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樋口室長 |
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ただいまから「第3期第1回東京地方労働審議会」を開催いたします。本日、委員の皆様方には大変お忙しい中、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。遅れましたが、本日の司会を務めさせていただく、総務部企画室長の樋口でございます。会長が選出されるまでの間、議事を進行させていただきますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。 |
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はじめに本審議会の開催に当たり、事務局を代表して奥田局長よりご挨拶を申し上げます。 |
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奥田労働局長 |
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「第3期第1回東京地方労働審議会」の開催に当たり一言、ごあいさつ申し上げます。今回初めて委員になっていただいた方もございますし、引き続いての方もございますが、皆様方にはご出席いただき本当にありがとうございました。当審議会は東京労働局所管の施行業務に関する重要事項の調査審議等をお願いすることとなっております。例年、年に2回ほど開催させていただいておりますが、本日、第1回の場では今年度上半期に行ったいろいろな事項についてご説明申し上げ、来年度以降にどういった展開をしたらいいのかということについて、皆様方から忌憚のないご意見をお伺い申し上げたいと考えているところです。お手元に資料をお配りしておりますが、上半期にどんな取組をしてきたのかについて、それぞれの担当部長からご説明させていただくことにしておりますので、是非皆様方からご意見をいただき、早いようではありますが、平成18年度にはどうしたらいいのかということについても、ご意見をいただけたらと思っております。 |
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まずは東京労働局の仕事に関して、私どもが置かれている状況を簡単に、感想的に申し上げたいと思います。まずは、東京労働局で扱っている求人・求職を集約した有効求人倍率でをご紹介するのが、いわば体温という感じで、皆様方にもご理解していただけるかと思います。 |
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今年4月、年度が始まったときの東京都の有効求人倍率は、1.32倍でした。もうすでにこの段階で有効求人倍率は1倍を超えておりました。年度で申し上げますと、平成14年度の平均が0.71倍で、3年前はまだまだ1倍に届かない数字でした。翌年の平成15年度は0.88倍、昨年度の平成16年度になって1.21倍と、先ほど申し上げましたように平成17年度4月の初めが1.32倍と、この間求人倍率はずっと改善してまいりました。これが直近の9月では1.48倍まで上昇してきておりますから、求人・求職のバランスで言いますと、相当求人超過の状況にあるということです。 |
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ただ窓口で仕事をしている職員が、この数字のように感じているかと言いますと、どうもそうではないという印象がございます。私もいろいろなハローワークに行って話を聞いたり、窓口を見たりしておりますが、では就職が簡単に決まっていくかと言いますと、そういったことはなかなかないというのが現状です。これにはいくつか理由があるかと思います。まず1つは、求人の内容についてです。派遣会社からの求人や業務請負会社からの求人がかなりの割合を占めており、東京全体では32、3%ぐらいになりますが、派遣会社が集中しているハローワークですと、5割近くが派遣会社と請負会社からの求人で占めてしまうこともあります。そういう中で常用の正社員での就職を、多くの求職者が望まれますので、そういった求人に絞っていきますと、なかなか希望する求人が見つからないというのが、窓口の現状ではないかと感じているわけです。 |
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そうは言いましても、いわゆる大規模な「リストラ」と言われるようなものは、いまの段階では一段落しているという印象もあり、会社都合で辞める方は、かなり減ってきております。最近ハローワークでは、転職希望者が少しずつ増えてきております。これは世の中全体に、とりあえず就職したけれども、その職場でまだ十分な労働条件が得られていない方々が、ほかにいい仕事はないかということで探しておられることもあると思います。 |
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それから現在、土曜日や夕方7時までハローワークの営業時間を拡大しており、都下20箇所でそういう所をつくっております。土曜日に来る方というのは、半数近くの方々が平日はハローワークに行けないけれども、土曜日も開いているからハローワークの求人にはどんなものがあるのだろうか、ということで見に来られる方です。また7時まで開けておりますので、5時に仕事が終わって、ちょっと覗いてみようという方もお見えになっております。そういうように仕事を持っておられるけれども、転職を希望する方々が増えてきているということもございます。 |
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しかし、こういった方々がハローワークの求人を見て、いま勤めている所の求人内容と比べて、こちらのほうが明らかにいいというものは、なかなか見つけ難いということもあって、ハローワークにはお見えになるのですが、その後就職につながるということは、なかなか難しいということがあります。そういうことで3年前と比べれば、景気全般は明らかにかなりよくなってきたとは思いますが、就職状況についてはまだまだ厳しさもかなり残っているという実態です。 |
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そういう中で今年は7月以降、石綿の問題が社会的に大きな問題となっていますが、私ども行政も重大な課題として取組んでまいりました。この問題については私どもも、いま最大限の努力を払っているところです。 |
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いろいろなことがございますが、それぞれの部からご報告させていただきますので、それをお聞きいただいて、またご意見をいただけたらと思っております。最初にも申し上げましたように、今後私ども東京労働局の行政に対して、皆様方からのご意見をお聞きし、それをできる限り反映していきたいと思っております。本日はどうか忌憚のないご意見をいただけますよう、お願い申し上げます。 |
○ |
樋口室長 |
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ありがとうございました。議事に入ります前に、第3期の初めての審議会ですので、委員の皆様のご紹介をさせていただきます。資料No.1に、「第3期東京地方労働審議会委員名簿」を配布しております。この名簿の順により、出席委員のご紹介をさせていただきます。 |
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はじめに、公益代表の金子委員、小井土委員、清家委員、武石委員、山崎泰広委員です。労働者代表の秋山委員、尾野委員、北瀬委員、久笠委員、三宅委員です。使用者代表の石井委員、上原委員、野中委員、山崎登美子委員、吉川委員です。大久保委員については30分ほど遅れる旨のご連絡をいただいておりますので、ご紹介させていただきます。なお、公益代表の田付委員と労働者代表の白川委員の2名から、欠席の旨のご報告をいただいております。以上の委員にそれぞれご就任していただいておりますことを、ご報告させていただきます。 |
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今般の委員の辞令交付につきましては、本来であればお一人おひとりに局長からお渡しするところですが、大変失礼ながら略式として、机上配布とさせていただいております。皆様のお手元に置かせていただいておりますので、後ほどご確認のほど、よろしくお願いしたいと思っております。 |
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続いて事務局側をご紹介させていただきます。局長には先ほどご挨拶いただいておりますので、省略させていただきます。また本来であれば井上総務部長が出席のところですが、欠席しておりますので、その旨ご報告させていただきます。次に、吉野労働保険徴収部長、永山労働基準部長、水谷職業安定部長、亀島需給調整事業部長、菅原雇用均等室長です。 |
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次に、お手元にお配りしている資料の確認です。配布資料一覧のとおりとなっておりますので、ご確認をお願いいたします。 |
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次に、本日の出席委員の確認です。大久保委員が遅れておりますので15名ということで、地方労働審議会令第8条第1項の規定により、今会が有効に成立しておりますことをご報告申し上げます。また本審議会は東京地方労働審議会運営規程第5条の規定に基づき、原則として公開の会議とさせていただいておりますこと、ご了解をお願いしたいと思います。 |
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それでは議事に入ります。議題の第1は、会長の選出です。本審議会の会長の選出は、地方労働審議会令第5条第1項の規定に基づき、公益代表の委員のうちから選出することとなっております。いかが取り計らいましょうか。 |
○ |
小井土委員 |
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当面する労使問題の専門家でもいらっしゃる清家委員に、引き続き会長をお願いしたいと思います。皆さんのご賛同を得られれば、ありがたいと思います。 |
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(賛成の拍手あり) |
○ |
樋口室長 |
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皆様のご賛同が得られましたので、清家委員に会長のご就任をお願いして、以後の議事進行については、清家会長にお願いしたいと思います。 |
○ |
清家会長 |
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皆様のご協力を得まして、この審議会の円滑な運営に務めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 |
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早速ですが、地方労働審議会令第5条第3項の規定に基づき、私から会長代理を指名させていただきます。会長代理には田付委員にお願いしたいと思っておりますので、ご了承いただきたいと思います。なお、田付委員は本日ご欠席ですので、後日、事務局のほうからご連絡をお願いします。 |
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次に、この会議の議事録の作成については、東京地方労働審議会運営規程第6条第1項の規定により、会長のほかに2名の委員に議事録への署名をいただくことになっております。つきましては秋山委員と石井委員に、本日の議事録の署名人になっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 |
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議題2は、部会委員の決定についてです。東京地方労働審議会運営規程第9条の規定に基づき、本審議会の下に労働災害防止部会、家内労働部会、港湾労働部会を設置することとなっております。部会に所属する委員については、地方労働審議会令第6条の規定により、会長が指名することとされております。そこで各部会に属すべき委員は、資料No.2の各所属部会委員名簿のようにさせていただきたいと思います。 |
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続いて、港湾労働部会の専門委員についてお諮りします。専門委員の任命は、地方労働審議会令第3条第4項の規定により、本審議会の同意が必要となっております。特にご意見等がなければ、同意することとしたいと存じますが、いかがでしょうか。 |
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(了承) |
○ |
清家会長 |
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では、そのようにさせていただきます。以上で審議に関することは一応終わります。次に、先ほど局長からもお話がありましたように、本日は事務局からいくつかご説明をいただくことになっておりますので、順次、ご説明をお願いしたいと思います。最初に労働基準部長からお願いします。 |
○ |
永山労働基準部長 |
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私からは労働基準行政の重点事項について、その取組状況ということで、資料No.4を見ながらご説明させていただきます。大きく分けて6点ほどご説明したいと考えております。 |
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1「労働条件の確保・改善等対策」の(1)は、一般労働条件確保・改善対策です。まず「労働時間管理の適正化の徹底」についてご説明いたします。この問題については平成13年に、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」という、労働時間適正把握基準に基づいて、労働時間の適正化に係る指導の強化及び、その後、平成15年からは「賃金不払残業総合対策要綱」に基づき、「賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置に関する指針」というのがあり、その周知徹底等により、労働時間管理の適正化を図っているところです。 |
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は「監督指導による賃金不払残業の是正指導」についてです。別添4-1をご覧ください。平成16年度に東京労働局管下の18労働基準監督署が行った監督指導において、賃金不払残業の是正を勧告・指導した結果、1事案当たり100万円以上支払われたものの状況は、企業数としては183企業、対象労働者数は4万5,330人、割増賃金の支払額は67億3,399万円となっております。資料の第3表ですが、1企業での最高の支払額は14億円を超えているものもあります。第3表に出ているのは、1企業で支払額が1億円を超えた事案で、これについても9件認められたところです。 |
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別添4-2ですが、賃金不払残業については、現在も引き続き指導を実施しておりますが、賃金不払残業の解消に向けて、今月11月23日の勤労感謝の日に、隣接する埼玉、千葉、神奈川の各労働局と連携して、東京労働局においてフリーダイヤルによる賃金不払残業に関する相談受付を実施することとしております。今月は集中的な啓発活動を実施中です。 |
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次に、「賃金不払事案への対応」です。別添4-3をご覧ください。平成16年に東京労働局管下18の労働基準監督署に寄せられた、賃金不払に係る申告は、3の「労働基準監督署の取扱状況」にありますように、件数で4,327件、対象労働者数で8,131人、金額で51億6,728万円となっております。このうち、次の頁の3のニに、労働基準監督署の指導、又は「未払賃金立替払制度」の適用により、実質的な救済が図られたものは件数で2,057件、対象労働者数で4,702人、金額で33億3,715万円となっております。 |
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別添4-4は派遣・請負受入事業場を対象とする「移動講座」についてです。労働局管内で需給調整事業部と連携して、本年7月8日~8月3日にかけて、都内19箇所で移動講座を開催いたしました。資料にありますとおり、1,241名の参加を得ております。その際に4のアンケートも実施して、このような形で回収し、結果をまとめております。新規派遣事業者に対しては、別添4-5のリーフレット、『派遣労働者の安全と健康の確保のために』を使用し、集団指導も実施したところです。 |
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は「裁量労働制の適正な実施の確保」についてです。平成16年に東京労働局管下18労働基準監督署に届出のあった裁量労働制は、企画業務型で349件、専門業務型で1,596件となっております。件数的には年々、増加してきているという状況です。これら裁量労働制の適正な導入、運用については、引き続き指導をしているところです。 |
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は「最低賃金制度の適正な運用」についてです。別添4-6として、「東京都最低賃金改正のお知らせ」というのがあります。地域別最低賃金、時間額710円を4円引き上げて714円というのは、東京地方最低賃金審議会の答申を受けて、本年10月1日から発効しているものです。また、産業別最低賃金については、11月7日までに東京地方最低賃金審議会から、すべて時間額ですが、鉄鋼業804円で5円の引上げ、一般機械器具製造業792円で4円の引上げ、電気、情報通信、精密機械器具製造業788円で4円の引上げ、輸送用機械器具製造業791円で4円の引上げ、出版業789円で4円の引上げ、各種商品小売業765円で3円の引上げとするとの答申がなされたところです。改正発効は12月31日を予定しております。 |
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(2)は申告・相談等への適切な対応です。今年1月~9月の間の申告受理件数は4,807件、前年同期比で1.1%減となっております。また相談の状況ですが、同じく1月~9月の相談件数として20万2,537件、前年同期比で4.6%増となっております。未払賃金立替払制度の状況ですが、1月~9月の認定の申請件数は222件ということで、前年同期比の0.9%減となっております。申告相談については、申告者、相談者が置かれた状況に配慮して、懇切丁寧な対応に努めております。また、企業倒産により賃金の支払を受けられない労働者の速やかな救済を図るため、未払賃金立替払については、不正受給防止にも留意しつつ、迅速かつ適正な運用を図っているところです。 |
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大きな2点目は、「多様な働き方が可能となる労働環境の整備」についてです。急速な少子高齢化、労働者の意識やニーズの多様化が進む中で、労働者が心身の健康を保持しつつ、労働時間と家庭生活等の時間を、柔軟に組み合わせることができる労働環境を整備することが課題となっております。そのために、以下のような取組を行っております。 |
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が「総労働時間の短縮の指導」です。年次有給休暇の取得促進、所定外労働時間の削減、ゆとり休暇の促進等を図ることにより、引き続き総労働時間の短縮の指導を実施中です。別添4-7をご覧ください。『東京の労働時間の現状』というリーフレットがあります。平成16年の東京における労働者1人平均年間総実労働時間は、1,830時間です。所定内が1,675時間、所定外が155時間となり、政府目標数値の1,800時間を3年ぶりに超えました。この要因としては、景気が回復傾向にあって、一般労働者の所定外労働時間が増加したこと等により、総労働時間が増加したということが考えられます。 |
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この1人当たりの年間総労働時間を業種別に見ますと、建設業が2,013時間、運輸・通信業が2,011時間というように、他産業と比較して長くなっております。また、パートタイム等の短時間労働者の比率が増加する一方で、週60時間以上働く労働者の割合も増えており、労働時間の長短二極化の傾向も認められるところです。 |
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このような状況に対して届出受理時や臨検監督、集団指導時に時間外労働の限度基準の遵守の徹底、所定外労働時間の削減等についての指導を行っています。 |
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また、年次有給休暇の取得状況は、全国的にも過去最低の水準にあり、東京はさらに全国平均を下回っているという状況ですので、年次有給休暇の取得促進について集団指導、説明会等を実施して、啓発指導を行っているところです。 |
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次に、別添4-8をご覧ください。「長期休暇取得推進東京大会」の開催についてです。11月17日に仕事と生活の調和を図るための取組として、「長期休暇取得推進2005東京大会」を開催する予定にしております。仕事と生活の調和を図るためにこの大会を実施し、ゆとり休暇や時短推進事例の発表、特別講演を行って、長期休暇取得促進についての啓発を行うこととしております。 |
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大きな3点目は「労働者の安全と健康の確保対策」についてです。(1)は労働者の安全を確保するための対策で、別添4-9は「死亡災害発生状況」です。東京都内における労働災害による死亡者数は、10月末日時点で前年同期と比較して1人減の63人となっております。死傷者数は裏の頁にありますように、9月末日時点で前年同期比の0.1%減の、5,890人となっております。東京都内における労働災害は、休業4日以上の死傷災害、死亡災害ともに前年と比較して、ほぼ横這いの状況にあります。これから年末に向けて労働災害が増加しないよう、局署一体となって労働災害防止対策に取り組んでいくこととしております。 |
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労働災害を減少させるための対策ですが、第10次東京労働局労働災害防止計画に基づく諸対策を推進するとともに、特に災害が繰り返し発生している事業場に対しては、再発防止講習会等を実施しているところです。労働災害防止のために、労働安全衛生マネジメントシステムの普及・定着も図っております。この定着を図るために、平成15年度から東京労働局で実施している「安全衛生リスク・ゼロ運動」を引き続き実施するほか、これも東京で独自に行っている、労働安全衛生マネジメントシステムのモデル事業場制度の推進も図っているところです。 |
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、別添4-10をご覧ください。建設業については「第2次建設業労働災害根絶対策」を現在実施しています。建設業の労働災害について、平成16年は特に死亡災害が平成15年に比して大幅に増加いたしました。さらに、平成17年に入ってからも、死亡災害の増加傾向が続いていることから、労働災害の大幅な減少を目的とした「第2次建設業労働災害根絶対策」を実施しているところです。次に、別添4-11です。本年7月6日に、第2回目の「東京産業安全衛生大会」を開催したところです。参加者約1,000名を数えました。 |
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次に(2)労働者の健康を確保するための対策として、「過重労働による健康障害防止運動」の継続を行います。別添4-12をご覧ください。「かけがえのないあなた かけがえのない健康」を標語とする、東京局独自の取組である「過重労働による健康障害防止運動」を、第10次労働災害防止計画の期間である平成19年度まで継続して実施することとしております。当該防止運動の一環として、来年2月8日に「産業保健フォーラム」の開催も予定しております。 |
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次に、「メンタルヘルス対策への推進」です。別添4-13をご覧ください。メンタルヘルス対策推進のために、「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」というのができておりますので、これに基づいて周知徹底を図っているところです。なお、小規模事業場に対するメンタルヘルス対策の一環としては、地域産業保健センターが主体となってメンタルヘルスケアに係るセミナーを実施するとともに、セミナー参加者の中で希望するものに対し、個別相談の実施を行う「働き盛り層のメンタルヘルス事業」を実施することとしております。別添4-14として、「働き盛り層のメンタルヘルスケア支援事業の実施細目」を参考までにお配りしております。 |
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大きな4点目は「労災補償対策」についてです。別添4-15をご覧ください。労災補償の請求に対しては、迅速・適正な保険給付に努めております。中でも、増加傾向にある脳・心臓疾患、いわゆる「過労死」と言われるもの、また自殺を含む精神障害等についても、所定の認定基準及び判断指針の的確な運用による迅速・適正な事務処理に努めているところです。 |
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労災保険制度の目的は、保険給付等を通じて被災労働者やその家族の迅速かつ公正な保護を行うことにありますので、これらの方々からの保険給付請求の取扱いについては、迅速かつ適正な処理に努めております。特に、近年においては、社会的にも関心の高い、脳・心臓疾患や精神障害事案等に係る請求件数が、高水準で推移しておりますが、これらの事案は、企業の労働時間や健康管理の問題等とも密接に関連しておりますので、調査等においては、部内の監督担当部署、労働衛生担当部署とも連携を取りつつ、速やかな認定に努めているところです。 |
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労災補償対策の(2)は、労災保険未手続事業場に対する費用徴収制度の運用の強化についてです。別添4-16をご覧ください。労災保険の適用があるにもかかわらず、労災保険に係る保険関係成立届の提出を行わない事業主の存在は、労災保険制度の運営上大きな問題です。また、事業主間の費用負担の公平性の確保という観点からも、早期の解消を図る必要があることから、労災保険の費用徴収制度はこの11月1日から、より積極的な運用を図ることといたしました。 |
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主な内容としては、加入手続について行政機関等から指導を受けたにもかかわらず、事業主がこれを行わない期間中に労災事故が発生した場合は、故意に手続を行わないものと認定して、保険給付額の100%を徴収することとしております。また、加入手続について、行政機関等からの指導は受けていないが、労災保険の適用事業となったときから1年を経過してもなお加入手続を行わない期間中に労災事故が発生した場合には、重大な過失により手続を行わないものと認定して、保険給付額の40%を徴収することとしております。 |
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今般の運用の強化は、労災保険未手続期間中の事故に対して、より厳しい措置を講ずることにより、未手続事業主に注意を喚起し、自主的な加入手続の履行を促進することを主眼としていることから、今回の見直しについて積極的な周知活動に取り組んでいるところです。 |
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大きな5点目ですが、別添4-17、「改正労働安全衛生法の周知等」です。労働安全衛生法等の一部を改正する法律案が、先般の特別国会において10月26日に成立しております。一部を除き、来年4月から施行されることとなっておりますので、各監督署等において集中的に説明会等を実施する予定にしております。 |
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最後に6「石綿対策」ということで、石綿に関する法規制について、若干ご説明しておきます。石綿のうち、茶石綿(アモサイト)と青石綿(クロシドライト)については、平成7年に製造・使用等が禁止され、白石綿(クリソタイル)の含有製品10品目についても、平成16年10月から製造・使用等が禁止されております。行政といたしましても、法令の遵守、在庫品の販売・使用の禁止、その他の含有製品の代替化の促進を、関係団体に要請しているところです。また、石綿等が使用されている建築物等の解体等の作業も、今後増加することが予想されることから、特化則による規制と統合した新たな単独の規則として、石綿障害予防規則が本年2月に制定され、7月に施行されております。当局といたしましては、本年4月に318の事業場団体等にリーフレット等を配布するなどにより、その周知や指導に努めているところです。 |
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このような状況の中で、本年6月末以降に石綿等製造工場の労働者、家族、周辺住民が中皮腫などで死亡していると報道されて以来、石綿等が使用されている建築物等の解体等の作業における労働者へのばく露と周辺への飛散、健康被害を受けた方への労災補償制度等による救済など、石綿による健康被害に対する社会的関心が高まっており、当局にも多くの相談が寄せられております。当局としては、これらの事態を受けて、第1に石綿含有製品を製造または取り扱っていると考えられる事業場に対して、本年7月に監督指導等を実施し、法令遵守の徹底を図るとともに、労災認定が行われた事業場に対して立入調査を実施し、健康管理状況等の確認を行いました。同時に、石綿作業に従事していた退職労働者の健康診断の実施についても、事業場に要請いたしました。 |
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また、これらと並行して、事業主団体等を通じた周知活動として7月から8月にかけて、石綿に関する健康障害防止対策、退職労働者への健康診断の実施、健康管理手帳制度や労災補償制度等による適切な対応を取りまとめたリーフレットを作成し、行政機関、業界団体等に対して文書による要請を行ったほか、東京労働局のホームページへの掲載、自治体広報誌による退職労働者、地域住民へのきめ細かな周知徹底に努めているところです。 |
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石綿対策の2点目は、石綿等が使用されている建築物等の解体等の作業についてです。安衛法第88条に基づく計画届、石綿則に基づく作業届の審査の徹底及び住民からの連絡などにより把握したものを含め、建築物の解体等の作業現場に対する、重点的な監督指導等を実施しております。それらの際には、併せて関係労働者や周辺住民の石綿ばく露への不安解消のため、石綿の飛散防止対策など、解体現場での掲示に関しても周知・指導を実施しているところです。 |
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3点目は、当局における石綿による疾病の労災認定の状況についてです。平成11年度~16年度までの6年間に、石綿肺がんとして労災認定したものが28件、中皮腫として認定したものが23件、合計51件の認定をしております。当局といたしましては、労災認定基準、健康管理手帳制度などを医療従事者や退職労働者らに周知するため、事業主団体への周知として実施したものに加え、7月には医師会に対して要請を行うとともに、関係労災指定医療機関に対してもリーフレット等を送付し、改めて理解の促進を促し、併せて関係者への周知を依頼したところであります。 |
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当局といたしましては、引き続き石綿製造・取扱事業場への監督指導等の実施や、代替化の促進・指導、石綿等が使用されている建築物等の解体等の作業に対する届出の審査・監督指導等の実施、労災申請に対する迅速・適正な処理、労使、地域住民への相談対応など、労働者の健康を確保するための施策の一層の推進を図ることとしております。私からの説明は以上であります。 |
○ |
清家会長 |
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それでは引き続き職業安定行政の重点事項取組状況について、水谷職業安定部長からご説明いただきます。 |
○ |
水谷職業安定部長 |
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私からは職業紹介に関する上期の取扱いについて、ご説明申し上げます。お手元に資料を用意しておりますが、資料No.5にもとづいて、大きく分けて4点についてご説明申し上げたいと思います。 |
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まず「職業相談・職業紹介業務の充実」についてでございます。平成17年度上期の扱いは、求人が70万5,000余人で、前年同期に比べて16%増となっております。これを雇用形態別に見ますと、一般が16.6%増で、パートが14.6%増で、ともに伸びているわけですが、一般の増加率のほうが少し高くなっております。業種別に見ますと、すべての産業で増加しているわけですが、中でも特に飲食、宿泊業が45.6%、建設業が34.3%、医療、福祉が31.0%と、非常に高い求人の伸びを示しております。 |
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このように全体的に伸びているのですが、運輸業が6.9%、卸・小売業が8%ということで、伸びてはいるものの、増加率は少し低くなっています。また昨年は少し減じていた製造業も上期で13.7%増、サービス業も9.7%増ということで、全般的に求人が伸びてきております。ただ、これらの求人の中身については、先ほど局長からも申し上げましたように、派遣・請負が3割近くを占めているということは、留意する必要があろうかと思います。 |
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また、製造業の中身を見ていきますと、全般的には13%の伸びですが、電子デバイス製造が、なんと83%という高い伸びを示しております。また、ハードウエアの製造も55%増ということで、高い伸び率を示しております。輸送用機器の伸びも大きく、47.7%増となっております。反対に、製造業の中でもプラスチック製品製造とか金属製品製造は、逆にマイナスになっております。同じ製造業の中でも非常に高い伸びを示している産業と、そうでないところがあるということです。 |
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次に事業所の従業員規模別に見ますと、総じてすべての規模で求人が増加しておりますが、概して規模の大きい会社、従業員の多い会社のほうが増加率は高くなっております。ちなみに9月の値では、1,000人以上の企業で73.3%増、500人~999人では31.4%の増加になっております。反対に4人以下の小企業ですと8.1%増、5人~29人の所ですと19.1%増となっております。そういうことで規模が大きいほうが、総じて求人の増加率は高くなっているということが言えようかと思います。 |
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次に求職者です。上期の新規の求職者は32万4,000余人ということで、前年同期に比べて4.5%の減少です。一般とパートで分けてみますと、一般のほうが3.8%の減少、パートが7.2%の減少となっております。求職者の就業・不就業別の内訳を一般常用ベースで見ますと、一般常用全体では3.7%のマイナスになっていますが、離職者、つまり企業を辞めて求職した方が8.5%の減少となっております。また無業者で就職活動をされている方も10%の減少となっております。反対に、在職者で仕事を探されている方は23.3%の増加となっております。先ほども局長から話がありましたように、非常に在職者が増えているということです。特に土曜日などは、求職者の中の約4割近くが在職者で占めています。 |
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就職について、上期は7万6,000余人ということで、1.9%の増加となっております。就職率、新規求職者に対する就職者の割合ですが、23.5%で、平成16年度全体の実績22.5%より若干よくなっております。私どもも職業紹介に当たりましては、今年は特にミスマッチの解消に大きな力を入れてきましたし、求職者サービスの充実ということで、サービス提供のあり方について、いくつか整備してまいりました。 |
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(1)ミスマッチの縮小ということでは、ここに2点ほど示させていただいております。1つは、早期就職支援センターの設置・運営です。これは雇用保険受給者を中心に、できるだけ早く就職しようとしている人々に対しまして、マンツーマンで支援していくシステムです。このセンターあるいはコーナーは、7箇所で開設しております。設置時期は資料にお示ししてあるとおりです。平成17年度については大森に、新たにコーナーを設置しております。平成17年度にプログラムを開始した人は5,259人で、終了者は5,315人です。終了者が開始した人を上回っているのは前年度からの繰越しがありますことによるものです。そのうち就職した方は4,030人ということで、就職率は75.8%となっております。当初、我々は70%以上を目標として取り組んできたわけですが、上期においてはほぼ予定どおり就職していただいていると思います。 |
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次に、就職実現プランについてです。これは35歳以上の非自発的離職者を中心にして、就職活動の計画書をプランナーと一緒に作っていただいて、計画的な就職活動をやっていただこうというものです。これを17箇所に設置して、上期には5,782件のプランを作成しております。これまでに4,878人がこのプランを終了しており、そのうち2,875人の方々が就職されております。したがって就職率は58%です。当初、我々は5割を目途にやってきたのですが、当初の目標より高い就職率になっております。 |
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(2)としては、「求職者ニーズに応じたサービス提供体制の整備」です。1つは、「地域に密着した職業紹介窓口の整備」ということで、それぞれの自治体と協力して、先月10月に瑞穂町と町屋に職業相談窓口を開設しております。もう1つはハローワークの営業時間を延長したということです。従来やっておりましたところに7月から8箇所オンして、17箇所において夕方7時までと、土曜日の開庁をしております。徐々にではありますが、新たに開庁した所にも利用者が増えてきております。特に土曜日においては、当初考えていた以上の利用者になっております。 |
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大きな2点目は「若年者雇用対策の推進」です。これについては別添資料2に付けておきました。これも大きく分けて2つあります。(1)は新規に高校を出る方の支援です。その中でも特に高校生、あるいは中学生に対しまして職業意識の形成をどうしていくかということで取り組んできました。このために学校と連携を取り、キャリア探索プログラム、あるいはジュニアインターンシップを実施しております。高校生の就職については、これまでに企業説明会を1回開催しておりますし、就職面接会も5回ほど開催しております。 |
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今年の高校生の就職の内定状況ですが、9月末の時点で39.8%という値になっております。昨年が38.9%ですから、ほんの少しですが、よくなっていようかと思います。ちなみに東京における求人倍率は、高校の場合4.79倍という値になっております。昨年が4.19倍ですから、高校生に対する求人も増えてきております。 |
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(2)若年者への就職支援ということでは、1つにはフリーター20万人常用雇用化プランの推進ということで、5月から取り組んでおります。具体的な取組みを申し上げますと、3つの柱から成っております。1つ目は、いわゆるジョブカフェとか、我々がやっているヤングハローワークといった若者の職業相談窓口のサービスの充実を図り、全国で3万6,000人ほどのフリーターの方々に就職していただこうという取組みであります。2つ目は職業能力開発の充実によって、フリーターを解消していこうということです。3つ目は、ハローワークの職業あっせんを通じてやっていこうということです。 |
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ハローワークの職業あっせんについては、全国で10万人を予定しており、東京ではそのほぼ1割を担っていこうということで、現在進めているところです。当初は年度途中からの事業の立上がりということで、少し遅れ気味できておりますが、これについては年度後半、相当な勢いで追い上げていきたいと考えております。若年者等トライアル雇用については、今年度の前半で1,137件やっております。このうち943件の方が常用に移行しております。ジョブカフェの運営については、東京都と一緒に運営しており、これまでに287件の就職をあげてきております。 |
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次に3「高齢者対策の推進」です。高齢者の職業紹介については、レジュメにお示ししているとおりです。求職者は前年に比べて8.3%減です。逆に就職者は8.2%増で、1万7,873人を就職に結び付けてきたところです。地方自治体と連携をして、高齢者職業相談室を都内の8箇所で実施しており、これまでに4,658人を就職に結び付けております。また、これも東京都と一緒の施設でやっておりますが、東京しごとセンターの1階に相談室を置いております。ここでも今年前半で674名の就職を上げてきております。 |
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高齢者の雇用対策の大きな柱ですが「高年齢者雇用確保措置」ということで、いよいよ来年の4月から法律が施行されるわけで、全力を挙げて現在取り組んでいるところです。今日お見えになっている経営者団体の皆様におかれましては、私のほうからも改めて先週、ご協力をお願いしたところです。また9月~12月にかけて、各安定所において個別指導を強化していくということで取り組んでいる最中です。何分、残された期間が非常に短くなってきたもので、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。 |
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次に4「障害者の雇用対策の推進」です。こちらも職業紹介の状況については同様に、求職者が3.5%減少しておりますが、就職は7.7%増となっております。特に最近、知的障害者の求職者が増えてきております。また精神障害者の求職者も増えてきております。特に知的障害者については、我々も力を入れて取り組んできており、今年前半では昨年同期に比べて13%増の571名を、就職に結び付けてきております。障害者のトライアル雇用についても、今年前半で229件です。このうち189件を常用に移行しております。移行率は82%です。 |
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障害者のもう1つの大きな柱は、雇用率の達成指導です。平成16年度の値は、東京が1.35です。年々上がってきてはおりますが、全国あるいは法定雇用率に比べて、まだまだ低い値ですので、引き続いて企業指導に努めてまいりたいと思います。また障害者の雇用指導に当たっては、障害者雇用支援プロジェクトを開催して、知的障害者の雇用、あるいは特例子会社の設置などについてご検討をお願いしているところです。簡単ではありますが、職業安定について説明を終わらせていただきます。 |
○ |
清家会長 |
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続きまして、需給調整事業部長からご説明をお願いいたします。 |
○ |
亀島需給調整事業部長 |
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私のほうから、労働力需給調整事業関係の重点事項、取組状況について、資料No.6を基にポイントのみ説明いたします。重点取組としては、「許可申請、届出の迅速・適正な処理」「厳正かつ効果的な指導監督の実施」が2つの柱になります。1頁の東京における労働者派遣事業所、紹介事業所数の推移ですが、本年10月1日現在の取りまとめで、派遣が9,687、紹介が3,427と、両方で事業所数は1万3,000を超えております。図を見るとおわかりのように、ここ数年における派遣・紹介事業所の増加は著しいものがあります。 |
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2頁の(3)ですが、平成17年度に入っても勢いが全く衰えていないどころか、逆に勢いを増しているという状況がおわかりいただけるのではないかと思います。特に派遣事業ですが、今年度上半期だけで、新規事業所数は1,345で、前年同期に比べても6割の増となっております。これらの増加の背景ですが、法改正による規制緩和の影響とともに、最近ではコンプライアンスの観点から、請負事業から労働者派遣事業に切り替える事業主が増加しているものと推測しております。当部としては、新規事業所の著しい増加に対応して、引き続き迅速かつ適正な許認可等の事務を心がけてまいりたいと考えております。 |
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3頁に指導監督の状況を取りまとめております。平成17年度上半期における需給調整事業関係の指導監督ですが、関係事業主により自主的な改善の取組を進めるため、セミナー、研修会等の集団指導を数多く実施しております。上半期、派遣事業関係では延、約1万3,000人、紹介事業関係では延、約4000人に対して集団指導を実施しております。 |
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4頁ですが、今年度上期における事業所に対する個別調査・指導の件数を取りまとめております。派遣事業では658件の調査を行い、そのうち是正指導を行った割合、是正指導率が76.9%となっております。また、偽装請負等業務請負関係では101件の調査を実施して、是正指導率は66.7%となっております。なお、偽装請負というのは、契約は請負ですが、実際は労働者派遣といった事案です。こういった事案については指導対象となった取引、契約だけではなく、その企業に対して他の取引についてもすべて自主点検を行っていただき、改善計画を提出後、改善をしていただくという手法をとっておりますので、実際の取引是正件数は大変膨大なものとなっております。ですが、職業紹介関係では233件の調査を実施して、是正指導率は73.6%となっております。 |
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5頁ですが、先ほど集団指導や個別指導という形でお話しましたが、1例として昨年度の後半から実施している集団指導、自主点検、個別指導といった、それぞれ適正化を促す流れをどのように組み合わせているか、ご理解いただけるかと思います。 |
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新規許可・届出時ですが、説明会、併せて集団指導を実施して、法令に基づく事業運営の基本を理解していただきます。次に毎年事業報告をご提出いただきますが、その提出の依頼時に事業運営の自主点検表を全事業所に配付して点検をいただくこととしております。さらに、一般派遣事業者、あるいは紹介事業者については、3年または5年の許可更新時を活用して、集団指導を必ず実施するとともに、改めてそのときにも自主点検結果を当部にご報告いただくということをしております。また、特定労働者派遣事業所については、許可更新はありませんが、同様の形で5年に1度は集団指導、自主点検をしていただくということをしております。 |
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これらと平行して、先ほどご説明しました個別調査・指導というものを組み合わせております。このように集団指導、自主点検、個別指導を組み合わせて、事業主の自主的な取組を促していこうといった取組を進めているところです。 |
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6頁は、今年度上半期派遣法に基づく行政処分の実施状況を取りまとめております。先ほど説明しましたように、企業の自主的な改善を促進するという一方で、違法事案に対してはすべて文書により指導を行うなど、厳正に対処しております。そうした中で、悪質であったり、指導にもかかわらず違法な派遣を実施していた企業に対しては行政処分を行っております。本年度上期には、特定労働者派遣事業者に対する事業廃止命令を1件、一般労働者派遣事業者に対する事業改善命令を3件発出しております。内容等についてはポイントだけ載せてありますが、後ほど資料でご確認いただければと思います。 |
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7頁からは、10月、11月と現在期間中である「派遣・業務請負適正化キャンペーン」についてです。昨年の同時期には、東京労働局が全国に先立ち単独でキャンペーンを実施して、都内の偽装請負が大幅に改善する契機となるなど、大きな成果を上げました。本年度、平成17年度については、首都圏の労働局、1都6県の労働局が連携し合ってキャンペーンを展開しております。特に今回のキャンペーンでは、首都圏における派遣労働者の受入先、あるいは請負の発注元の企業の理解の促進に重点を置いております。首都圏製造業企業、約9,000社に対して、別添でお付けしているようなリーフレットを配布するとともに、製造業、情報サービス業、その他、一般労働者派遣受入企業それぞれを対象とする各種セミナーを開催して、総勢2千数百名を対象とする形でセミナー、研修会等を開催しております。 |
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受入企業の方々も、最近では大変関心が高く、いずれのセミナーについても早い段階で大幅に定員を上回るという応募がありました。また、既にいくつか実施をしておりますが、これらのセミナーの事後のアンケート調査の結果を見ても、ほとんどの企業から役に立つ旨の評価をいただいているという状況です。企業側の関心もかなり高くなっているという状況です。以上、雑駁ですが、私からの説明とさせていただきます。 |
○ |
清家会長 |
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続きまして、雇用均等室長からご説明いただきたいと思います。 |
○ |
菅原雇用均等室長 |
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資料No.7に基づいて、平成17年度前半の雇用均等行政の重点事項の取組状況を説明いたします。1の(1)ですが、今年の4月に育児・介護休業法が改正になりました。ご承知のように、一定の範囲の期間雇用者に対して育児休業・介護休業の対象者を拡大したり、あるいは看護休暇を創設するなどという非常に大きな改正でした。に、それに基づく相談状況がまとめてあります。平成17年9月末現在で7,585件の相談で、前年同期に比べて4倍近い相談がありました。労働者も2.4倍の602件となっております。内容を見ると、そこには書いてありませんが、産休や育休を取りたいと言ったら退職勧奨された、あるいは雇止めされたという相談、あるいは派遣労働者からの育児休業取得に関する相談、不利益取扱いについての相談などが目立っております。 |
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育児・介護休業法については、昨年度もかなり集中的に広報して、少子化の問題、あるいは次世代法が4月に全面施行ということもあり、事業主の関心も非常に高く手応えを感じたところです。今年度も引き続き、周知に力を入れております。特に派遣に関しては、派遣労働者は、期間が短い雇用契約を更新することが多く、育児休業・介護休業がどうなるのかと疑問も多いということもありましたので、別添7-1に付けておきましたが、需給調整部が自主点検、あるいは事業報告を求めるに際して、8,050社、全派遣元事業主に均等法や育介法に関する自主点検表を配らせていただきました。 |
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内容は、例えば「妊娠、出産を理由として派遣労働者との労働契約を解除したことはありませんか」「派遣先が派遣契約を解除したので、派遣労働者との労働契約を解除したことはありませんか」という項目。そのほか母性健康管理やセクシュアルハラスメントの問題、産前産後休業、育児休業、介護休業、看護休暇についてのチェックリストと、簡単な解説となっておりまして、これで周知を行ったということです。昨年度には人材派遣業協会とも共催で、派遣元事業主に対する説明会も行っております。そのほか、ロにありますように、あらゆる機会を通じて改正育介法の周知を行っております。 |
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(2)次世代育成支援対策推進法ですが、今年4月から全面施行となり、届出が始まりました。今の届出の状況ですが、11月1日現在、届出企業数が3,139社です。そのうち301人以上の企業が2,953社で、東京の場合、届出率が74%となっています。全国で301人以上の企業が1万2,000社あり、そのうちの4,000社余りが東京に集中しております。事業所の創設、廃止も多く、従業員の数の増減も激しいのですが、75%までいったというところです。ただし、全国はもっと進んでおり、9月末で84%の届出率となっています。 |
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9月末の業種別、あるいは規模別の届出状況について資料をお付けしております。別添7-2の規模別の届出企業の割合ですが、やはり企業規模が大きいほど届出企業が多くて、1万人以上ではほとんど全部出しているという状況です。産業別の届出企業の割合は、卸売・小売業が56%、飲食店、宿泊業務57%ということで、どちらかというとパートタイマーなどが多いような業種が、届出が遅れているかなという感じがします。 |
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次の認定申請予定の状況ですが、認定という制度があり、一定の基準を満たすと認定マークを付けられるのですが、その認定申請予定が届出書にありますので統計を取ることができます。301人以上で「予定あり」とするものが約4分の1になっております。ただ、「未定」が44%となっていまして、これは例えば男性の育児休業取得者1人以上というような若干達成が難しいと思われるような基準が達成できれば認定を受けたいという企業が入っていると思われます。300人以下については認定を受けたいという所が5割弱になっておりますので、やはり認定されたということをアピールして労働力確保などを進めていきたいということがあるのではないかと思います。 |
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次に今年度私どもで行った届出促進対策について説明します。未届企業に文書で督促を行っております。6月下旬に室長名で約3,000社に文書で督促し、10月上旬に約1,200社に局長名で督促を行っております。これで11月末までに必ず提出してくださいという督促を行っているのです。ロに書いてあるように、7月には届出促進キャンペーンということで、説明会を6回開催しましたし、わかりやすいリーフレット、経営者団体や連合東京にもお聞きしたりして、いま疑問の多いところ、事例なども含めたオリジナルのリーフレットを作って広報をいたしております。10・11月にも局主催の説明会を3回開催しようと思っております。 |
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届出書は非常に簡単なものですので、周知に当たっては内容が実質的なものになるようにということで、この対策をすることが少子化への対応、労働力確保、モラルアップのためにも重要だとか、両立支援策だけではなくて、ワークライフバランスをとるような施策も一緒に行っていくことが重要だということ、あるいは労働者の意見をいろいろ聞いて、できることからやっていくことが重要だというところを強調して周知を行っているところです。 |
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今後は、局長名の督促状は11月末までということになっておりますので、それでも出てこない所については、また何度も電話をしたりすることになるとは思うのですが、今度は次世代法による労働局長名の勧告を行うことになります。それを行って100%を目指したいと思っております。それとともに、努力義務になっている300人以下についても、できるだけ出していただくよう、要請しようと思っております。 |
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(3)ですが、ファミリー・フレンドリー企業の普及促進ということです。ファミリー・フレンドリー企業表彰を行っており、今年は東京管内から厚生労働大臣優良賞を東芝とソニー、また東京労働局長賞は大日本印刷とみずほインベスターズ証券が受賞されております。 |
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次の頁で、2の均等対策です。均等法に関する相談状況をにまとめておりますが、平成17年度は前半1,499件で、前年同期比で16%減となっております。ただ、これは昨年度が均等法施行後最高だったということがあり、それの揺り戻しというところもあろうかと思います。内容を見ると、やはり景気の回復を反映して、退職や解雇に関する相談は減っています。セクハラについても減っているのですが、これは事業所でだいぶ対応ができてきているためと思います。ただ事業所の対応が悪くてこじれてしまったケース、メンタルな問題にかかわる複雑なケースが増えており、1件1件については非常に時間がかかるという状況です。配置の相談については若干増えています。 |
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のポジティブ・アクションの推進も力を入れてやっているところで、その1つの大きなものとして表彰制度があります。これは平成15年度から公募制にしていますが、東京の場合、非常に応募企業が多くて、今年度についても東京管内から厚生労働大臣優良賞が1社、東京労働局長優良賞が11社表彰を受けております。現在18年度表彰に向けて募集中です。11月末が締切りですが、是非、経営者団体、あるいは連合東京などで、周知にご協力いただければと思います。 |
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3番目はパートタイム労働対策の推進ですが、均衡処遇の周知を中心に行っております。様々な説明会において説明をしておりますし、「パートタイム雇用管理改善セミナー」を11月25日に21世紀職業財団と共催で行う予定です。ここには書いてありませんが、21世紀職業財団で均衡処遇を中心とした事業をやっており、そこに私どもが出かけて行って説明ということも、財団と連携しながらやっているところです。以上です。 |
○ |
清家会長 |
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続きまして、労働保険徴収部長のほうからご説明をお願いします。 |
○ |
吉野労働保険徴収部長 |
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私のほうから、資料No.8「労働保険適用徴収業務の重点事項取組状況」について、3点ほど説明いたします。1点目は労働保険の未手続事業の一掃対策についてですが、本対策については徴収部として力を入れて取り組んでいきたいと思っております。東京局管内における労働保険の手続をとっていない未手続事業場については、商業やサービス業の小・零細事業場を中心に、相当数あります。このため、労働保険料の公平な負担の確保という観点から、これら未手続事業場の解消を図っていきたいと考えております。 |
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具体的には、今年度を初年度とする「第1次労働保険適用促進3カ年計画」を策定して、これに基づき監督署、ハローワーク、関係行政機関、関係団体等と連携・強化を図り、まず未手続事業場の把握に努めていこう。そして、積極的な加入勧奨を図っていきたいと考えております。場合によっては職権成立を視野に入れた強制適用を図るなど、これまでやっていた労働保険の適用促進以上に積極的な取組をしていきたいと思っております。 |
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なお、10月は労働保険の適用促進月間と定めて、労働保険制度について集中的な広報活動を行っておりますが、今年度はこれに加えて、この11月1日から運用が強化される徴収制度の内容等についても、広くポスターの掲示や各メディアを活用して、周知に努めたところです。 |
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1の(2)の表は、年次別の適用事業場数の推移です。平成14年、平成15年、平成16年とあります。平成16年度においては、事業場数が約37万事業場。労働者数は1,110万人となっております。平成14年に比べて徐々にではありますが、適用促進が図られているのかと思っております。 |
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2点目は労働保険料の適正徴収についてです。東京局における労働保険料の徴収決定・収納状況については表のとおりです。平成17年度は9月末現在のものですが、「徴収決定額」という欄に数字が並んでいますが、単位は1兆です。1兆710億余円ということですか。徴収決定額としては初めて1兆円の大台を突破をしたところです。要因の1つとしては、この4月1日から改正された雇用保険料のアップが考えられます。なお、この決定額は全国では約4兆円ぐらいになりますので、東京局が1兆円ということになりますと、約25%以上を占めているということで、私ども東京局の取扱額は大変大きい状況にあります。それから、平成16年度の収納率は98.27%となっております。本年度は昨年のこの率を少しでも上回るよう、今後は滞納整理の事務に努めていきたいと考えております。ちなみに、全国の平成16年度の収納率は97.54%でした。 |
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3点目は労働保険の事務組合の活用、育成関係です。労働保険の事務組合というのは、中小・零細事業主に代わって、労働保険の加入手続や労働保険料の申告・納付等、いわゆる労働保険全般の事務処理を中小企業事業主に代わってやっている団体のことを言っております。事務処理の能力が乏しい中小・零細事業主にとっては、この事務組合制度を活用することは大変メリットのあるものだというように考えているところです。その利用状況は3のとおりで、平成16年度の事務組合数は860、扱っている事業場数は約16万8,000事業場となっており、1の(2)の表の事業場数が37万とありますが、約45%以上を事務組合が取り扱っているという状況です。 |
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こうしたことから、この事務組合は私どもの労働保険制度を運営するに当たり、大きな役割を果たしていると認識しております。引き続き、これら事務組合が事故を起こすことなく、確実に適切な事務処理が行われるよう、育成、指導に努めていきたいと考えております。以上、雑駁ですが終わります。 |
○ |
清家会長 |
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最後に、個別労働紛争について、企画室長のほうからお願いします。 |
○ |
樋口室長 |
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総務部長に代わりまして、私のほうから説明させていただきます。資料No.9の「17年度上半期個別労働紛争解決制度の運用状況」です。1に総合労働相談コーナーに寄せられた相談件数が5万9,267ということで、前年度に比べて1%の増加という状況になっております。これらの相談のうち、事業主からのものが2万3,297、構成比にして39.3%、約4割の割合を示しております。私どもでは、労使双方からの相談が有効的に使われているのかと思っております。 |
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2の民事上の個別労働紛争関係に係る相談件数が8,350となっており、これも前年度に比べて9.2%の増加という状況になっております。個別労働紛争の相談の内容を見ると、解雇に関するものが2,780、構成比で28.1%と最も多く、労働条件の引下げに関するものが1,417、同14.3%、いじめ・嫌がらせに関するものが1,101件、11%、勧奨退職によるものが782件、7.9%という状況で続いております。 |
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3点目の労働局長によるいわゆる助言・指導の件数ですが、278件ということで、前年に比べて大幅に伸びて98.6%増、約2倍になっております。これらの申出内容を見ると、解雇に納得がいかず、その解雇撤回、それから復職を求めるという、いわゆる解雇に関するものが多くて100件、構成比で36%という状況になっております。続いて退職金などの労働条件の引下げが不当であるというものが31件、これも約11%という状況です。それから、勧奨退職に関するものが26件、9.4%となっております。 |
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4番目の私どものあっせん委員によるあっせん件数は626件、前年同期に比べて58.5%の増加という状況になっております。申請内容について見ると、これもやはり解雇に関するものが多くて、271件という状況になっております。細かい状況については2頁、3頁に載っておりますので、後ほどまたご覧いただければと思います。以上のように、個別労働紛争も増えているという状況が続いておりますので、私どもとしては今後とも簡易・迅速の下に、最大限の努力をして解決に努めてまいりたいと思っております。簡単ですが、説明を終わらせていただきます。 |
○ |
清家会長 |
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ただいま各部門からご説明を伺いましたが、以上のご説明について委員の皆様方からご質問、ご意見等をお受けしたいと思います。どなたからでもどうぞ。 |
○ |
三宅委員 |
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何点かお伺いしたいのですが、1つはアスベストの関係、石綿の関係です。健康管理手帳が交付されていると聞いていますが、この健康管理手帳で健診ができる、例えば石綿肺になっているとか、胸膜肥厚斑があるなどといった場合、健康診断ができる所が東京労災病院1箇所になっているという話を聞いたのですが、これを増やしていく計画はないのかということをお尋ねしたいと思うのです。患者はいまかかっている病院があると思うのですが、そういった所を認めていく計画というか、そういうのは必要ではないかと思うのです。 |
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いろいろ病院はありますが、例えばこの間、順天堂大学病院がアスベストの検診をやり始めるとか、都立広尾病院がやるなど、いろいろな病院があると思うのです。患者は潜在的にもいらっしゃると思うのですが、そういう人たちが行って自由にかかれるようにしていくことが必要なのではないかと思うのです。いまの形では1箇所に集中してしまうわけですから、東京の中だとは思うのですが、遠くの人がここはあまり行けないなどというのはあるかもしれませんので、増やしていく計画があるのか、ないのかも含めてお聞きしたいと思います。 |
|
それから、55件認定をしているという話がありましたが、聞いたところによると、認定に時間がかかっているという事実がかなりあると。アスベストによる肺がんなどが労災認定まで1年以上かかっているケースが結構あると聞いているのですが、これは基本的には行政手続法で6カ月となっていますね。その辺りのところをどう改善していくのか。その改善計画はどのようにするのかをお聞きしたいと思います。 |
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もう1点、徴収法のことでちょっと教えていただきたいのですが、いま労働保険を掛けていない事業場があるということの報告があって、それはそれで大切なことだと思うのです。故意と重大な過失という2通りがあったように思うのですが、具体的にどのように分けていくのか。建設の場合ですと、例えば一人親方でやっている人が、いつもは1人でやっているのですが、突然、人手が必要になって労災保険を掛けなくてはいけなくなった。事業をずっと前からやっているわけです。その人が労働者を雇用したときに、たまたま労災保険を掛けなくてその人が怪我をしてしまったときは、それは重大な過失などに該当するのかどうかも含めて、ちょっと教えていただければと思います。 |
○ |
天野労働衛生課長 |
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三宅委員のいちばん最初のアスベストの健康管理手帳の交付の関係での質問に対して答えたいと思います。まず、健診ができる場所が現在、東京労災病院のみという話ですが、現在じん肺の関係では、清瀬にある独立行政法人国立病院機構東京病院と東京労災と、2箇所で実施しております。したがって、石綿ということになると、ご承知のように石綿もじん肺の1つの流れの中にありますので、その中で石綿というのはわかるという形になろうかと思います。 |
○ |
三宅委員 |
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増やすという計画はないのですか。 |
○ |
天野労働衛生課長 |
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増やす計画は、いまのところ特にありません。東京では一応2箇所になっており、東京労災が太田区にあります。清瀬は東京の西部埼玉に近いということで、東京の地域性を考慮して、とりあえず2箇所ということです。現在のところ増やすという計画は持っておりません。健康管理手帳制度に基づく健診ですので、その辺ご理解いただきたいと思います。 |
○ |
永山労働基準部長 |
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迅速処理ですね。労災認定は51件ですが、これまでも労災認定については迅速・適正に行うことを重点課題として取り組んでいるわけですが、石綿による肺がんや中皮腫については、潜伏期間が20年から50年に及ぶというケースもあるので、大変長期間であるということもあって、退職後、相当期間経過していること、事業場が既に廃止されているケースもありますので、石綿ばく露作業に従事していた事実認定が極めて困難な事例が多数あるという現状です。したがって、石綿ばく露作業に従事していたという主張とか、それを裏付ける資料に基づいて事実認定を行うわけですが、取扱いとして石綿による疾病の請求書については、1つはその提出を受けた監督署が所轄監督署であるか否かを問うことなく、一旦、当該監督署で受け付けた上で、所轄監督署を特定するための調査を行うなど、請求される方の負担を軽減して、迅速に認定できるよう特に今回そういう点も改めて取り組んでいるところです。 |
○ |
大山労災補償課長 |
|
費用徴収制度についてお答えします。費用徴収制度については、先ほど故意と重大な過失の絡みで、故意というのは先ほど申しましたように職員あるいは都からの保険手続の指導があったにもかかわらず、労災手続を行っていなかった、未手続の期間に災害が起こった場合に、重大な過失と認定することになっております。もう一方は、適用事業になってから1年経過しても、なお保険手続をとっていらっしゃらなかったという場合、1年経過してから、それ以後に保険の手続をとっておらず、そのときに労働災害が起こった場合に、これは重大な過失と考えることになっております。 |
|
ご質問のところですが、要するに労働者を雇ったり雇わなかったりする。事業としてはやっているのですが、労働者は雇わない期間が間に挟まるということがあろうかと思います。その場合は、個々に考えていかなければいけないとは思いますが、災害が起こる1年間に労働者を雇っていない期間があったということである場合は、そこは費用徴収の対象になるかというと、そこはちょっと慎重にやらなければいけないのかと思っております。ただ、雇って1年以上経っているというような場合は、これは重大な過失として費用徴収の対象になろうかと思っております。 |
○ |
清家会長 |
|
三宅委員、よろしいでしょうか。 |
○ |
三宅委員 |
|
皆様方もNHK等でアスベストの問題の報道を見られたと思うのですが、患者の皆さんは結構遠くの病院に行かれているのです。それは、かかりつけの医者にかかりたいという希望があるのだと思います。患者の中に、交通費を出してくださいという要求がありましたね。それは遠くに行くから、例えば岡山労災病院の岸本先生にかかりたいからとか、そういうのがあるのだと思うのです。東京でも、やはりいまかかっている先生にかかりたいという要求はあると思うのです。ですから、限定したここの病院、ここの病院という2箇所の病院ではなくて、もっといまかかっている医者にかかれるように、そこで日常的に健康診断を受けられるようにしていくのが必要だと思うのです。それは意見です。 |
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認定は、本当に1年かかっているのをなるべく早くしてあげる。迅速化の通達が出ているわけですから、そこのところは本格的に短期間で労災認定をしていくための作業手続を、内部で是非検討していただければと思うのです。 |
○ |
清家会長 |
|
それはご意見ということで、特にご回答はよろしいですか。 |
○ |
三宅委員 |
|
はい。 |
○ |
尾野委員 |
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最初に災害の関係で、今年は昨年同時期と比較して労災が横這いだということですが、全国的には重大災害というのはこの間ずっと増えているという状況があると聞いておりますので、東京の場合、重大災害はどういう推移になっているのか、ちょっと教えていただきたいということが1点目です。 |
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マネジメントシステム、あるいは新しい法整備の中のリスクアセスメント等をこれからやっていくということですが、やはり中小企業がなかなかマネジメントシステムやリスクアセスメントを取り入れづらいような状況にあるのが中小企業ではないかと思いますので、その辺の中小企業に対する対策をどのようにお考えになっているのかということが2点目です。 |
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ちょっと私どもは不勉強でわからないのですが、メンタルヘルスのお話の中で、基準部の別添資料4-14の「実施主体」の支援事業の中で、平成17年3月にまとめられた「地域・職域連携推進事業ガイドライン」を踏まえてということですが、承知をしていないので是非教えていただきたいと思います。それから、派遣の関係で、最近いろいろ注目をされているわけではないのかもしれませんが、新卒の紹介型の派遣が話題になっております。東京の状況の中で、それをどのぐらい把握をされているのか、是非お聞きしたいという3点の質問です。 |
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1点は意見ですが、「多様な働き方が可能になる労働環境の整備」というところで、これはプロフィールもそうなのですが、多様な働き方が可能な労働環境の整備の中で、長期休暇や有給休暇の取得促進というのがタイトルに合うのかどうかという気がしています。多様な働き方を可能にするということは、例えばパートタイマーを選んだり、派遣を選んだりしたときに、正社員と同じような仕事をしていたら、均等待遇を実現するというようなものだったり、短時間正社員のような制度がきちんと整備されるなどというのが、多様な働き方を可能にする環境整備ではないかと思います。ネーミングがちょっと違うのではないかという気がしますので、その辺もし次年度以降あれば、変えていただいたほうがいいのではないか。何かちょっと違和感がありましたので、お願いをしたいと思います。 |
○ |
芳司安全課長 |
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1点目の重大災害についてお答えします。一度に3人以上の方が被災される災害のことを、我々は「重大災害」と呼んでおります。ご承知のとおり全国的に重大災害が増加しております。例えば一昨年来、大規模製造業において爆発等による災害が頻発しましたが、あのような災害が増加しています。東京都内においては、正確な数字は今手元に持っておりませんので、必要であれば、あとで改めてお答えさせていただきますが、重大災害の件数は増加しておりますが、工場の爆発など社会的に問題となるような重大災害はあまり多くはなかったかと思います。 |
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2点目のご質問ですが、マネジメントシステムについて、中小企業ではなかなかすぐ取り入れにくいのではないだろうか。これについては、一定の支援が必要ではないだろうかというご質問と存じます。まず、全国的な取組として、厚生労働省で中央災害労働防止協会とタイアップをして、促進をする、支援をするというような制度を行っています。東京労働局では独自にこれにプラスアルファして、きめ細かな指導を行う制度、我々は「モデル事業場制度」と呼んでおりますが、各監督署が毎年1つずつ、毎年、計18個の事業場を選定して、指導しております。この効果は決してその事業場だけということではなくて、その事業場を核にして、PR活動を行うなどにより、その地域に広めるということを目的に、モデル制度をやっているところです。このようなことを活用して、各監督署で広めていきたい。労働局についても、PRを図っていきたいと思っております。とりあえず以上です。 |
○ |
天野労働衛生課長 |
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資料別添4-14の関係の「働き盛り層のメンタルヘルスケア支援事業」の関係について、説明します。働く人の健康管理に関しては、50人以上の事業場であれば、産業医の選任という形で行っております。50人未満の事業場においては、産業医の選任義務がありません。このために、50人未満の事業場における産業保健サービスについては、現在、各労働基準監督署ごとに設置されている地域産業保健センターで、その関係を行うことになっております。そして、地域産業保健センター事業に関しては、都道府県労働局が地区の医師会と委託契約を結んで実施しているという流れになっております。 |
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「働き盛り層のメンタルヘルスケア支援事業」は、メンタルヘルスの問題が非常に大きくなっているなかで、50人未満の事業場においてもこれらの問題が出てくるのではないかということで、今年度から新しく始まった事業で、10月から実施準備を進めているものです。これは、東京・大阪・愛知の労働局は2センターで、その他の労働局では1箇所で、この事業を行うようになっております。資料にありますように、この事業においては、50人未満の事業場の事業者、労働者または家族等を集めて地域センターがセミナーを行う。また、それに関して、そのあと個別の相談を受けたいという方があれば、その相談を受けるという事業になっております。ただいま申しましたように10月からのスタートということでやっておりますので、現在、実施に向けて努力しているところです。 |
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なお、「実施主体」という中で出てきた平成17年3月に取りまとめられた「地域・職域連携推進事業ガイドライン」ですが、これは現在、地域保健と職域保健の連携ということで、都道府県または各区にある保健所等と連携をとって、地域における働く人の健康に資するため連携推進協議会を設置して、産業保健等の推進に資するということから、本年8月に「地域保健と職域保健の連携の推進ついて」ということで、本省から指示を受けているところです。このガイドラインは、それ以前に地域行政との連携のトライアルが行われ、この結果をまとめたものです。 |
○ |
清家会長 |
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では、新卒派遣についてお願いします。 |
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亀島需給調整事業部長 |
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新卒等の紹介予定派遣についての質問であったと思います。これについては、派遣事業、紹介事業両方の許可が必要になってくるわけです。これらを兼ねて行っている事業場についての統計も含めて、実は紹介予定派遣についての取扱状況について、申し訳ありませんが集計をしていないため、状況がわかりません。 |
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1点だけ申し上げるとすると、例えば今年度で言いますと1,000件以上の苦情相談がきています。その中で紹介予定派遣にかかるものは、きていないわけではないのですが、大変少ないということは申し上げていいかと思います。私が聞き及んでいる限りでは、派遣をしてそれが事業主の何らかの理由によって決まらなかったときに、そのことについてなかなか納得いかないというようなところで相談があったやに伺っています。件数自体は、私どもに相談という形で来られるものも含めて少ないということぐらいしか、現時点ではわかりません。それから、一般の個別指導の中では、それぞれの観点から点検をしていますが、そういった中での違反の指摘もほとんどないと聞いています。 |
○ |
清家会長 |
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ありがとうございました。ほかに何かご意見はありますか。 |
○ |
山崎(泰)委員 |
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どちらかというとその他になってしまうかもしれませんが、ここで障害者雇用についての説明、こちらのほうでメンタルケアの説明もいただいたのですが、最近大きな問題になってきているのが発達障害ですね。ADD、ADHDといわれる注意欠陥障害や注意欠陥多動性障害という人たちが、増えてきています。私も障害者の雇用の支援をしていますが、発達障害の質問がすごく多いです。 |
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実際に、厳密にいうと難しいところですけれども、その人たちは知的障害でもないので、例えば知的障害の手帳をもらってその形で就職することもできません。既に就職してしまっている高次脳障害の方などもきちんと就職しているのだけれども、実際に仕事をしてみるとできなかったり。そうすると、一般的にはただ仕事のできない人、覚えの悪い人で済まされてしまって、その結果退職に追いやられている方もいます。 |
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私は、この何年かで2名のADDの方をお手伝いしましたが、きちんとした医者に行ってカウンセリングをして投薬も受けてという形で、きちんと復職できています。ただ、中にはADDだと思って実際にそういう形で行ったら、知的障害だったという方もいて、どうやって知的障害で大学まで出たのだろうなどということもありましたが、その方はその方で対応しました。これは、使用者側の問題でもあるし労働者側の中にもそのような方たちがいて、不当な扱いを受けていることもあると思います。 |
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これがいまのところ何もこの発表の中に出てきませんでしたので、これからこのADDやアスペルガーというようないろいろな発達障害がありますが、どのような対応をされていくのか。またそのような方がいたときに、どこに相談をもっていけばいいのか。専門医が本当に少ない現状ですので、その辺をお聞きしたいと思います。 |
○ |
水谷職業安定部長 |
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発達障害については、我々も現在研修等を行いまして、まず私どもの職員がこの障害についてきちんと認識することが第一です。また現実に、このような方も私どもの窓口に相談に来られている例はあり、他の部位の障害者の方と同じ障害者専門の職業相談窓口で相談しております。新しい分野といいますか、最近特に注目された障害ですので、我々も勉強しながら取り組んでまいりたいと思っています。 |
○ |
北瀬委員 |
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資料5のいちばん最後の頁、別点5-3「定年の引上げ、継続雇用制度の導入関係」ですが、ここに書かれているように来年の4月1日から高齢者の雇用安定法が施行されます。ここで少し詳しく説明していただければよかったのですが、私の知っている範囲内では、これから企業、会社が原則として再雇用の制度がある場合にそれを望んだ場合は雇用するということになろうかと思います。現在労使協定などを見ましても、特に中小企業に多い傾向なのですが、要するに会社が認めた者になっています。したがって、来年そのような改定になるわけですから、一応本人が希望したら雇用できるというようなことになるわけですので、その辺りのところの周知徹底をしていただけるようにお願いしたいと思います。 |
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このような法律ができるのですが、ただこれを守らないという場合について罰則規定はそんなにありません。私が知っている範囲内では、大臣の助言や指導、更にそれがまた守られないということであれば勧告を受けることになるかと思います。そうなりますと、折角いい法律ができても尻抜けになってしまうのではないかと思います。したがって、守らない会社については最終的にはペナルティを設定したものがあってもいいのではないかと思います。これは、私の個人的な意見ですが、よろしくお願いします。 |
○ |
水谷職業安定部長 |
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来年の4月から確保措置が実施されるわけですが、ご承知のとおりこの基準づくりの問題は、いまおっしゃったように、客観的ではっきりした物差しで、公正でなければいけないわけです。この点は、我々もきちんと事業主に指導していきたいと思います。また罰則の問題ですが、法律にそのような規定はないわけで、私としてはおっしゃることはわかりますが、意見として承っておきます。 |
○ |
清家会長 |
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そろそろ時間ですが、まだあと1、2人いかがですか。 |
○ |
秋山委員 |
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雇用均等の件でお伺いします。先ほど次世代育成支援対策推進法の件でお話がありました。現在のところ策定と届出を推進しているということですが、今後その内容を各企業がどのように達成していくかが非常に重要となってくると思われますが、その件に関して、何か取組として考えられていることがありましたらお教えください。 |
○ |
菅原雇用均等室長 |
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いま督促状を出していますが、それで85%ぐらいまで提出されないかなと思っています。その後、提出していないところについては、次世代法第12条に基づく勧告というものがありますので、労働局長から勧告をします。ただ、書面1枚の勧告では提出しない企業もあろうかと思いますので、それにつきましてはほかの室も行っているのですが何度も電話をしたり、呼び出したりいたします。また、どのような計画にするか悩みをもたれている企業もあります。両立支援策を行うような年代の人がいない、高齢者ばかり、若年者ばかりという場合なのですが、そのような場合にはこのような対策もあるということもいろいろ事例を示したりしながら、最終的に出さないと勧告になるということで、粘り強くお話をして100%達成まで何とかもっていきたいと思っています。 |
○ |
久笠委員 |
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ポジティブ・アクションの件で2件質問があります。まず1件は表彰制度で、応募数が非常に多かったということです。東京都の場合、何社中何件ぐらいあったのかということと、業種の特徴はあったのか。 |
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もう1件は、私は普通に会社生活をしていくうえで、少子化対策の次世代法とは違ってポジティブ・アクションという言葉がどうも耳に入ってこないというか、世の中に浸透していないのではないかなと思います。表彰制度に応募してくる会社とそうではない企業との温度差が少しある気がするので、次世代法と同じように何か行動計画のようなものを設けて、届出を義務にすることが、ポジティブ・アクションを推進していくうえで有効なひとつ手段であると思います。そのような考えについて見解を伺いたいと思います。 |
○ |
菅原雇用均等室長 |
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まずポジティブ・アクションの応募企業ですが、確か17社だと思います。その中で12社が表彰されたということでした。ポジティブ・アクションに関しては、非常に重要なことだと思っていまして、私どもはいろいろ力を入れています。現在本省で均等法の改正の議論がなされていますが、その中でポジティブ・アクションをもっと浸透させていくためにはどうしたらいいかということで、いろいろ労使で活発な意見の交換がされているということは聞いています。 |
○ |
久笠委員 |
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業種などはわかりますか。 |
○ |
菅原雇用均等室長 |
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業種は、金融が結構多いです。あとは製造業や、もちろんスーパーや百貨店もあります。 |
○ |
久笠委員 |
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偏っているということではないですね。 |
○ |
菅原雇用均等室長 |
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そうですね、第2、第3次産業から出ているということです。 |
○ |
久笠委員 |
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ありがとうございます。 |
○ |
清家会長 |
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少し時間が過ぎていますが、もし使用者側の委員から何かありましたらお願いします。 |
○ |
石井委員 |
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資料の就職率23.5%という数字は、この数年の傾向ですが、少し低いような感じがします。32万4,000人が求職して、ハローワークを通して就職されるのが7万6,000人ということですから、就職の実態はハローワークのほかに民間の職業紹介で就職している人がかなり多いのではないかと思います。我々使用者側も、優秀な人材を採るために民間の有料職業紹介をいかにうまく利用するかが、人材確保のもっとも大事なことのひとつで、やはりお金がかかります。 |
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それから、最近非常に流行っているのは、インターネットによる転職サイトですね、これがかなり効果があるといわれています。先ほどハローワークは土曜日の7時までやっているので非常に有効だということでしたが、若い人たちはそういうインターネットを通して、自宅で夜遅くでも、十分転職する機会のある企業先を非常に容易に把握できる。そのようなことから考えますと、実態としてハローワークの役割というのは、どのようにお考えなのかを教えていただければありがたいです。 |
○ |
水谷職業安定部長 |
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先ほど就職率の話をしたわけですが、23.5%は低いのではないかというご指摘でございます。全国的にいえば、30%前後の水準にいっていようかと思います。いくらかよくなったと言っても23.5%ということで、全国平均からすると低い数字であることは事実です。 |
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本年度、私どもも25%、お見えになった方の4人に1人は我々のあっせんで就職していただこうと努力しているところです。先ほど、石井委員からインターネットの普及や有料職業紹介等、東京の場合求職方法は、いろいろあるわけです。我々としても、人材確保で皆様方のお役に立ちたいと思っており、当面今年25%を何としてでもクリアするように引き続き努力していきたいと思います。 |
○ |
石井委員 |
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直感的で失礼かもしれませんが、要するにハローワークは失業保険をもらうために通う所であって、実際にそこが職業を紹介してもらう所であるかどうかは、我々経営者側から見ると疑問を感じます。この間も商工会議所で本省の課長さんの話を聞きましたが、結局ハローワークの存在は、失業保険を給付する以上市場化テスト上でも必要である、という結論を出しているという話でした。何となく、私としてはその辺が理解できないところがありますので、質問したいと思います。 |
○ |
奥田労働局長 |
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全国のハローワークでの就職件数を見ますと、昨年度は215万人の人がハローワークを経由して就職をしているという事実があります。一方、民間の職業紹介機関を経由して就職した人の数は、一桁小さくなります。需給調整機関として、私はハローワーク網が果たしている役割は極めて大きいと認識しています。 |
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東京の場合、全国平均に比べて就職率が30%が23.5%まで下がるわけですが、先ほどご説明しましたように、都内だけでも派遣会社の数が毎月180から200社近く増えています。また民間の職業紹介機関も毎月50社近く増えているということに加えて、インターネットによる職業紹介が非常に増加していることも事実です。このような機関や媒体を使って就職している人の数も相当増えていると感じているわけで、その中で、東京のハローワークは年間15万人の方の就職の世話をしていますので、私は一定の役割を果たしていると思っています。 |
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ただお話がありましたように、ハローワークの企業に対するサービスが不十分ではないかということです。いままでは求人を受け付けますと、応募者があれば随時紹介をしていくというシステムだけで行っていますが、企業の方に聞きますと、そのやり方だと応募者が来るのを待っているような恰好になって、面接試験もバラバラにしなければいけないということで、極めて不都合だということでした。こうしたこともあり、最近、何月何日が選考日だということを決めていただければ都内、場合によっては近県からも応募者がありますので、その方々を一括して紹介して、その中から選んでいただくというような紹介の仕組も現実に始めているところです。企業の方からハローワークがもっと使いやすいようにという工夫を図りながら、利用していっていただきたいと考えています。 |
○ |
清家会長 |
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1つだけ研究者の立場で言いますと、どの国でも大体就職の経路でいちばん多いのは、縁故や自分で仕事を見つけてくるところです。そういう面では、公共職業安定機関経由の就職というのは、先進国はどこでも1、2割ぐらいの水準になっているかと思います。いま局長が言われたように、民間の職業紹介機関経由は、更に比率でいえばその10分の1ぐらいの比率が大体の相場だと思います。特に日本で公共職業紹介所経由の就職率が低いということはないかと思います。ただ企業側に対するサービスの向上の余地は大分あるかと思いますので、その辺を是非頑張っていただきたいと思います。それでは、大久保委員よろしくお願いします。 |
○ |
大久保委員 |
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一般論といいますか抽象論なのですが、一言経営側として申し上げます。先ほど労側の委員から、法律の義務の問題、あるいは罰則をもっとというお話がありました。直接的に挙げられたのは、ポジティブ・アクションと改正高齢法の問題です。ポジティブ・アクションにしろ改正高齢法にしろ、私は経営側から見てもこれは割合なだらかな前進をしていける法律だと思っています。そのような中で、実際これを守らない企業はおそらく中長期的には淘汰されてしまいますから、それが罰則になっていくと考えてよろしいのではないかという感じがします。 |
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例えば、改正高齢法などは、能力主義的なことで話が進められていく可能性が強いと思います。それから、能力主義にあっても、労働者個人も自分の力というものがある程度わかってくる。特に今度の場合には、労使協定で若干のバランスを取っていますので、その辺は非常にうまくできているのではないかと思います。したがって、このうえに次々と罰則を設けていくという考え方は、もう少し経営者を信用していただいていいのではないかと思っています。まさに労使協定は、労使で一生懸命考えていいものを作っていくということです。先ほど部長がうなずいていたものですから、私はちょっと心配になって発言をしたわけです。以上です。 |
○ |
清家会長 |
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ただいまの大久保委員の発言は、ご意見ということでよろしいですね。私の不手際もありまして、大分時間を超過してしまい申し訳ありませんでした。本日の議題はこれまでとさせていただきたいと思います。まだ何かご質問等のある方もいらっしゃるかと思いますが、もしありましたら適宜、直接事務局にいただきたいと思います。それではこれをもちまして「第3期第1回東京地方労働審議会」を終了します。本日はどうもありがとうございました。 |