四国全域で202事業場へ重点監督 ~若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組状況~
厚生労働省では、平成25年9月に、若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組として、全国的な対応を行ってきましたが、今般、四国地区(徳島、香川、愛媛、高知の各労働局)における取組状況を取りまとめました。
なお、全国の集計結果については厚生労働省発表資料をご確認ください。
1 「過重労働重点監督」の結果
平成25年9月を「過重労働重点監督月間」とし、若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対して集中的に過重労働重点監督を実施しました。詳細は資料1をご覧ください。
違反・問題等が認められた事業場に対しては、是正勧告書等を交付し、是正に向けた指導を行いました。是正がなされていない事業場については、引き続き、是正の確認を行っていきます。それでもなお、是正しない事業場については、送検も視野に入れて対応します。
【重点監督の結果のポイント】
(1) 重点監督の実施事業場数 202事業場(四国内4労働局の合計)
(2) 違反状況 170事業場(全体の84.2%)に何らかの労働基準関係法令違反
※(1)のうち、法令違反があり是正勧告書を交付した事業場
主な違反内容
◎ 違法な時間外労働があったもの 96事業場(47.5%)
◎ 賃金不払残業があったもの 71事業場(35.1%)
(3) 健康障害防止に係る指導状況
※(1)のうち、健康障害防止のため指導票を交付した事業場
◎ 過重労働による健康障害防止措置が不十分なもの 41事業場(20.3%)
◎ 労働時間の把握方法が不適切なもの 54事業場(26.7%)
2 「無料電話相談」の実施結果
9月1日(日)に全国8カ所(北海道、東北、関東甲信越、北陸・東海、近畿、中国、四国、九州・沖縄)で実施された無料電話相談のうち、四国地区で対応した相談の実施結果のポイントは以下のとおりです。詳細は資料2をご覧ください。
【実施結果のポイント】
★ 相談総件数 66件
★ 主な相談内容(複数回答)
(1) 賃金不払残業 36件(54.5%)
賃金不払残業の相談36件のうち、
◎ 労働時間の管理が不適切(一部不払) 11件(30.6%)
◎ 残業手当の定額払(一部不払) 10件(27.8%)
◎ 残業手当一切なし 8件(22.2%)
賃金不払残業の相談36件のうち、不払いとなっている時間外労働時間(1か月当たり)は、
◎ 80から100時間未満 12件(33.3%)
◎ 40から60時間未満 7件(19.4%)
◎ 100時間以上 6件(16.7%)
(2) 長時間労働・過重労働 35件(53.0%)
長時間労働・過重労働の相談35件のうち、
◎ 月80から100時間の時間外労働に関する内容 14件(40.0%)
◎ 月100時間を超える時間外労働に関する内容 11件(31.4%)
◎ 月60から80時間の時間外労働に関する内容 6件(17.1%)
3 職場のパワーハラスメントの予防・解決への対応
職場での実務に活用できる「パワーハラスメント対策取組支援セミナー」を、11月に四国内の4か所(11/18徳島市、11/19高松市、11/20松山市、11/21高知市)で開催し、パワーハラスメントによって若者を使い捨てにすることをなくすべく、労使をはじめ関係者に幅広く周知・啓発を行いました。
この記事に関するお問い合わせ先
労働基準部 監督課 TEL : 087-811-8918