2 経験年数別にみた状況

就職賃金が「15万円未満」の人のうち、半数以上が「未経験」又は「1年未満」
就職賃金が「25万円以上」の人のうち、半数以上が「5年以上」
経験年数が就職賃金に反映されるピークは、45万円まで

 賃金階級別の就職者の分布を経験年数別にみると、「15万円未満」で就職した人のうち「未経験」または「1年未満」が占める割合が56.3%、「15~20万円未満」では49.2%となり、就職賃金20万円未満の49.7%と就職者の約半数が「未経験」又は「1年未満」の経験者であった。一方、25万円以上の階級では、経験「5年以上」がすべての階級で半数以上を占め、「30~35万円未満」で6割以上、「35~40万円未満」で7割以上、「40~45万円未満」で8割以上を占めた。経験年数が長いほど高い就職賃金に結び付く傾向であるが、その関係のピークは「40~45万円未満」となった。

第5表 就職者の賃金階級別経験年数構成比(単位:%)
15万
円未満
15~20万
円未満
20~25万
円未満
25~30万
円未満
30~35万
円未満
35~40万
円未満
40~45万
円未満
45~50万
円未満
50万
円以上
経験計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
未経験 49.9 42.5 35.5 22.5 15.1 8.6 2.0 3.6 5.6
1年未満 6.4 6.7 6.3 3.3 3.7 3.3 2.0 3.6 0.0
1~4年 15.2 20.4 20.1 18.7 13.5 11.9 8.9 10.7 13.9
5年以上 28.5 30.4 38.1 55.5 67.6 76.2 87.1 82.1 80.6

図6 就職者の賃金階級別経験年数の状況
就職者の賃金階級別経験年数別の割合


35歳以上の階級では就職者の半数以上が「5年以上」の経験者
55歳を境に「未経験」職種への就職者が増加(第11表)

 就職者を年齢別、就職した職種での経験年数別でみると、「35~44歳」「45~54歳」「55~59歳」「60歳以上」では、いずれも「5年以上」の経験者が職種の半数以上を占めた。
  年齢階級が上がるとともに減少傾向にあった「未経験」職種への就職が、55歳を境に再び上昇する結果となった。

第6表 就職者の経験年数別年齢別の構成比(単位:%)
年齢計 19歳以下 20~24歳 25~34歳 35~44歳 45~54歳 55~59歳 60歳以上
経験計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
未経験 34.1 76.9 57.0 38.6 25.0 24.3 32.2 30.6
1年未満 5.7 10.3 13.7 6.7 4.3 3.4 2.8 3.3
1~4年 19.1 12.8 26.4 27.3 17.0 12.2 9.0 9.8
5年以上 41.1 0.0 3.0 27.4 53.7 60.1 56.0 56.4


就職者のうち「未経験者」が半数以上を占める職種は、「ビル・寮・駐車場等の管理人」「警備員」「一般機械器具組立・修理」「清掃員・雑務員」(第10表)

 就職者を職種別に未経験者の割合をみると、「ビル・寮・駐車場等の管理人」「警備員」「一般機械器具組立・修理」「清掃員・雑務員」では半数以上、「配達員」も49.3%と半数近くを占めた。また「情報処理技術者」「製図工(トレース・CAD)」といったコンピュータ技術を要する職種でも、4割以上が「未経験者」となった。  
  就職者のうち経験が「5年以上」の占める割合を職種別にみると、「看護師」が74.6%と最も多く、次いで「機械技術者」67.4%、「金属溶接・溶断の職業」66.7%、「建築技術者」66.2%となった。


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