度が終了しまして、この最終評価が確定するのは実は来年6~7月ぐらいとなりますので、そのタイミングで委員の皆様には改めて御報告をさせていただくことになろうかと思っております。よろしくお願いいたします。

 それでは、また資料No.2へお戻りください。3ページをお開けください。このページでは左側、ハローワーク、安定行政が今大きく取り組んでいるものの一つ、正社員実現に向けた取組、それと右側が人材不足分野、いわゆる人手不足の業界に対する人材確保であるとか、雇用管理改善になります。本日お集りの委員の皆様のお力添えもございまして、都内ハローワークの取組では数値目標であります正社員就職であるとか、あるいはこういう人手不足分野ごとの対策も現在順調に推移しているところでございます。改めてお礼を申し上げたいと思います。

 下段のちょうど下半期の取組は、また別冊でも説明を申し上げたいと思います。別冊の5ページをお開けください。現在ここの正規雇用労働者の統計なのですが、実は正規雇用労働者が10か月連続で増加いたしまして、不本意ながら非正規で働いている方が減少しているという傾向です。

こういった傾向の中で雇用情勢の着実な改善が見られるこのタイミングを捉え、非正規雇用労働者の正社員転換、待遇改善を強力に推進していくことが重要であると称して、厚生労働本省では9月25日に大臣を本部長とした第1回の正社員転換・待遇改善実現本部を開催いたしました。全国労働局で設置される実現本部において、この緊急対策に基づいたさまざまなキャンペーンを実施することであるとか、あるいは今後5年間の実現プラン、ここを策定するなど省を挙げて取り組むとしたところでございます。

 ちょうど中段のところでございます。東京労働局では、10月28日に実現本部を立ち上げました。非正規雇用労働者の正社員転換・待遇改善を行いまして雇用の質であるとか、生産性を上げていくことが経済成長につながっていくことであるといった共通認識を、やはり経済界全体でお持ちいただけるよう働きかけていくところでございます。企業が集積いたしますこの東京は、全国を牽引すべき役割を担っていると思っています。渡延労働局長が陣頭に立ちまして、東京での正社員転換・待遇改善を強力に推進していくところでございます。よろしくお願い申し上げます。

 下段にございます当面の取組といたしましては、この7月から既に実施しています正社員化集中支援キャンペーンの第二弾を引き続き積極的に展開させていただきながら、これから年度末に向けて未内定就活生の支援を盛り込んだ第三弾のキャンペーンを現在企画しているところでございます。併せまして、東京における今後5年間の地域プランを策定していくところで、非正規雇用労働者の正規化へ向けた取組を進めてまいることにしております。

 この別冊の次のページをお開けください。ここがキャンペーンの第二弾で現在取り組んでいる内容でございます。右側は正社員実現に取り組む企業の皆様への支援ということで、若者応援企業宣言の取組、あるいはキャリアアップ助成金の活用、いずれも東京都雇用対策協定、2月10日に大臣と知事との間で結ばれましたこの協定の事業計画に基づいて、東京都の各部局との連携した事業を展開中というところでございます。

 左側がハローワークによる正社員就職支援ということで、初めて社会進出する新卒者を始めとしまして若者、子育て女性、能力開発やキャリア形成の訓練受講者等々を含めて、高齢、障害者、それぞれのニーズに即した求人確保によって、都内17所のハローワーク、10ある専門施設を中心として、担当制や個別支援を実施した正社員就職実現の取組を進めているところでございます。

 また、介護、看護、保育、建設などの人手不足分野における人材確保の取組では、求職者に対して人手不足業界から出てくる求人者との距離感をしっかり詰めていくという例えばセミナーであるとか、ツアー型面接会、そこの取組をしながらやはり魅力ある職場づくりキャンペーンを企業の皆様にお願いしながら、マッチング効果を高めた正社員実現のための取組をしているところでございます。一億総活躍社会の実現とうたわれておりますけれども、高齢者や障害者を含めてそれぞれ利用者目線の実効ある取組を進めていきたいと思っております。

 この別冊の次の7ページを御覧ください。正社員就職実現の取組推進に当たりまして、大きな法改正がございました。こちらが9月11日に可決・成立しました若者雇用促進法、青少年の雇用の促進等に関する法律でございます。中でもこの10月から施行の1番の(2)の(3)番、優良な中小企業の認定制度の創設、これは若者の採用・育成に積極的な中小企業と大企業志向の強い若者との間でのミスマッチが存在していることを踏まえまして、若者の雇用管理の状況が優良な中小企業を厚生労働大臣が認定しまして、その情報発信を後押しすることでマッチングの向上を図るものでございます。東京都雇用対策協定に基づく連携施策を進めている若者応援企業宣言と並んで、若者と優良な中小企業の円滑な橋渡しを実現する重要な施策になります。

 また、1の(2)の(2)、ここで3月1日から施行となりますハローワークの新卒求人の申込みを受理しないことができる等々のいろいろな取組が、このページの中に入っておりますので後で御覧ください。今般のこの改正法によりまして、若者の総合的な就職支援の後押しの第一歩を踏み出せたかなと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、資料の4ページをお開けください。地方公共団体と一体となった雇用対策の推進でございます。ハローワークは国の機関として、公正かつ的確な職業紹介を行う責務がございます。例えば求人の記載内容は正確であって、安心安全な求人であることがやはりハローワークのブランドであると考えております。労働基準関係法令の違反に関するものなど、職場のトラブルについてはハローワークで相談窓口を設けまして、在職者向けの相談を行うなど対応をしているところでございます。

ハローワークはこの上で地域の現状、あるいはその政策ニーズを的確に把握した上で、自治体と一体となった雇用対策を進めることが重要でございます。(1)にありますとおり、東京都とは先ほど御説明しました雇用対策協定を結んで、東京都のノウハウとわれわれ国のノウハウとが相まって一体的に対策を進めている連携事業を進めているところでございます。

 また、これが連携事業が別冊の8ページにこの事業計画の概要、5本の大きな柱を示してあります。ここを説明申し上げますとまたお時間がないので、御覧いただければと思います。

 別冊の次の9ページをお開けください。これがハローワークと基礎自治体との連携による業務展開の大きな構図になっておりまして、ここがいわゆる都内ハローワークにおいて、地域の関係機関、あるいはそちらを含めて、基礎自治体と実は地域雇用問題連絡会議を平成14年から全国に先駆けて実施しております。現在、この地域雇用問題連絡会議は49か所の自治体と取り組んでいるところでございます。

また、左側では生活保護受給者を中心とした一体的実施事業、アクションプランでございます。ここは現在22か所、年度内に2か所追加しまして年度末には24か所、それと自治体からの申出に合わせて作っています右側のふるさとハローワークが年度内に1か所追加しまして、計16か所でさまざまな基礎自治体との取組、行政サービスの地域の向上も図っているところでございます。

 以上、大きなところを説明申し上げました。資料のNo.2に戻っていただきまして、5ページからは若者、子育て中の女性、新卒、高齢、障害者などの各種対策支援で、ここは主だったところを御説明申し上げたいと思います。

 5ページが若者と子育て女性等に対する就職支援でございます。次の6ページをお開けいただきまして、特に東京では左側、若者に対してはわかものハローワークが都内3か所に設置されております。あとは右側、子育て中の女性に対する支援を都内3か所のマザーズハローワークを中心に実施しているところでございます。左側のわかものハローワークにおいては、やはり正社員就職の経験がない人、経験が浅い人、こういった方々をグループワークとして計画しまして、都内3か所のわかハロでジョブクラブを行っていて、正社員就職への近道と考えております。

 また、右側のマザーズハローワークでは特に地元の基礎自治体と待機児童であるとか、潜在求職者などの情報共有を図りながら、小さなお子様連れでも利用しやすい環境づくりと個別支援を実施しているところでございます。

 7ページをお開けください。ここは新卒の取組でございます。ちょうど12月も間もなくというところにきていまして、情勢については前段でお話し申し上げたとおりでございます。これからは未内定の高校生であるとか、大学生等々を中心として、しっかり卒業までに「ひとりにしない」、「あきらめさせない」をコンセプトとしまして、ハローワークの窓口で一人ひとり就職させていく取組を行っていくところでございます。

 続いて8ページ上段です。高年齢者雇用対策の推進ということで、実は今年6月1日現在の高年齢者雇用状況報告の集計結果を右側に出しています。高齢者の雇用確保措置の実施企業割合が99.4パーセント、東京の数字でございます。雇用確保措置の未実施の企業が148社ございまして、ここが今鋭意ハローワークで指導しています。併せて希望者全員が65歳まで働く企業の割合も66.9パーセントで、増加していることをお伝え申し上げたいと思います。

 下段が障害者雇用対策の推進でございます。この右側に書かれている雇用率の数字は、実は昨年6月1日現在の雇用状況報告です。ちょうど明日、27年6月1日現在の雇用状況報告を全国と東京局もプレスする予定ですが、実は昨年度から数ポイント上昇しているところでございます。傾向としては、企業別に見ますとやはり1,000人以上の大企業というのが法定雇用率2パーセント上回っている、やはり300人未満の中小企業ではなかなか雇用率を達成できない状況ですので、中小企業に向けたしっかりとした支援がハローワークも必要であると考えております。

 続いて9ページをお開けください。ここは能力開発の部分で東京都の行う公共訓練であるとか、国が行う求職者支援訓練、そしてジョブ・カード制度の取組でございます。下半期の取組も含めまして掲載されております。後で御覧いただければと思います。

 最後に10ページ、こちらが外国人雇用対策というところで、東京都内に2か所、右側の上段、下段、この2か所のセンターを中心としまして、外国人あるいは留学生も含めてさまざまな就職支援を行っていることをお伝え申し上げまして、早口で大変恐縮でございましたが安定行政の説明を終わらせていただきます。

【佐藤会長】  はい。次は需給調整部長からですか。よろしくお願いいたします。

【井上部長】  続きまして、11ページからの資料を御覧いただきたいと思います。需給調整事業の分野の取組状況について御説明をさせていただきます。また、本日は時間の関係上、改正労働者派遣法のお知らせと労働契約申込みみなし制度に関する資料、また、これに関する周知広報の取組状況につきまして、机上配布資料としてお配りをさせていただいておりますので、後ほど参照いただければと考えております。

 説明は資料に沿いまして進めさせていただきます。まずは、管内におけます労働者派遣事業、職業紹介事業の状況でございますが、許可・届出の状況といたしまして、労働者派遣事業の事業所数が2万613、職業紹介事業の事業所数が5,889といずれもここ数年増加傾向を示しております。

こうした中、法制度の周知、指導監督につきましては、通常の集団指導に加えまして、改正労働者派遣法が成立し9月30日から施行されておりますので、右側の中ほどに記載させていただいておりますが、改正労働者派遣法に係る説明会を10月、11月と延べ18回開催をさせていただいております。約1万900人の方に参加をいただいております。

この他、労働局のホームページでの情報発信ですとか、派遣元事業主へのリーフレットの送付など、9月11日以降、施行まで非常に時間は短かったのですが、周知広報に取り組んできているところでございます。

また、個別の指導監督状況につきましては、下ほどに記載をさせていただいておりますが、今年度は前年度に比べまして減少傾向にございます。この点につきましては、先ほど申し上げました改正労働者派遣法の周知広報への対応、また本省指示による民間求人広告に関する調査というものもございまして、前年度よりも減少している状況にございます。

また、1枚おめくりいただきまして12ページになります。今年度に入りまして、職業紹介事業者1社、労働者派遣事業者3社に対して行政処分を行っております。

そして、申告・相談への対応状況につきましては、派遣労働者ですとか事業主からの相談状況につきましては、10月までの累計といたしまして労働者派遣事業が約6.4パーセントの減、職業紹介事業が約12.6パーセントの減という状況で推移をしております。労働者派遣事業につきまして累計では6.4パーセント減となっておりますが、改正法の影響もございまして、10月単月で見てみますと派遣元、派遣先からの相談が非常に増加しておりまして、前年同月比で約50パーセント増加しているような状況にございます。

また、派遣労働者からの相談・苦情、そういった内容を見てみますと、派遣事業全般に関する相談ですとか、または改正労働者派遣法について、派遣請負の区分に関すること、そういった相談内容がそれぞれ1割を超えている状況にございます。こうした中で下半期におきましては、改正労働者派遣法及び労働契約申込みみなし制度の周知広報について、重点的に取り組んでいくこととしております。

加えまして、労働者派遣事業者に対する指導監督といたしまして、偽装請負の厳正な対応、また多重派遣が見られるIT業界への個別指導、また集団指導、そういったものに重点を置きながら取り組んでいきたいと考えております。

雑ぱくになりますけれども、以上で説明とさせていただきます。

【佐藤会長】  はい。それでは、次は基準部長ですか。お願いいたします。

【岩瀬部長】  はい。それでは、13ページから労働基準の分野につきまして御説明をさせていただきます。まず、1番目でございますが13ページ、長時間労働の抑制及び過重労働による健康障害の防止を始めとした労働条件の確保対策の推進についてでございます。長時間労働の抑制及び過重労働による健康障害の防止の監督でございますけれども、まず一つは各種情報から時間外労働時間数が一月当たり100時間を超えていると考えられる事業場、左下でございますけれども、(1)でございますが上期570件の臨検監督を実施しております。違反率は78.42パーセントです。

右側は長時間労働にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場に対する監督の実施状況でございます。上期は62件でして、違反率92パーセントです。違反はどうしても労働時間でありますとか、割増賃金の関係が多ございますけれども、対象を違反の見込まれる事業場に絞った上で監督を実施しておりますので、このような高い違反率になると御理解いただければと思います。

 もう一点は特定分野における労働条件確保の推進ということで、この(1)から(7)までございますけれども、働き方につきましてそれぞれ特有の問題があることから、その問題に着目して監督指導を実施しているということで、法令の遵守の徹底を図っているところでございます。下半期におきましても、引き続き重点的な監督指導を実施いたしまして、この対策の推進を図ってまいりたいと考えております。

今月でございますけれども、過重労働解消キャンペーンということで、2番にございます対策を実施しているところでございます。11月7日には全国一斉の無料電話相談を実施しましたところ、関東ブロックでございますけれども東京で行いましたが142件の相談を受けたところでございます。それから、使用者団体の皆様の協力を要請させていただいて、周知・啓発を実施したいと思っております。

それから、現在実施中の重点監督の実施でございまして、先ほども申し上げましたような労災請求が行われた事業場ですとか、それから若者の使い捨てが疑われる企業に対しても重点監督を現在実施しているところでございます。昨年の実績によりますと383件の実施をしまして、やはりこちらも絞った上で行っていますので84パーセントの違反率でございましたが、今年も件数としては同じぐらいを行うことになるかと思っております。3のところは引き続き、収集した各種情報に基づきまして監督指導などを実施してまいりたいと考えております。

 14ページでございます。労働基準機関に対します申告・相談等への迅速・的確な対応でございます。申告事件でございますけれども、労働基準監督署に寄せらせております受理件数は上期2,209件ということで、昨年が5,000件を割る約4,500件と東京としては大変低水準だったのですけれども、さらにそれを割り込むような数値となってございます。その下でございますけれども、相談につきましては12万8,619件でございまして、微増で申告受理件数の約5倍ということです。

 右側の相談の内訳を御覧いただきますと、労使の別でございますけれども事業主の方からもたくさん相談をいただいております。また、相談の内容でございますけれども、下に少し細かくて恐縮でございますけれども、このグラフでいきますと右上の濃いブルーが賃金不払でございます。それから、賃金の関係を全部足しますと32パーセントでございます。

 それから、次が解雇でございますけれども9.2パーセント、(7)から(9)の年次有給休暇等まで入れまして、時間、休暇等の関係を全部足しますと27.8パーセントで、約7割が賃金、解雇、それから時間、休暇という内容になってございます。

下半期でございますけれども、引き続き賃金不払等の申告事案には適切に対処してまいります。また、相談につきましても相談者の置かれた状況をにらみつつ、しっかり対応させていただきたいと思っております。未払賃金の立替払制度につきましては、やはり申告事件が減少しておりますので、こちらも認定申請件数も減少している状況でございます。

 15ページに移りまして、こちらは昨年9月に厚生労働大臣を本部長とする長時間労働削減対策本部が設置され、厚生労働省として省を挙げて長時間労働の抑制、過重労働の健康障害防止の対策を強化するということの中で、当局といたしまして著しい過重労働により労働基準法違反が認められた事件ということで、司法処分を行ったものにつきまして事例を二つだけ載せさせていただきました。

 事例1は大手居酒屋チェーンでございまして、36協定の届出はあったわけですけれども、それを超えてトータル月50時間前後の時間外労働を行っていたものです。

それから、事例2でございますけれども、過重労働に係る大型複雑事案を行うチームという、ここにございます過重労働撲滅特別対策班、「かとく」と呼んでおりますけれども、こういったチーム編成を私どもでしておりまして、そのチームで行ったものでございます。大手靴小売会社を、これは事業場、店舗としては二つありますけれども、一つは36協定がなく100時間前後の違法な時間外労働を行わせていたものです。

もう一つは36協定はございましたけれども、それを超えてトータル100時間前後の時間外労働を行わせていたということです。こういった事案につきましては、私どもとしても厳正に対応し司法処分を行っています。

続きまして、16ページでございますけれども、こちらは働き方改革の取組についてでございます。仕事と生活の調和、また地域における雇用の質を重視した職場づくりのため、働き方改革に自主的に取り組んでいただくということで具体的に取組を行っているところでございます。

一つは労使団体、本日の委員の皆様方の団体でもいろいろと働き方改革、夏の生活スタイルの変革等々で要請を行わせていただいております。また、企業トップへも労働局長を始めといたしまして幹部が要請にお伺いしたり、コンサルタントというものを、社会保険労務士の資格を持った者が当局におりますので、コンサルティングを行わさせていただいております。

さらに、東京都との連携ということで、雇用対策協定に基づく事業計画に働き方改革に関する項目を盛り込んで、連携を強化しているところでございます。

その一つが右側にございます皆様方の団体も一緒に、舛添知事を中心としてそういった共同宣言をさせていただいたところでございます。

右下でございますが、さはさりながら総実労働時間は1,800時間台で推移しておりますが、60時間以上の者の割合は8.6パーセント、これは政府目標としては平成32年までに5パーセント以下とするものがございます。それから、年休取得の状況でございますけれども、すみません、グラフでは25年までですけれども、26年でも48.8パーセントという状況でございますので、こちらは取得率の政府目標7割からすると、まだまだ遠いなと、厳しいなという状況でございます。

さらに、その働き方改革、年次有給休暇の取得促進等、その協力依頼を引き続き下期におきましても行わさせていただきたいと思っております。また、地方公共団体との連携もしっかりと進めてまいりたいと考えているところでございます。

17ページにつきましては、先ほど申しました共同宣言の内容、また右側には「働き方改革」のすすめということで、東京都と連名によるリーフレットを参考までに付けさせていただいております。

18ページに移らせていただきます。ここからは安全衛生の関係でございます。第12次東京労働局労働災害防止計画の着実な推進等と、労働者が健康で安全に働くことができる職場づくりの推進についてでございます。第12次労働災害防止計画は平成25年から29年の5か年計画でございます。

右側のグラフを御覧いただければと思いますけれども、平成29年、一番右端でございますけれどもブルーで7,999というのは死傷者数8,000人を下回ると、それから赤い棒グラフで52というのは死亡者数を過去最低の53人を下回る、グリーンの棒グラフ19は建設業での死亡を20人を下回ります、こういったものが第12次労働災害防止計画の目標でございます。

それに対しまして25年、26年というのは御覧の状況でございますので、真剣に取り組まなければならないと考えているところでございます。本年は3年目、「Safe Work TOKYO 3rd Stage」ということで、最重点対策として、昨年死亡災害が大変増えました建設業における墜落・転落防止対策です。墜落・転落が事故の型としても一番多くございます。

それから、現在災害の約2割を占めているのが小売業と飲食店でございます。また事故の型としても転倒・災害などが多ございますので、この防止対策ということです。さらに、数年前になりますけれども印刷業における胆管がん、新しい化学物質における職業性疾病等もございますので、化学物質による健康障害防止を始めとした労働衛生対策と、こういったものを最重点対策といたしまして、(2)にございますように建設や解体工事などの監督でありますとか講習会、それから吹き出しにございますように災害増加を受けて急遽実施という建設業労働災害防止決起大会でございますけれども、9月になんと6件もの職場災害があったということでございますので、右側の下の棒グラフにございますように今年は建設業は25件でございましたので、昨年の31に比べれば前年同期比で減っているわけでございますけれども、9月は6件ということで緊急に大会を開かせていただいたところでございます。

それから、先ほど申し上げましたような転倒災害が多ございますので、「STOP!転倒災害プロジェクト2015」ということでいろいろと指導などをさせていただいております。化学物質につきましても同様でございます。

右の棒グラフでございますけれども、先ほど死亡者数の件数を申し上げましたが、死傷者数全体としても一番右端、下から2段目でございますけれども9月末現在で5,785人ということで3.5パーセントの減でございます。下の棒グラフ、小売業も5.3パーセント減、飲食店も5.8パーセント、多少は減少しているという状況でございますが、社会福祉施設につきましては特記させていただきました。11.3パーセント上昇しているという状況でございます。

こういった状況を受けまして、下半期におきましてはまず建設につきましてさらにしっかりと見ていかなければならないということで一斉監督でありますとか、パトロールなどを行っていくということです。また、冬期は毎年凍結路面によります転倒災害が非常に多ございますので、そういったことを注意して歩くというような啓発をさせていただきます。

それから、先ほどお話しした社会福祉施設でございますけれども、転倒防止もあるのですけれども、無理な姿勢・動作からの腰痛がございます。転倒と腰痛だけで社会福祉施設における災害の65パーセントとなっておりますので、そういったところも周知を図っていくということで対策を考えるところでございます。特には12月1日から1月15日は年末年始Safe Work推進強調期間と設定しておりますので、その期間も活用して行っていくことを考えております。

続きまして、職場におけるメンタルヘルス対策の推進、19ページでございます。右の棒グラフを御覧いただきますと、精神障害の労災補償状況についてでございます。御覧いただきましたように精神障害の請求件数は大変増えている状況でございます。そういった中で、やはりメンタルヘルス対策が重要であるということです。これまでも心の健康の保持増進のための指針が非常に重要でありますので、それを基づきまして各事業場で積極的に取り組んでいただくように御指導申し上げさせていただいております。上期は168件を実施させていただいております。

それから、26年6月公布の改正労働安全衛生法でございますけれども、12月1日、来週からストレスチェック制度が施行されます。昨日もそのためのフォーラムを開催し講演なども行って、多くの皆様にお集りいただきましたですけれども、制度の目的は(1)から(3)にあるとおりでございます。こういった制度について周知啓発を図っていくところでございます。

右下の図でございますけれども、先ほど申し上げました、心の健康の保持増進のための指針、ガイドラインに基づく「心の健康づくり計画」を各事業場において作ってください、作りましょうということは御承知いただいていると思いますけれども、その策定についての調査を、実施年を3回に分けて、規模別に行っているところでございます。

今年は100人から149人ございますけれども、その心の健康づくり計画という言葉は知っていますかというのは100人から149人ですと62パーセント、それからこの計画を作るに当たり、事業者の方が自ら積極的に推進することを表明していただきたいということもお願いしていますけれども、されていますかというのはこういった状況でございます。

まだまだ私どもとしても、しっかりと周知を図っていかなければならないということで、下半期に向けて取り組んでいきたいと思っておりますし、ストレスチェック制度につきましては円滑な施行に向けてしっかりと対応していきたいと思っております。

続きまして、20ページは最低賃金制度の適切な運営についてでございます。御案内のとおり東京都最低賃金は10月1日に発効されましたが、907円ということで19円、2.1パーセント引き上げをさせていただいているところでございます。まずはこの改正額につきまして、しっかりと都民の皆様に周知しなければならないということで広報誌、またホームページ、リーフレット・ポスター等を配布しまして、多くのところで貼ってあるので御覧いただけていると思いますけれども、周知広報に力を入れているところでございます。各労使の団体の皆様にも御協力をいただきながら、努めさせていただいているところでございます。

それから、中小零細事業場に対する支援措置といたしまして、フリーダイヤル、メール相談なども開設させていただいてございます。また、御希望によっては専門家の派遣なども行っているところでございます。電話相談などは約300件頂戴しておるところでございますけれども、まだまだ支援措置につきましても周知を図って、下半期も取り組んでまいりたいと思っております。

また、下半期の取組になりますと、特定最賃の円滑な審議ということで、6業種うち一つは新規でございますけれども、4業種の申請がございますので申請につきましては円滑に審議をさせていただきたいと思っております。

最後の3は最低賃金履行確保監督の適切な実施についてでございます。右側にこれまでの実績がございますけれども、最賃を主眼とする監督の結果がこのような違反率になっておりますので、本年度につきましても、来年になりますけれども、しっかりと履行確保のための最賃監督を、最賃額を御存じなかったという方もいらっしゃいますので、少なくとも先ほど申し上げました周知をしっかりと行ってそういったことがないように、また是正していただく場合には是正していただくようにしっかりと行いたいと思っております。

 最後21ページでございますけれども、労災補償の実施についてでございます。療養、休業、障害、遺族と四つの給付がございますけれども、こちらにある表のとおりでございます。これだけの多くの件数でございますけれども、しっかり調査をして、業務上の労災につきまして支給をするわけでございますけれども、調査に時間を要するものといたしまして(2)、(3)を書かせていただいております。脳・心臓疾患に係るもの、それから右側は精神疾患もございます。それぞれがしっかりと調査完了目標を設定した上で、要するに計画をしっかりと樹立した上で、調査をして支給決定していくものでございます。

 すみません、棒グラフは27年、今年の上半期は出ておりませんが、速報値ですが、27年上半期の脳・心臓疾患は67の請求に対して、認定は15です。必ずしもこれはリンクしておりません。上半期に認定したものは昨年度出されたものかもしれません。それから、精神でございますけれども114の請求で認定は38という状況でございます。ですから、脳死は高止まりの状態が続き、精神は予測ではまたこれを上回るかもしれないという状況でございます。

 それから、石綿関連疾患でございますけれども、こちらにつきましても効率的な調査を行い、認定基準に基づいて適正に決定を実施しております。27年は上半期80件の請求でございまして、認定は53件となっております。こちらにつきましては、まず労働者だった方が請求できることを知らないことが一番あってはならないことで、病院への受診者に対する労災請求勧奨でありますとか、現に認定された事業場の対象労働者への周知等を行ってございます。下半期におきましても今申し上げましたような給付事案につきまして、しっかりと調査の上、迅速・適正に支払いを行いたいと思っております。

 もう一つは、マイナンバー制度が労災の関係では労災年金の新規の請求につきまして、様式変更してマイナンバーを記載となりましたので、そういったことにつきましても丁寧に御説明をさせていただきたいと思っております。

 労働基準関係は以上でございます。

【佐藤会長】  はい。では、均等分野をお願いいたします。

【元木室長】  はい。均等行政について御説明させていただきます。資料は22ページからでございます。均等室の関係の法律の御説明ですが、まず22ページ、均等法の関係と育児・介護休業法の関係をまとめて御説明いたしますが、どちらの法律に関する御相談も増加傾向でございます。

特に真ん中の円グラフにございますけれども、労働者からの相談が増えておりまして、両方の円グラフを見ていただくとお分かりになるかと思いますが、最も多いのがやはりセクシャルハラスメントに関する御相談が多い形になっております。

やはり最近話題になっておりますマタニティハラスメントに関する相談も増加しておりまして、均等法の上の円グラフのピンクのところ、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いというところと、育児・介護休業法の関係の相談もピンクのところの休業等に係る不利益取扱いに関する事案という、この二つを合わせてわれわれはマタニティハラスメントの関係の相談と捉えております。

27年度の上半期で合わせて412件の相談という形になっております。実は、昨年度の同期が大体300件ぐらいでしたので、やはり増えている形になっていると思います。

 その相談を受けまして、実は右の端にあります紛争解決援助という制度を利用して労使の紛争を解決するという形になっているのですけれども、紛争解決援助の申立て件数自体は均等法、育介法とも上半期におきましては、少し昨年よりも伸びが低いところではありますけれども、案件としてはやはりピンク色の均等法では8件、それから育児・介護休業法では16件、マタニティハラスメントの関係の紛争解決援助の件数が多くなってございます。

 実はこのマタニティハラスメントに関するものにつきましては、昨年の1月にマタハラに当たるかどうかの基準であるとか、その指導強化についての通達が出ておりまして、それに基づいてそれぞれ相談がありました件について、適切に対応しているところです。それから、会議等がございましたらその場でマタニティハラスメントについては禁止されていることであると、周知をしてございます。これは当然27年度の下期につきましても同じでございまして、多分相談はこれから増加することと考えられますので、一つ一つ丁寧に対処をしていきたいと考えております。

 次に、23ページでございます。ちょっと次世代法については、後ほどにいたしましてパートタイム労働法の関係でございます。パートタイム労働法につきましては、ことしの4月1日に改正をされているところでございます。27年度上半期の相談件数は672件という形になっておりますが、このパートタイム労働法の関係の御相談はやはり企業側からの相談がほとんどでございます。

昨年度末が2,710件という形で、かなりこの改正パートタイム労働法についての御相談が非常に多かったのですが、4月の施行になってから相談が落ち着きまして、上期で672件という形になってございます。

 行政指導等、やはり事業所にお伺いしますとこの改正パートタイム労働法に沿った雇用管理がまだなされていないという企業さんも多いところでございますので、下期につきましてもその部分については指導を進めていきたいと考えております。

 それから、上に戻りまして次世代育成支援対策推進法の関係でございます。この法律は101人以上の企業に義務化されているのですが、各企業において仕事と育児が両立できるような施策を講じていただくということで、それを計画化していただくということで、一般事業主行動計画を労働局に届け出ていただかなければいけないことになっております。

それがもともと平成26年度末までの時限立法だったのですが、それからまた改正されまして10年延びるということになりまして、実は平成26年度末でこの行動計画の計画期間が終了する企業が非常に多くなりました。

ですので、このグラフでは平成26年度末の届出率、率は書いておらず恐縮なのですが、93.8パーセントだったところですが、計画切れが起きている企業が多く、4月末に68.6パーセントに落ちたところでございますが、現在上半期届出をしていただくよう勧奨いたしまして89.6パーセント、また約9割に戻しているところでございます。

それとこの次世代法につきましては、右にマークがありますけれどもくるみんマークとか、それからプラチナくるみんマークという形で厚生労働大臣が認定するこの企業は非常に仕事と育児に優しい企業であるという認定マークを出させていただいているのですが、東京におきましては非常にこちらの申請件数が増えておりまして、平成27年度上期では全体では817社、10月末では830社にまた増えているのですけれども、それがまだ認定申請審査待ちをしている企業が非常にありまして、その審査に努めていかなければいけないところでございます。

それから、プラチナくるみんという、くるみんよりもさらに一段上の制度ができたのですけれども、それにつきましても現在31件申請がありまして、そのうち14件審査をさせていただいたところでございます。ですので、次世代法につきましては、届出率もまた向上させていくことと、こちらのくるみんという認定審査を着実に進めていきたいと考えているところでございます。

それから、もう一つこういった法律、今持っている4つの法律を着実に進めていくのは当然のことですが、下期に向けまして皆さん御存じのとおり、女性活躍推進法、25ページでございますが、この8月に成立いたしまして次世代法と少し似たスキームの法律なのですけれども、この法律に基づいて今度は301人以上の労働者を雇用する企業になっているのですが、同じく10年間の時限立法という形で一般事業主行動計画、これも計画を出していただかなければいけないという内容の法律になっているところでございます。

その計画を届け出ていただくのが、4月1日には労働局に届け出ていただかなければいけないことになっておりますので、この4か月あまりで作って出していただかなければいけないということで今現在も周知に努めているところでございますが、26ページにありますとおり、下半期に向けましてこれは既に終了したことですけれども、11月9日と11日に説明会を開催させていただきました。

それから、現在個別の相談会という形で、自分のところはどのような計画を作ったらいいかということについて個別の企業から御相談を受けているところでございます。それから、今後個別の企業にそれぞれ作ってくださいと文書を発出するとか、届出状況が悪ければ個別にお電話をかけて出してくださいということを進めていきたいと考えているところでございます。

女性活躍加速化助成金というものもできましたので、これを活用してくださいということも添えながら、この一般事業主行動計画の届出が進むように下半期は重点として進めていきたいと考えております。

以上でございます。

【佐藤会長】  徴収部長、お願いいたします。

【吉田部長】  徴収部からは27ページを御覧いただきたいと思います。東京局管内におきまして労働保険料の徴収決定額は全国の3割に及んでおります。労働行政を運営する財源としましては、その役割は極めて大きいと考えております。このために収納率の維持・向上を最重点課題として位置づけまして、この3点について取り組んでいるところでございます。

 第1点目としましては、労働保険料等の適正徴収についてでございます。右側の一番上のグラフを御覧いただきたいと思いますが、26年度末の徴収決定額は8,661億、収納率は98.98パーセントでした。今年度9月末は41.05パーセントの収納率、そして8,838億という徴収決定額です。御覧いただくと分かると思いますが、既に昨年の末の徴収決定額を超えております。10月は8,864億になっておりますので、さらに増加している状況があります。

上半期におきましては、労働保険の確定とか、概算保険料の申告という年度更新の運営と、それから過年度分の労働保険料の督促という滞納整理、これらを中心に取り組んできてまいりました。下半期につきましては、滞納整理の関係で差押え等の強制措置も含めましたより実効のある滞納処分、それから雇用保険の加入漏れが多いと見込まれるような業種に重点を置きました計画的な算定基礎調査、これを着実に実施していきまして、労働保険料等の適正徴収に努めていきたいと考えております。

2点目が労働保険の未手続事業の一掃対策の推進になります。今年度は第4次労働保険未手続事業一掃対策の2か年計画の最終年になっております。真ん中のグラフを見ていただきたいと思いますが、昨年は8,800という成立目標件数に対しまして9,069件という成立件数で、達成が103.1パーセントという状況でした。

今年度も同数の目標を掲げておりまして、現在といいますか、ここは6月末の数字が載っておりますが、9月末の数字は3,649件成立しておりまして、その達成率は41.5パーセントになっております。成立件数にしまして64件、それから達成率では0.8ポイント上回っている状況になっております。

適用促進事業の受託団体でもあります全国労働保険事務組合連合会東京支部との連携の強化がこの数字に反映しているのかとも考えております。毎年11月を労働保険適用促進強化期間として展開しているところでございます。今後も労働局、そして監督署、ハローワーク並びに受託団体との連携を密にいたしまして、個別事業所への周知を図って、昨年以上の達成率に向けて進めていきたいと考えております。

3点目は労働保険事務組合の指導になります。東京局管内の労働保険事務組合の数は775組合ありまして、東京局管内の適用事業数は約40万7,000あるのですが、その約4割であります16万3,000事業場がこの労働保険事務組合に事務を委託しております。その委託事業場の労働保険料の収納率は99.1という高い実績を上げております。

この高い収納率を維持するという上でも、労働保険事務組合が適正に運営されることが非常に重要であると思っております。当局では計画に基づきまして、監査や個別指導を実施しているところでございますが、下半期につきましてもそれに加えて研修会とか説明会を実施しまして、事務組合の一層の指導や支援に努めていきたいと考えております。

また、事務組合に事務を委託することによりまして労災に加入できるという中小事業主とか、一人親方を対象としました特別加入制度、これにつきましてもこうした説明会を活用しまして、引き続き積極的な周知を図っていきたいと考えております。

以上、適用徴収業務の関係で簡単に御説明させていただきました。

【佐藤会長】  はい。では、最後に総務部長。

【原口部長】  総務部長の原口でございます。よろしくお願いいたします。それでは、お手元の資料の一番最後になります28ページ目を使いまして御説明申し上げます。私からは2点御説明申し上げます。

まず、1点目でございますが、そちらの表でございます。労働問題に関するニーズに応じた相談における平成27年度上半期の進捗状況という資料を付けてございます。東京労働局におきましては、各労働基準監督署など都内20か所で総合労働相談コーナーを設けまして、相談員数90名、社労士さんであるとか、企業の人事労務管理を長くやられた方を採用いたしまして配置し、労働問題に関する総合的な相談を実施しているところでございます。

資料は各年度の上期の状況を記してございます。まず、中段の濃い黄色のところでございますけれども、労働相談件数につきましては平成25年度から平成26年度にかけまして、2,211件、約4パーセント増加いたしましたが、平成27年度は5万8,268件となりまして、平成26年度と比較しますと2パーセント、1,149件の減少という形になっております。

その右側のオレンジの部分でございますが、個別労働紛争に係る相談件数につきましては、平成25年度、26年度というところは、かっこ内の数字を御覧いただくと同水準でございまして、今年度は1万2,825件と、平成26年度と比較いたしますと7.6パーセントの減という形になってございます。

その下の4のところで、個別労働関係紛争でございますが相談内容の内訳を見ますと一番左にございます解雇と、中段の左側にございますが退職勧奨に関する相談は減少傾向にございます。その一方、右のほうに大きく伸びておるものでいじめ・嫌がらせに関するものが増加しているところでございます。

3年分しか記載してございませんので大変分かりにくいのでございますが、平成25年度には初めていじめ・嫌がらせの数が解雇の数を上回るという状況がありまして、今年度は解雇に関する相談件数は御覧のとおり減少しておりますが、いじめ・嫌がらせという部分につきましては増加というか、高いところでとどまっている状況でございます。

そのような状況でございますので、労働局といたしましても手をこまねいていてはいけませんので、今年度はパワハラ対策に関するセミナーを開催して、皆様方の啓発を行うということで、11日に本審議会の佐藤会長に講師をお願いいたしまして、パワハラセミナーを開催したところでございます。関心を持っていらっしゃったり、悩まれている企業の担当者の方が多いのか、多くの方に御参加いただきましたので再認識いたした次第です。時期を得たテーマだったのかなとも考えているところでございます。

 次に下の青色のところでございますが、個別労働紛争の制度におきましては、労働局長の助言・指導がございます。運用状況でございますが、25年度から26年度に関しましては約31件、約10パーセント減ということで、今年度は318件ということで逆にこの助言指導に関しましては増加してございます。

右下のピンクのところでございますけれども、紛争調整委員会によるあっせんの運用状況でございます。そちらは今年度521件の申請がありましたが、年々減少傾向となってございます。状況はそのようなものでございますが、引き続き相談に来られた方の置かれている状況に配慮しながら懇切丁寧な相談を行い、相談内容に応じた適切な情報提供やアドバイスを行うなど助言指導、あっせんの制度を御案内するとともに、当事者間の自主的な紛争解決の促進を支援してまいりたいと考えております。

 2点目でございますが、お手元に資料を付けてございませんけれども、実は当方では労働法制の基礎知識の普及啓発というものを行ってございます。この普及啓発の事業でございますけれども、平成24年秋口以降、大学や短大に対しまして、労働法制のセミナー等の開催を働きがけいたしまして、局長を始めとする当局の幹部、職員を派遣いたしまして講演をしてございます。平成26年度上期の実績でございますが8大学で13回実施いたしまして、参加者数は1,323人でございました。今年度上期はどのような状況かと申しますと、11大学で17回開催しておりまして、参加者数は1,726と伸びてきております。

受講者からは終わった後は、私たちのほうでどうだったか、ためになったのかという簡単なアンケートを取らせていただいておりますけれども、学生さんからは今後の進路選択に役立つ講義であったとか、あとはアルバイトでも労働法は適用されることを初めて知ったとか、あとは自分のアルバイト先は学生アルバイトを使い捨てにするような会社ではなく安心したと好評を得ているところでございます。

下半期につきましては、今月から来月にかけまして8大学からまた講師依頼がございますので、局長を始め私も講師として務めることとしております。また、年明けには来年度都内の全ての大学等に対しまして来年度のセミナーの要望等につきまして、働きかけを行うように局長名による本事業の利用促進についての案内文を送付することとしております。

今後とも労働者の方々の関係法令の不知による問題事案が発生することをまず未然に防止することが、労働環境の維持向上のためにつながるものと考えております。また、若者の職業についての意識の涵養等にも資するものと思っておりますので、労働関係法制の普及促進に努めてまいりたいと考えております。

 簡単でございますが、関連の取組についての説明は以上となります。

【佐藤会長】  どうもありがとうございました。膨大な資料ですけれども、今御説明いただいたことについてこの後御質問・御意見を伺いますけれども、最初にここも説明してほしい、ここはどういうことと、これは区別をするのは難しいかもしれませんので、最初は設問の部分を先に伺おうかと思います。

 いつも職業安定分野と基準分野は量が多いですよね。なので、ここでいうと藤村部長と岩瀬部長のところに集中するのですが、あまり続けてそこばかり聞くとかわいそうなので多少分散してください。次、次と困るくらいの質問の仕方は非常にいいので、違う分野にいってから、ごそっと上げるほうがいいかなと、それは冗談ですけれども。では、どなたからでも手を挙げていただいて、質問を先にします。どうぞ。

【傅田委員】  連合東京の傅田です。質問は二つあります。この資料2の3ページのところです。

【佐藤会長】  安定分野のところですね。

【傅田委員】  そうです。正社員実現に向けた取組の強力な推進ということで、私たちはこの分野については、期待を寄せておりますし、ぜひ御協力できる部分があればしたいと思っております。その中で実現本部を東京にも作られているということで、私もホームページで要綱ですとか、実施内容についても見させていただいているところですけれども、この中の地域プラン、地域計画の話なのですが、本省の中でこの実現プランを5年間分策定をして、地域は地域で策定をするという仕組みだと思うのです。

これはいわゆる本省版を東京に落としただけというか、要は東京で何か独自な考え方を付加できて補強がされていくのかと観点と、そうであればその中で、例えば事前に労使などの意見が聴取されるものなのか、そういう御計画なのかどうかが一つです。

 それから、同じくこの3ページの職業安定分野で、この人材不足分野における雇用管理の改善というのは大いに必要なことだと思っており、注目している事業の一つです。その中で雇用管理の改善・促進事業というのが、今年の新規の委託事業で二つに対してやっていますとされておりますけれども、これはそこの二つの委託に対して、この啓発セミナーの開発と開発管理アドバイザーの普及啓発、この二つがそれに当たりますということで、その二つが重点だと考えてよろしいのですか。

【佐藤会長】  では、今の2点です。前半は別紙の資料の5枚目のところとも関わる地域プラン(仮称)の策定が前半部分なのですけれども、では二つ。

【藤村部長】  よろしいでしょうか。頭のほうに御質問のありましたその地域プランの策定、実はどういうものになるかまだ全く。

【佐藤会長】  本省のほうではね。

【藤村部長】  担当とも相談したりしているのですが、御承知のようにこの上半期の取組とか各分野で御説明させていただいているのは、東京労働局の行政運営方針に基づいて、例えば安定分野ではというところで基本計画的なものが出来上がって数値目標が定まります。それに対して都内17のハローワークが動いていくというのは、大きな構図になっています。

その計画の他に先ほども御説明した基礎自治体、地方公共団体との連携というところで今回非常に大きい東京都との雇用対策協定という計画の事業がありまして、その大元になる私どもの計画と東京都の計画と、その抱き合わせたところが非常に大事なところと考えているので、そこが恐らく地域プランになるのかなと思っております。

 ただ、安定行政のほうも含めていわゆる毎年度の計画で雇用情勢だとか、経済情勢が変わりますので、果たしてこれから5年間プランを作れといった場合に、どういうものができるかは今のところまだ試行錯誤という状況ですので、また分かりましたら御連絡をしたいと思います。

 それと、2点目の雇用管理改善促進事業については、ここに記載されているとおりで、傳田委員もおっしゃったとおり、この委託事業を進めているという状況でございます。

【佐藤会長】  二つをそれぞれやるということですね。

【藤村部長】  はい。

【佐藤会長】  他に御質問があれば。

【脇坂委員】  いいですか。

【佐藤会長】  どうぞ。

【脇坂委員】  私は大学で労働経済学を教えているのですが、ここ5年本当にどんどん。

【佐藤会長】  特に誰のどこのところですか。

【脇坂委員】  これから質問します。その前にものすごくどんどん変わって質問も山ほどあるのですけれども、できないので二つお願いします。

 まず、ジョブ・カード制度なのですが、理解していたつもりなのですが、「新ジョブ・カード」制度と最近どんどん、どこが変わったのですかというのが一つです。

【佐藤会長】  前のほうね。

【脇坂委員】  前のほうです。何かぱっと調べたときはあまり変わっていないような感じだったのが、ところが変わった、それが一つです。若者のところに書かれていますけれども、特別若者に限らず高齢者であっても、どこでも一応やるのですよねというのがジョブ・カードについての質問です。

もう一つはいわゆるブラックバイト、先ほどブラックバイト対策なのですけれども、要は先ほど労働法を大学生に教えると、それ以外に本省のほうで何か作ったのですか。そういうセクションとか、あるいは庁舎とか、それがここに入っていないので、もしそういうことがお分かりでしたらその二つです。

【佐藤会長】  後者が東京労働局、やっていればですけれども、まず前半をお願いいたします。

【藤村部長】  前半のジョブ・カードは、ちょうどお手元の別冊資料の7ページをお開けいただくと実は先ほど御説明はいたしませんでしたが、この若者新法が成立いたしました。併せてトータル的に若者の対策の一歩を踏み出したと私がお伝えしたのが、実は1点、一番下の2番の能力開発法の一部改正がございました。

 そこで新ジョブ・カードの普及促進、数字を忘れたのですがジョブ・カード制度は23年にできて、全体の計画の中でジョブ・カードを作成するのは確か10年ぐらいで全国300万人の作成を計画しています。

 計画の進捗に合わせて私どもが動いていて、この進捗具合はなかなかその計画が達成できないということで、今回を含めて特に大学生だとか、在職者を含めて学生もジョブ・カードが作れるというところなのです。そこをさらに普及していくために、ハローワークでキャリアコンサルタントを進めた上でジョブ・カードを作るのを残しながら、実は本人がネットからジョブ・カードの様式を落として、そこで自分で作れるということです。ただ、ハローワークのほうを含めていろいろな就職したいというところで、そのハローワークを含めたそういう機関に行ったときにお持ちいただければということで、そこの部分を上乗せして普及啓発を進めるというのが新ジョブ・カードです。

【脇坂委員】  そこだと新しいですね。分かりました。枠組み自体同じような感じに。

【藤村部長】  そうですね。普及促進を図る新しい手法を組み入れたということです。

【脇坂委員】  分かりました。

【佐藤会長】  そうすると、後は本省のほうでアルバイトの調査をやっておりますから。

【岩瀬部長】  はい、そうです。先生のおっしゃるとおり、調査を行っています。私どもとすれば、先ほど総務でも各大学で説明会という話がありましたが、学生のアルバイトでも基準法が適用になることでよろしいかと思います。現にたくさんの相談をいただいておりますので、アルバイトであっても違反があれば、しっかりと対応しています。

【脇坂委員】  かなり違反はありますよね。それで何か集中的に対策をするという計画は今のところはないのですか。

【岩瀬部長】  特にはございません。

【佐藤会長】  他に御質問があればどうぞ。

【原口部長】  補足ですが、先ほど当方では大学等や短大等に出向いていきまして講義をやるのですけれども、先ほど一生懸命やっていますと件数を申し上げましたが、たかが知れてるとして、ここのところ何となくメインとして広くやっていかないといけないのだろうという意味で、冊子を作成することを東京都と一緒になってやっています。

東京都は労働基準法とか、労働関係法令の実践的な話とか、そういうものはあまり分かりませんので、東京都が普及啓発する冊子を作る会議体を作りましたのでそこに今労働局も参加してその冊子を作っています。東京都が作成配布するという形で、数多くの方々が労働法に触れる形の対策をという形で学生向けにやっていまして、高校生を対象とした冊子と、あとは大学生等への冊子の2種類作る形でやっています。

【佐藤会長】  御意見を伺うようにしたいと思います。その前に一つだけ、僕からお聞きします。

17ページの働き方改革、資料の17ページに共同宣言がありますよね。それで、これ東京労働局長も入っている、何が聞きたいかというと、東京労働局としての働き方改革です。つまりというのが入っているかどうかです。例えば東京商工会議所、これは会員企業に勧めますと言っているのです。つまり、働き方改革のときにこれを宣言しているのだけれども、自分たちも入っているのかどうかなのです。例えばそこに入っていなくても、今年ゆう活は国がやっているけれども、労働局も対象で労働局として何をやったのか、あのとき東京労働局としてというのを伺えればと思います。

【原口部長】  共同宣言につきましては、これを作成したときに公務の部分は対象にしておりません。あと、ゆう活のときに何をしたかということで、まさに総務部長の。

【佐藤会長】  これはあなたなのですね。

【原口部長】  当方といたしましては、まずゆう活は政府をあげての国民運動としてやるということで、強制的にやるということではありません。かつ、夕方に早く閉めることで利用される方々の不便が生じるわけにいきませんので、当方といたしましては、ハローワークにつきましては原則ゆう活の対象とはいたしませんでした。

 ただし、所長と次長についてはなるべく運動を広げるという意味で対象として、その他の部局につきましては、すべての組織を対象として実施したという形になっています。

【佐藤会長】  ついでにもう一つ言うと、人事局がゆう活の取組のいいものを出してくださいとやっていましたが、東京労働局は出されましたか。知りませんか。いい取組を表彰するというのを人事局が募集していて、「出先機関も含めて出して」とやったのですけれども、東京労働局は出しましたか。

【原口部長】  淡々とやらせていただきましたので。

【佐藤会長】  知りませんでしたか。今回の働き方、共同宣言、公務は入っていないにしても、いろいろな意味で働き方の改革が進むというのは大事ですので、業務改善も含めてやっていただければと思います。

 それでは、御意見があればいろいろ伺う形にしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。どうぞ。

【傳田委員】  傳田ですけれども、簡単にいいます。4点ばかりありますので、時間を取らないように。

【佐藤会長】  担当分野が変わりますか。

【傳田委員】  はい。

【佐藤会長】  では、その分野ごとで切る形で出していただいてもいいですか。

【傳田委員】  そうですか。

【佐藤会長】  そのほうが回答しやすいと思うので、まず四つ。

【傳田委員】  はい。それでは、需給調整ですけれども、11ページを見ていただければと思います。改正労働者派遣法については、抜本的な改革で極めて周知をたくさんしなければいけない部分があるという認識をしております。その中で説明会はここにあるとおり18回、1万900人参加していただいて私も2回ばかり行って、大変たくさんの方々が、主に派遣元の方々が利用の関係上で真剣に聞いていらっしゃいました。

 それはそれでよろしいのですけれども、この中身で徹底をしていただきたいということは他の日に適正運営協力員会議がありますから、その中で細かいことは申し上げたいと思うのですけれども、ここでは局の他の部にもまたがる要請をしておきたいと思います。

一つはここを見ていただくと分かるとおり、労働者の方向けの開催というのは3回で62人なのです。派遣労働者の方々が見て、「では、労働局さんの研修に行こう」というのは今までは確かに本当に少ないのです。

ところが、先ほどいったように、抜本的な改革で一つはやはり労働者自身が知って、自分たちはこうだなと理解する必要がある。平成24年の改革もそうでしたけれども、労働者自体がどう保護されるのかも大きい点ですから、これは事業主の方々にこうしろというだけではなくて、大変必要なことだと思っています。

そこで周知の仕方を今までと同じではなく、ハローワークにも置いていただく。それから監督署にも置いていただくとか、それも今までもされていたかもしれませんけれども、これはそういう趣旨でもっと目につくところに、派遣労働者の方だって次の仕事を探しに行ったり、または相談に行ったりとかしている部分が多いですから、ぜひそういうことをお願いいたします。

並びに関係する行政機関に置いていただくとか、今回の改正ばかりは労働者もかなり自分のこととして知っていただきたいというイメージを前面に出して、それが実現するようにお願いいたします。もちろん、労働組合は何をやっているのだということもありますから、これはわれわれの部分で一生懸命取り組みたいと思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。需給メインはそれだけです。

【佐藤会長】  では、まずそこからお願いいたします。今のところで、もし、何かあればお願いいたします。

【井上部長】  今、傳田委員からいただいた御意見につきましては、派遣労働者に対する周知が重要だと思っておりまして、今年度は上半期で3回になっておりますが、下半期につきましても3回派遣労働者向けのセミナーを開催し、1回は明日、ハローワークを利用させていただきまして、渋谷で開催させていただくこととしております。

 また、リーフレットをまさしく監督署、ハローワーク、東京都と連携しながら周知をさせていただくことが有効だと考えておりまして、本日お配りさせていただいている改正労働者派遣法のお知らせというブルーの机上配布の資料につきまして、監督署、ハローワーク、東京都の労働相談情報センターにもお願いをしまして配布をさせていただいております。引き続き関係機関とよく相談をしながら徹底していきたいと考えております。

【傳田委員】  一つだけよろしいですか。できれば、派遣元の会社はたくさんありますので、御理解いただける会社の皆さんが、もし皆さんも知りたければこういうものがあるのだよということで、これはなかなか難しいのかもしれませんけれども、スタッフの皆さん向けの後で御紹介していただくことができるのであればという要請も、ぜひしていただきたいと思います。

【佐藤会長】  スタッフ向けのセミナーってどういう曜日とか、時間帯でやっているのですか。

【井上部長】  どちらかといいますと、派遣労働者の方というよりは、これまで派遣労働で働いていた方、または今後派遣労働で働こうと思っている方、ハローワークに来ていただくことになりますので、その方が中心となっております。

まさしく今派遣で働いている方々につきましては、派遣元のほうには成立後、派遣労働者向けのリーフレットをお配りさせていただいて、いわゆる派遣先、派遣元から派遣労働者に周知をしてくださいとお願いはさせていただいてはいるのですが、引き続きできる限り取り組んでいきたいと思っています。

【佐藤会長】  働いている人、派遣スタッフ直接はなかなか難しいかも分かりません。もちろん、そういうことをやらなくていいという意味ではないですけれども、時間帯とか、曜日も含めて働いていると。そういう意味では派遣元派遣先から通知していただいて。

【傅田委員】  東京都が情報センターでやる夜のものは結構入っています。

【佐藤会長】  そうですね。では、二つ目をお願いいたします。

それでは、川本さん、どうぞ。

【川本委員】  今の関連で申し上げておきたいと思います。先ほど御指摘があったとおり、改正派遣法の説明会をされているということで、中身については派遣元の方もいるし、派遣先の利用者もいるし、派遣労働者の方もいらっしゃるということですけれども、私どもがお願いしたいのはトラブル防止の観点から、まず派遣元を対象にきちんと説明をしていただきたいということです。

 今回の法改正は非常に複雑ですし、私の感覚からいくと法律、省令、その後の解釈もの、こういう場合は脱法行為ですとか、駄目ですとかが出てきて、想像していたものとは大きく違ってきています。この場で、それを批判するつもりはありません。そういう場ではありませんから申し上げませんが、多くの規模の小さな派遣会社は多分もう続けられないのだろうという厳しい内容の法改正だろうと思っております。

そういうところが派遣会社として事業運営を続けている中で、こんなことが起きてきた、これだったらもう大変な話だということになって、それから倒産になっても困るのでもっと厳密に周知をしていただきたいです。

 特に、派遣法だけで会社が運営されているわけではなく、そこには労働基準法ももちろんありますが、とりわけ今回の改正については労働契約法との関係が強いです。つまり有期契約の方が5年を超すと、無期転換権が生じてまいります。今回の改正派遣法ではいろいろ教育を行わなければならないなど、いろいろなことがありますけれども、それも結局派遣先が見つかるまで教育をして雇用を継続する話になっていて、有期契約の方は皆5年を超してしまうなと思います。そうすると、無期転換権が生じてきて、派遣元会社における無期契約社員に変化をしていくと考えられます。

 そういうことを派遣会社の方々が本当に御存じなのかどうなのか、その辺は徹底しておいていただいたほうがトラブルが起きないだろうし、会社の事業運営についてもきちんとした対応ができるのではないかと思っております。ですので、その辺はぜひ派遣会社のことも考えた、派遣会社の経営という意味での視点から、今回の改正のことを幅広に説明をする、丁寧な説明会をぜひやっていただきたいと思います。誤解をされていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。

【井上部長】  おっしゃられるように大変に大きな改正でしたので、今回派遣元全事業者、約1万8,000社に対して説明会の御案内を差し上げまして、リーフレットもお送りさせていただいております。

特に特定労働者派遣事業につきましては、あまり主流として派遣をやっている会社ではないところが多く届出をいただいておりますので、この場でいただいている点を含めて毎月特定労働者派遣事業の責任者を集めた研修会を当部のほうで開催しておりますので、ぜひ取り組まさせていただきたいと思います。

【川本委員】  はい。改正派遣法だけにこだわらず、要は会社が事業運営をしてどういう労務管理をしているときに、どういうことが起きてくるのかという視点で説明していただきたいのです。派遣法だけの説明では、事が足りないのです。よほど知識があると全部つながってきますが、そうでない方は気がつかないので、トラブル防止の意味から私は申し上げているのですが、お願いしたいと思います。

【井上部長】  分かりました。

【川本委員】  派遣法そのものの今改正の中身については、実は個人としては意見が多々あるところですが、法改正審議をする場所でもございませんのであえて申し上げません。いずれにしてもぜひ丁寧にやっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【井上部長】  承りました。

【佐藤会長】  川本委員が言いましたことは非常に大事で、労働契約法の5年推移、無期転換は厚労省が作ったのかな。転換事例のものがありますよね。あれを基準のほうで流すのかな。別で何かそんなセミナーをやっているのですよね。

【井上部長】  当部のほうでは説明を行う際には、労働契約法も。

【佐藤会長】  もう話はしているのですか。

【井上部長】  資料も含めてお配りをさせていただいて、周知はさせていただいています。

【佐藤会長】  ただ、派遣会社の無期はどうなるのというのではないのですよね。普通の会社の無期転換の資料しか今はないでしょう。

【井上部長】  派遣労働者の方についても同じ…。

【佐藤会長】  それはそうなのですけれども、処遇の仕組みなどはどうするかというのは、派遣会社はまた別に作らないといけないので、普通の会社と少し違うから。それは細かいから、いいです。

 他に御意見があれば。そういえば、まだ一つしか言っていないです。

【傳田委員】  他の分野でよろしいですか。

【佐藤会長】  いいです。

【傳田委員】  では、基準分野に。

【佐藤会長】  他に的があれば言っていただいて、一つずつ次々にやります。

【傳田委員】  基準分野のところで資料2の13ページ、先ほどの人手不足分野の開拓と共に注目しておりますのが、特定分野における労働条件の確保の推進というところです。そういう意味で例えばこの1については、国交省も入り、利用者もというような枠組みの中で今トラック運転手の長時間労働問題の改善に向けた取組等も始まっております。ここに書かれたものは全て、今労働条件が悪いなという表現はしませんけれども、魅力を上げて、この産業をもう少し改善していく必要があるところだと思うのです。

言いたいことはそれぞれの今推進をしている中で気づいたことや、ある種のデータを業界団体の皆さんに示しながら、一緒になって改善をしていく取組が必要だと思うので、それぞれ何かこの推進をしていく中で気が付いた点であり、どういう改善が必要な点なのか、それからある種のデータとともにお示しになって一緒に改善し、ここがポイントだと分かるような取組をしていただければ助かるなと思っております。

それから、もう一つ基準分野は19ページのストレスチェックのところです。来月になりますといよいよ完全にやっていかなくてはいけない年度に入っていくわけです。先ほどの女性の活躍促進等は今まで2回ぐらい説明会が11月にあって、これも大変たくさんの方が行っていただいて、なお、これからの火曜日に毎週個別でずっとつながっていくという決め事をやられております。先ほどの派遣も19回やって、まだこれからもやっていくのですけれども、それぐらいやられているのです。

このストレスチェックは今やったばかりだという話なのですが、いろいろな事業主の方々が、これは何をしないといけないのかということと、何が課題なのかということが分かりにくいので、申し上げたいことはこれもまたシリーズでずっと説明会なりをまめにやっていただきたいとお願いしておきたいと思います。川本専務の東京経営者でも使用者の皆さんにアンケートを取られています。

【川本委員】  はい、やっています。

【傳田委員】  産業医との問題のことが課題だと出されているのも見ておりますけれども、経営者の方々もこの課題には相当熱心でいらっしゃいますので、ぜひそうしたことをお願いしたいと思います。

【佐藤会長】  では、基準でこの二つについてお願いいたします。

【岩瀬部長】  1点目につきましては、先ほども申し上げましたようにそれぞれ課題がございます。トラックの話が委員からございましたが、業所管庁とも一緒になりまして、もちろん業界団体の方にもそれぞれの問題点をお示ししながら、私どもも進めてまいりたいと思っております。個別の指導だけではなく、そういった集団としてよくお話をしながら進めてまいりたいと考えております。

 それから、ストレスチェックの件でございますけれども、今年100人から149人の企業にアンケートを行ったところ、90パーセント以上が承知しているということでした。また、来年は50人以上の事業所に対して全て案内をさせていただく予定にしております。案内というか、アンケートを行う予定です。これまでもいろいろと行ってまいりましたが、確かにおっしゃるようにこのごろマスコミの露出がかなり多ございます。私どもとしてもしっかりと対応していきたいと思っております。

 ただ、そういったかなり浸透しているなというのは思っておりますので、しっかりとやっていきたいと思っております。

【佐藤会長】  今、総務事務のいろいろな女性活躍新法もそうですけれどもいろいろな法対応で、特に今マイナンバーで忙しくて手が回らないみたいなこともあるので、企業の側も大変な状況にあるのは事実です。

 他に何か御意見があれば、いいですか。では、最後にもう一つ、四つと言っていましたね。

【傳田委員】  はい。総務部長のところなのですけれども、紛争解決に当たるところ、28ページ、一番最後のページですけれども、このあっせんの運用状況が少しずつ下がってきているのはこの間の傾向で、雇用状態が安定をしたということもあるかもしれませんけれども、他の紛争解決機関もずっと減っているのが実はあると思うのです。ほかの労働局でもです。

 やはりそれで問題は個別労使の紛争の解決の法的な枠組みが変わって10年ということで、労働審判制度も10年、それから労働委員会制度発足70周年、10月29日から解雇の金銭解決を含む紛争解決システムの検討会がスタートして、この1年というのは様々な場所で紛争解決機関、解決手段が盛んに議論されていく1年になると思うのです。

その中で東京労働局がこの調査ですとかアンケートを取って、というのは本省の話になってしまうので、東京労働局だけではできないと思いますけれども、より使っていただいたらどうなのかということを、今度はこれを解決するための機関ですから、利用していただくのはそこに紛争がある限りにおいては悪いことでないと思うのです。

 その意味において東京労働局の紛争解決が有意義に紛争解決に使えるのだという意味をいろいろなところでお話になることの工夫が必要なのではないかと思います。ともすると、労働局は解決率が低いという意見も実際あることは事実です。

ですから、ぜひ本当にアピールできるような基礎データをそろえた上で有効に使えることをアピールするようなものを、機会があるごとにそこで説明をしていただくような1年にしていただくといいのかなと思っています。

【佐藤会長】  ありますか。はい。

【原口部長】  今の傳田委員御指摘のデータを整備するのはなかなか難しいところもありまして、そこを今やろうという方針はございません。ただ、エリアの機関として裁判所であるとか、うちであるとか、弁護士会だとか、そういうところが一堂に会してこういう解決の場合はこういう処理機関がありますよとリーフレットを作って、今年それを初めて作ったのですけれども、そちらで多様な解決処理機関があるのをいろいろな困った方が目に触れやすいようにしようということはやろうという形にしたいと思います。

【佐藤会長】  はい、どうぞ。

【川本委員】  いいですか。2点ばかり期待をこめて。先ほど御説明があった大学生・高校生向けの講習であったり、あるいは冊子を作って配布することについては、大変期待しておりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。そういうことで多分トラブルも減ってくることになると思いますので、お願いしたいと思います。

 それから、2点目でございます。法改正等がもう相次いでいるわけで、その周知のことですが、まさしく労働局でも主催でいろいろ開かれておりますけれども、私ども東京経営者協会でもやはり改正があるたびに労働局の皆さんであったり、あるいは厚生労働省の各部局であったり、それから監督署の方であったり、その後は弁護士さんなどから講演形式でお話し聞いたり、企業が対応をしますと企業事例を聞いたり、会員向けにあまたの説明会を行っているところでございます。

もちろん、会員向けなので私どもは無料ですけれども、そういうことは今後も私どもは努めてまいりますけれども、その節にまた講師をお願いすると思いますので、ぜひ御協力を賜ればと思います。

【佐藤会長】  はい。他に今日の説明以外でも、何か東京労働局関係、ちょっと聞きたいとか、ちょっとお願いとかあれば、せっかくの機会なのでもしあれば、あるいは御意見でも、質問でも構いません。

【脇坂委員】  いいですか、私で。

【佐藤会長】  二つぐらい。

【脇坂委員】  一つでいいです。東京都との、あれは何でしたか。

【佐藤会長】  別冊のほうの。

【脇坂委員】  連携です。私はこれを聞いて一番びっくりしたのですけれども、別冊の8ページです。私は東京都の仕事を4、5年前までやって、もう10年前のときによく東京都の人に「二重行政ではないか」と言ったのです。ですから、よくできたなと思います。そのときの感触からいうと、よくできたなと思っているのですけれども、スムーズに行っていますか。

【佐藤会長】  誰ですか。では、都とあるいは基礎自治体との連携です。どうぞ。

【藤村部長】  では、指名されましたので。今脇坂委員のおっしゃったとおりでございます。いろいろやはり二重行政、こういう場ですからいろいろいわれている中で東京都庁、東京労働局、ハローワーク、民間の紹介事業者、いろいろな棲み分けが実はできているのではないかと思っていて、そこがこの8ページでしっかり連携できる部分は連携しようということで、テーブルは作られたということです。決して、二重行政ではありません。

 例えば一つ一つの項目が連携事業としていろいろ求人者とか、求職者に対してさまざまな支援をしています。そのときには東京都庁のノウハウと各部局のノウハウと、われわれハローワークの国が行う全国ネットの支援とか方を連携していくところですから、お互いに同じ力を持ち寄っても、それが倍増しないと思っています。理想論ではなく、そういうお話を申し上げておきたいと思っております。

【脇坂委員】  定期的に打ち合わせとか、会合とかは。

【藤村部長】  大きい部分では、知事を含めていろいろ協議会等、運営協議会も含めて行っております。

また、そうこうしていると次年度の事業計画が立ち上がりますので、先ほどの傳田委員からありました地域プラン、そこら辺を踏まえながらしっかりと棲み分けをした計画を作っていきたいと思っています。

【佐藤会長】  大体今日の議事はここまでなので、よろしいですか。他に御意見は、もしもということがあればあれですけれども、いいですか。それでは、一応御意見を出していただいたということで、ありがとうございました。本日の予定していました議題は以上です。

 最後に事務局を代表して局長から御挨拶をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

【渡延局長】  本日は当局の行政運営に関しまして、さまざまな角度から御議論・御指摘をいただきまして誠にありがとうございました。本日頂戴いたしました御意見を今後の行政運営に生かしてまいる所存でございます。今後とも皆様方からの労働行政の期待に応えるべく、役割をしっかりと果たしていきたいと考えております。何とぞ一層の御支援をお願い申し上げまして、御礼の言葉とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

【佐藤会長】  ありがとうございました。それでは、これをもちまして第8期第1回東京地方労働審議会を終わらせていただきます。御協力どうもありがとうございました。

【金田室長】  委員の皆様、本日は長時間にわたりまして御審議大変お疲れ様でございました。これをもちまして散会とさせていただきたいと思います。本日は御協力いただきましてありがとうございました。

―─ 了 ──

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