別添
送 検 事 例

1 労働基準法関係
(1) 賃金不払(強制捜査)事案(労働基準法第24条)

 健康マット等の輸入販売を営む被疑者は、労働者2名に対し、平成17年6月分賃金合計391,330円を所定支払日に支払わなかった。また、労働者1名に対する平成18年7月分賃金148,370円を所定支払期日に支払わなかった。
  平成15年1月以降、被疑者は社名や法人を変更することにより、労働者を雇い入れては賃金不払いを発生させ、労働基準監督署の是正勧告に従わず、賃金不払いを繰り返してきた。本件については証拠収集のため捜索差押を実施する等により捜査を行った。

(足立署管内 小売業)

(2) 賃金不払残業(労働基準法第37条第1項)

 弁当の製造販売等を営む会社の代表取締役と管理課長が、労働者10名に対し、平成17年4月から同年6月までの間、時間外労働を行わせたにもかかわらず、割増賃金総額2,965,085円を各所定支払期日に支払わなかったもの。

(大田署管内 食料品製造業)


2 労働安全衛生法関係
(1) 安全通路設置保全義務違反に伴う死亡事故(労働安全衛生法第23条)

 有料道路料金所で料金収受員に業務を行わせるにあたり、安全な通路を設けることなくETCレーンを横断させていたもの。渋谷署管内では平成17年9月トラブル対応のため、八王子署管内では平成18年6月一般レーンのブースで就労するためETCレーンを横断しようとした収受員がトラックにはねられ死亡した。

(渋谷署、八王子署各管内 その他の事業)

(2) 労災かくし(労働安全衛生法第100条)

 エレベーターの改修・据付工事を営む会社が、平成16年8月に労働者Aに関して53日間、平成17年10月に労働者Bに関して56日間、それぞれ休業を要する災害が発生したにもかかわらず、労働基準監督署長に対して労働者死傷病報告を提出しなかったもの。

(足立署管内 機械修理業)

(3) アスベスト除去作業時の義務違反(労働安全衛生法第88条、同法第22条第1号)

 既存のビル内部階段の天井材を除去する工事において、当該天井材はアスベスト等が吹き付けられたものであるから元請事業者は着工14日前までに作業計画届を労働基準監督署長に届け出なければならないのにこれを行わないまま作業を開始し、下請事業者はあらかじめ当該天井材のアスベスト等の使用の有無を調査し記録しなければならないのに、これを行わないまま労働者に除去工事を行わせたもの。

(三田署管内 その他の建築工事業)

(4) 墜落死亡事故(労働安全衛生法第21条)

 コンサート会場の舞台ステージの大道具設営作業現場において、足場の最上層の作業床(高さ12.4m)にて水槽設置作業を行わせるにあたり、作業床の端に手すりを設ける等墜落による危険防止措置を講じないまま作業を行わせていたため、作業員が足場から墜落し、死亡したもの。

(中央署 その他の事業)


このページのトップに戻る

東京労働局標章 〒102-8305 東京都千代田区九段南1-2-1                            

Copyright(c)2000-2017 Tokyo Labor Bureau.All rights reserved.