治療と仕事の両立支援を推進する皆様へ

 労働安全衛生法に基づく一般健康診断において、脳・心臓疾患につながるリスクのある血圧や血中脂質などにおける有所見率は、年々増加を続けており、今後も、疾病のリスクを抱える労働者は増える傾向にあります。
 一方で、近年の診断技術や治療方法の進歩により、かつては「不治の病」とされていた疾病においても生存率が向上し、「長く付き合う病気」に変化しつつあり、労働者が病気になったからと言って、すぐに退職しなければならないとう状況が必ずしも当てはまらなくなってきています。
 そのため、事業場においては、労働者が病気を抱えながら仕事を続けていくことができるように、治療と仕事の両立支援にかかる取組を推進していくことが重要であり、それら事業場に対する支援や医療機関等における両立支援対策の強化が必要です。

 治療と仕事の両立支援にかかる取組の推進は、事業場が一定の就業上の措置や治療に対する配慮を行う労働者に対する一つの健康確保対策であるとともに、事業場における継続的な人材の確保、労働者の安心感やモチベーションの向上による人材の定着・生産性の向上、健康経営の実現、多様な人材の活用による組織や事業の活性化、組織としての社会的責任の実現、労働者のワーク・ライフ・バランスの実現といった意義があります。


 

お知らせ

      

福井県地域両立支援推進チーム

 平成29年3月にとりまとめられた「働き方改革実行計画」に基づき、両立支援の推進を図るため都道府県労働局では、自治体等の関係団体と連携し、事業場における両立支援に係る取組を効果的に実施できるよう支援するための地域両立支援推進チームを設置しています。
 福井労働局では、福井県内の関係団体を中心とした福井県両立支援推進チームを設置しています。

 

治療と仕事の両立支援に係る5か年計画

 福井県地域両立支援推進チームでは、福井県の企業等において疾病等の治療を要する労働者が治療と仕事を両立することがしやすい環境を整えることを目的として、令和4年度から令和8年度の5か年にかけての「治療と仕事の両立支援活動計画」を策定し、2つの目標を定め、治療と仕事の両立を支援するための取り組みを行うこととしています。  

【計画目標1】治療と仕事の両立支援制度の認知度の向上

 福井県の事業場及び福井県で就労する労働者並びに医療関係者を対象に、ガイドラインの認知度の向上を図るとともに、両立支援コーディネーターを増加させます。
 

 治療と仕事の両立支援のためのガイドラインは、治療が必要な疾病を抱える労働者が、業務によって疾病を増悪させることなどがないよう、事業場において適切な就業上の措置を行いつつ、治療に対する配慮が行われるようにするため、関係者の役割、事業場における環境整備、個別の労働者への支援の進め方を含めた、事業場における取組内容をまとめたものです。両立支援の取組はガイドランに沿って進めていきましょう。

    労働者が治療と仕事の両立を図るためには医療機関と事業場の連携が必要となりますが、現状、両者間の十分な連携が取れている場合は少なく、職場における積極的な支援の実施は難しい状況です。 そのため、労働者本人・その家族と医師・医療ソーシャルワーカー(MSW)などの医療機関側と産業医・衛生管理者・人事労務担当者などの事業者側の3者間の情報共有を行い、治療や業務等の状況に応じた必要な配慮内容やその見通しを整理して、労働者本人に提供する「両立支援コーディネーター」の配置・養成を進めていく必要があります。
                                                          福井県内の治療と仕事の両立支援に関する相談窓口を紹介しています。


 

【計画目標2】両立支援推進事例の収集

  治療と仕事の両立支援の課題となる、業務負担の調整や勤務制度整備について、参考となる事業場の取り組みを水平展開するため、治療と仕事の両立に積極的な事業場に支援制度を紹介するとともに、実際に行っている取組事例を収集し、公表します。
   福井県内で治療と仕事の両立支援に取り組んでいる事業場の取り組み内容を紹介しています。
 

この記事に関するお問い合わせ先

労働基準部 健康安全課 TEL : 0776-22-2657

 

 

福井労働局 〒910-8559 福井市春山1丁目1番54号 福井春山合同庁舎

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