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派遣労働者が112万人に増加
~平成20年度労働者派遣事業の事業報告集計結果(東京労働局管内)~
労働者派遣事業の事業運営状況については、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年法律第88号)第23条及び同法施行規則第17条並びに第19条の規定に基づき、派遣元事業主から事業年度毎に「労働者派遣事業報告書」が提出されているところである。
このたび、平成20年度中(平成20年4月1日から平成21年3月末まで)における、東京労働局管内に所在する一般労働者派遣事業所及び特定労働者派遣事業所の事業運営状況をとりまとめたので、その概要を公表する。
派遣労働者数(※1)・・・・約112万人(対前年度比 4.4%増)
・・・++
常用換算派遣労働者数(※2)・約52.0万人(対前年度比6.8%増)
・・・++
(1)一般労働者派遣事業
常用雇用労働者 | 205,886人 | (対前年度比 0.6%増) |
常用雇用以外の労働者(常用換算) | 233,928人 | (対前年度比 6.7%増) |
登 録 者 | 837,353人 | (対前年度比 3.6%増) |
登録者稼働率(常用換算 /) | 27.9% | (対前年度比 0.8ポイント増) |
(2)特定労働者派遣事業
常用雇用労働者 | 79,940人 | (対前年度比 27.5%増) |
(3)製造業に従事した派遣労働者数(平成20年6月1日現在)
一般労働者派遣事業 | 18,662人 | (対前年度比 6.5%増) |
特定労働者派遣事業 | 3,917人 | (対前年度比 1.2%減) |
派遣先件数・・・・・・・・・約43.3万件(対前年度比 7.2%増)
(1)一般労働者派遣事業 | 406,778件 | (対前年度比 5.8%増) |
(2)特定労働者派遣事業 | 26,553件 | (対前年度比 36.1%増) |
年間売上高・・・総額 2兆3,671億円(対前年度比37.5%増)
(1)一般労働者派遣事業 | 1兆8,879億円 | (対前年度比 37.2%増) |
(2)特定労働者派遣事業 | 4,793億円 | (対前年度比 38.7%増) |
派遣料金(8時間換算)(※3)
(1)一般労働者派遣事業 | 20,600円 | (対前年度比 2.6%増) |
(2)特定労働者派遣事業 | 28,578円 | (対前年度比 1.4%増) |
派遣労働者の賃金(8時間換算)(※4)
(1)一般労働者派遣事業 | 14,137円 | (対前年度比 3.9%増) |
(2)特定労働者派遣事業 | 18,464円 | (対前年度比 2.8%増) |
労働者派遣契約の期間
(1)一般労働者派遣事業 | 3ヶ月以下80.0%、3ヶ月を超え6ヶ月以下12.9% |
(2)特定労働者派遣事業 | 3ヶ月以下42.1%、3ヶ月を超え6ヶ月以下24.6% |
紹介予定派遣(※5)
(1)紹介予定派遣により労働者派遣された労働者数・‥‥
24,255人(対前年度比 3.4%減)
(2)紹介予定派遣で職業紹介を経て直接雇用に結びついた労働者数
15,458人(対前年度比 9.2%増)
全国と比べた場合の東京労働局管内の特徴
年間売上高は、全国の伸び率を大幅に上回った。(東京37.5%増、全国20.5%増)
派遣労働者数の伸び率は、全国とほぼ同じであった。(東京4.4%増、全国4.6%増)
派遣先の件数は、全国の伸び率を上回った。(東京7.2%増、全国0.5%増)
製造業における派遣労働者数の割合は全国に比べ低く、伸び率も低い。
(東京全体560,927人のうち製造業22,579人 割合4.0% 20.6.1現在)
(全国全体2,022,035人のうち製造業558,089人 割合27.6% 20.6.1現在)
(製造業 東京/全国 4.0% 伸び率:東京5.1%増、全国13.7%増 20.6.1現在)
登録者稼働率は、全国より若干下回った。(東京27.9%、全国28.7%)
派遣料金、派遣労働者の賃金は、全国に比べ2割以上高いが伸び率は低い。
派遣料金(一般) | :東京20,600円(2.6%増)、全国16,348円(16.5%増) |
(特定) | :東京28,578円(1.4%増)、全国23,337円(12.6%増) |
派遣労働者賃金(一般) | :東京14,137円(3.9%増)、全国11,254円(18.0%増) |
(特定) | :東京18,464円(2.8%増)、全国15,082円(16.0%増) |
※1
※2
※3
※4
※5
(参考1)
(参考2)
1.集計事業所数
平成20年度中に事業年度が終了し、報告書を提出した一般労働者派遣事業所数は5,531事業所(対前年度比23.0%増)、特定労働者派遣事業所数は9,280事業所(同39.0%増)、合計14,811事業所(同32.5%増)であった。
このうち派遣実績のあった事業所は、一般労働者派遣事業が4,165事業所(提出事業所に占める割合75.3%)、特定労働者派遣事業が5,954事業所(同64.2%)、合計で10,119事業所(同68.3%)であり、前年度の実績事業所比率69.0%を0.7ポイント下回っている。
なお、全国の報告書を提出した事業所全体に占める東京労働局管内の事業所の割合は、22.3%であった。
2.派遣労働者数
(1)
派遣労働者数は、1,123,179人(対前年度比4.4%増)と110万人を超えたが、増加率は全国(同4.6%増)とほぼ同じであった。
また、常用換算派遣労働者数(※6)は、519,754人(同6.8%増)であったが、増加率は全国(同13.7%増)を下回った。
なお、全国に占める東京労働局管内の割合は、派遣労働者数で28.2%、常用換算派遣労働者数で26.2%であった。
さらに詳しくみると、一般労働者派遣事業では、常用雇用労働者は、205,886人(同0.6%増)、登録者(※7)数は、837,353人(同3.6%増)であった。また、常用雇用以外の労働者の常用換算は、233,928人(同6.7%増)であった。一方、特定労働者派遣事業では、常用雇用労働者が、79,940人(同27.5%増)であった。
なお、派遣労働者数について、派遣実績のあった派遣元事業所あたりの平均をみると、一般労働者派遣事業で常用換算労働者数105.6人(前年度124.1人)、特定労働者派遣事業で常用雇用労働者数13.4人(同14.6人)といずれも減少した。また、登録者について、派遣実績のあった派遣元事業所当たり平均をみると201.0人(同236.6人)と減少している。
※6
※7
(2)
平成20年6月1日現在で、政令で定める26業務に労働者派遣されていた派遣労働者数のうち常用換算派遣労働者数を多い順にみると、以下のとおりであった。 表1
・事務用機器操作 | 189,843人 | (前年度170,614人) |
・ソフトウェア開発 | 44,637人 | (前年度 33,819人) |
・財務処理 | 33,472人 | (前年度 31,838人) |
・テレマーケティング | 32,343人 | (前年度 27,198人) |
なお、特定労働者派遣事業の常用雇用労働者に限れば、ソフトウェア開発(21,688人)、事務機器操作(6,011人)、機械設計(5,715人)などの業務に多く派遣されている。
3.製造業務への派遣の状況
平成20年6月1日現在で製造業務に従事した派遣労働者は、一般労働者派遣事業、特定労働者派遣事業合わせて22,579人(対前年度比5.1%増)となっているが、全業務の派遣従事者に占める割合は4.0%であり、全国の割合(27.6%)に比べ大幅に低い。
増加率についても全国の増加率(対前年度比13.7%増)に比べ下回っている。
4.派遣先
(1)
労働者派遣の役務の提供を受けた者(以下「派遣先」という。)の数は、一般労働者派遣事業では、406,778件(対前年度比5.8%増)、特定労働者派遣事業では、26,553件(同36.1%増)、全体で433,331件(同7.2%増)と増加しており、全国の増加率(0.5%増)に比べても上回っている。
全国の派遣先件数全体に占める東京労働局管内の割合は34.0%と前年(31.8%)より増加した。
(2)
派遣先数について、派遣実績のあった派遣元事業所当たりの平均をみると、一般労働者派遣事業では、98件(前年度113件)、特定労働者派遣事業では、4件(同5件)となっている。
5.売上高
(1)
労働者派遣事業に係る売上高は、一般労働者派遣事業では、1兆8,879億円(対前年度比37.2%増)、特定労働者派遣事業では、4,793億円(同38.7%増)、合計で2兆3,671億円(同37.5%増)となっている。
全国の労働者派遣事業に係る売上高全体に占める東京労働局管内の割合は30.4%で、前年(26.6%)より増加した。
(2)
派遣実績のあった派遣元事業所当たりの平均売上高をみると、一般労働者派遣事業で4億5,328万円(前年度4億280万円)と増加し、特定労働者派遣事業では、8,049万円(前年度8,056万円)とやや減少した。
(3)
売上高をランク別で見ると、売上高5,000万円未満が一般労働者派遣事業では1,566所で38.3%(全国7,104所36.4%)、特定労働者派遣事業は4,075所で70.2%(全国19,270所72.2%)を占めている。また、売上高10億円以上が一般労働者派遣事業では356事業所で8.7%(全国1,171所6.0%)、特定労働者派遣事業は58事業所で1.0%(全国174所0.7%)となっている。
6.派遣料金 表2
(1)
一般労働者派遣事業の派遣料金(8時間換算)平均は、20,600円(対前年度比2.6%増)であった。
全国16,348円(対前年度比16.5%増)に比べ、東京局管内は4,252円(26.0%)高くなっている。
政令26業務の種類別でみると、ソフトウェア開発が最も高く、28,199円、次いで事業の実施体制の企画・立案(26,318円)、セールスエンジニアの営業、金融商品の営業(24,892円)、アナウンサー(24,435円)となっている。
(2)
特定労働者派遣事業の派遣料金平均は、28,578円(対前年度比1.4%増)であった。
全国23,337円(対前年度比12.6%増)に比べ、東京局管内は5,241円 (22.5%)高くなっている。
政令26業務の種類別でみると、事業の実施体制の企画・立案(37,793円)が最も高く、次いで、セールスエンジニアの営業、金融商品の営業(35,207円)ソフトウェア開発(33,444円)、研究開発(32,636円)となっている。
7.派遣賃金 表3
(1)
一般労働者派遣事業の派遣賃金(8時間換算)平均は、14,137円と、前年の13,602円より3.9%増であった。
全国11,254円(対前年度比18.0%増)に比べ、東京局管内は2,883円(25.6%)高くなっている。
政令26業務の種類別でみると、事業の実施体制の企画・立案が最も高く、18,753円。次いでソフトウェア開発(18,419円)、通訳・翻訳・速記(17,404円)、セールスエンジニアの営業、金融商品の営業(17,326円)となっている。
(2)
特定労働者派遣事業の派遣賃金平均は、18,464円と前年の17,966円より2.8%増であった。
全国15,082円(対前年度比16.0%増)に比べ、東京局管内は3,382円(22.4%)高くなっている
政令26業務の種類別でみると、事業の実施体制の企画・立案が最も高く、23,894円。次いでセールスエンジニアの営業、金融商品の営業(22,335円)、ソフトウェア開発(20,384円)、調査(20,162円)、となっている。
8.労働者派遣契約の期間(※8)別比率 表4
一般労働者派遣事業では、80.0%が3月以下の契約であり、その割合は前年度(70.9%)より高くなっている。また、6月以下の契約期間が全体の92.9%を占めている。
特定労働者派遣事業では、3月以下が42.0%となっており、6月以下のものが全体の66.6%となっている。
※8
9.紹介予定派遣 表5
紹介予定派遣により労働者派遣された労働者数は24,255人(対前年度比3.4%減)で、派遣後の職業紹介を経て直接雇用に結びついた労働者数は、15,458人(対前年度比9.2%増)と増加している。
全国の紹介予定派遣で職業紹介を経て直接雇用された労働者数に占める東京労働局管内の割合は、40.8%となっている。