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東京労働局発表
平成19年5月23日(水)




東京労働局総務部企画室
室  長      児玉  裕
統括労働紛争調整官 芦澤 忠昭
電話 03-3512-1609


平成18年度における個別労働紛争解決制度の利用状況

-労働局長のあっせん申請受理件数が大幅に増加-

 東京労働局(局長 大槻勝啓)では「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」に基づく個別労働紛争解決制度の運用を行っているが、平成18年度の利用状況は以下のとおりである。
(参考資料1、年度別個別労働紛争解決制度の利用状況、表1、図1、図2参照)
総合労働相談件数 122,374件 (4.0%増*)
民事上の個別労働紛争相談件数   19,590件 (10.6%増*)
助言・指導申出受付件数 546件 (10.9%減*)
あっせん申請受理件数  1,437件 (12.3%増*)
[*増減率は平成17年度の実績との比較]

 平成18年度において、都内21か所の総合労働相談コーナーには、年間12万件を超える総合労働相談が寄せられた。これらの相談の中で、労働関係法上の違反を伴わない民事上の個別労働紛争に関する相談は、2万件近くに達し、昨年度に引き続き制度発足以来最多となった。
  民事上の個別労働紛争に関する相談の主な内容は、「解雇」に関するものが全体の 26.7%を占めて最も多く、次いで「労働条件の引下げ」に関するものが13.0%「いじめ・嫌がらせ」に関するものが12.9%、「退職勧奨」に関するものが9.2%と続いている。
  平成18年度の相談内容の内訳をみると、平成17年度と比較し、解雇、労働条件の引き下げ等ほとんどの項目で件数が増加しているが、中でも、いじめ・嫌がらせ の件数の増加が目立っている。
(参考資料2、個別紛争解決制度の利用状況、第2図、第3図参照)
 これらの相談によっても、紛争の自主的解決に至らなかった事案については、民事上の労使間個別労働紛争の解決を図るため裁判外紛争処理制度として

労働局長が助言・指導を行う制度
紛争調整委員会があっせんを行う制度
を運用しているところであるが、この制度の利用状況は以下のとおりである。

1. 東京労働局長による助言・指導
 平成18年4月からの1年間に、労働局長の助言・指導の申し出があったものは546件で、平成17年度に比較し10.9%の減少となった。同期間に助言・指導の手続きを終了したものは、前年度からの繰り越し分を含めて544件であった。  このうち、労働局長が助言・指導を実施したものは329件であった。(残余は取下げ、打切りとなったものである。)
  助言・指導の申出内容についてみると、事業主からの解雇に納得がいかず、復職等を求めるものが、28.2%に当たる154件と最も多い。また、いじめ・嫌がらせが56件で10.2%と増加傾向にあり、続いて雇止めが50件で9.2%を占めている。なお、17年度に約10%を占めていた労働条件の引き下げについては、景気回復の影響もあって、約5%に半減しているのが目立った。(参考資料2、個別紛争解決制度の利用状況、第4図参照)

2. 東京紛争調整委員会によるあっせん
 平成18年度に、紛争調整委員会によるあっせんの申請があったものは1,437 件であった。
  前年度からの繰り越し分を含めて、平成18年度にあっせんの手続きを終了したものは1,392件、このうち、あっせん不参加524件、あっせん取下げ等80件を除いた788件について、実際に紛争調整委員会によるあっせんを実施した。
  あっせんにより、当事者間の合意が成立したものは525件で、合意に至った割合は66.6%であった(残余は取下げ、打切りとなったものである。)。
  あっせん申請の内容についてみると、解雇に関するものが最も多く全体の45.2%を占め、次いで、いじめ・嫌がらせに関するものが12.5%、労働条件引き下げに関するものが8.1%と続いている。
(参考資料2、個別紛争解決制度の利用状況、第5図参照)
  あっせん内容の典型的な事例としては、不当解雇に対して労働者が損害賠償を求めるものが挙げられるが、他に、企業内でのいじめ・嫌がらせ、セクシュアルハラスメントの事案においても、一部で金銭的な和解、謝罪等を含む合意が成立している。

  なお、助言・指導、あっせんの具体的な事例は参考資料3のとおりである。 


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