2  経験年数別にみた状況

就職賃金が「20万円未満」の人のうち、半数以上が「未経験」又は「1年未満」
就職賃金が「25万円以上」の人のうち、半数以上が「5年以上」
経験年数が就職賃金に反映されるピークは、45万円まで

 賃金階級別の就職者の分布を経験年数別にみると、「15万円未満」で就職した人のうち「未経験」または「1年未満」が占める割合が55.6%、「15~20万円未満」では51.2%となり、就職賃金20万円未満の半数以上が「未経験」又は「1年未満」の経験者であった。一方、25万円以上の階級では、経験「5年以上」がすべての階級で半数以上を占め、「30~35万円未満」で6割以上、「35~40万円未満」「40~45万円未満」で8割以上を占めた。
 経験年数が長いほど高い就職賃金に結び付く傾向であるが、その関係のピークは「40~45万円未満」となった。

第5表 就職者の賃金階級別経験年数構成比(単位:%)

15
万円未満
15~20
万円未満
20~25
万円未満
25~30
万円未満
30~35
万円未満
35~40
万円未満
40~45
万円未満
45~50
万円未満
50
万円以上
経験計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
未経験 46.3 43.2 33.8 20.5 12.3 6.2 7.4 12.5 3.6
1年未満 9.3 8.0 6.5 4.7 2.5 0.9 1.5 0.0 7.1
1~4年 14.2 19.3 20.4 19.7 17.5 8.0 4.4 12.5 10.7
5年以上 30.2 29.4 39.3 55.1 67.7 84.9 86.8 75.0 78.6

【図6】 就職者の賃金階級別経験年数の状況
【図6】 就職者の賃金階級別経験年数の状況

◆ 35歳以上の階級では就職者の半数以上が「5年以上」の経験者
◆ 55歳を境に「未経験」職種への就職者が増加

 就職者を年齢別、経験年数別でみると、「35~44歳」「45~54歳」「55~59歳」では、いずれも「5年以上」の経験者が半数以上を占めた。また「60歳以上」においてもほぼ半数近くが「5年以上」の経験者であった。
 年齢階級が上がるとともに減少傾向にあった「未経験」職種への就職が、55歳を境に再び上昇する結果となった。

第6表 就職者の経験年数別年齢別の構成比(単位:%)

年齢計 19歳以下 20~24歳 25~34歳 35~44歳 45~54歳 55~59歳 60歳以上
経験計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
未経験 33.8 80.2 59.1 38.4 24.7 24.3 31.2 33.9
1年未満 6.5 13.5 12.1 7.4 5.6 4.6 4.5 5.3
1~4年 19.0 6.3 26.5 27.2 16.8 12.3 12.0 11.6
5年以上 40.7 0.0 2.3 26.9 52.8 58.8 52.3 49.3

「ビル・寮・駐車場等の管理人」「警備員」「一般機械器具組立・修理」「清掃員・雑務員」では、就職者の半数以上が「未経験者」

 就職者を職種別に未経験者の割合をみると、「ビル・寮・駐車場等の管理人」「警備員」「一般機械器具組立・修理」「清掃員・雑務員」では半数以上を「未経験者」が占めた。また「金属加工の職業」「電気機械器具組立・修理」「製図工(トレース・CAD)」「電気工事作業者」「倉庫作業員」「配達員」でも、4割以上が「未経験者」となった。
 就職者のうち経験が「5年以上」の占める割合を職種別にみると、「看護師」が80.3%と最も多く、次いで「電気技術者」74.4%、「建築技術者」67.9%、「会社・団体の管理職員」67.7%、「調理人・バーテンダー」「機械・設備メンテナンス等」で60.0%となった。


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