岐阜労働局長がベストプラクティス企業を訪問しました。
岐阜労働局長・岐阜労働局働き方改革推進本部によるベストプラクティス企業の職場訪問結果
1 要請文の交付を行いました。
岐阜労働局長、岐阜労働局働き方改革推進本部参与である岐阜県健康福祉部子ども女性局長等から、株式会社
可児LIXILサンウエーブ製作所工場長の宮尾さんに長時間労働の削減を含めた「働き方改革」の要請文の交付を
行いました。(写真1)
2 取組状況の説明がありました。
続いて宮尾工場長から以下の主旨の取組状況説明を受けました。
[1]時間外労働削減の取組
(1) 時間外労働削減のため、「時間外労働の半減、80時間超ゼロ」を目標に設定し、業務の平準化(一部の人に
過負荷がかからないよう業務を分散する)、業務の共有化(その人しかできない仕事を減らす)の取組を積極的
に進めている。
(2) 時間外・休日労働は、時間外・休日労働に関する協定届(36協定届)を遵守するため、毎週の幹部ミーティング
において各週の時間外労働の状況を個別にチェックし、上限時間等が範囲内になるよう管理者を介し時間外労
働の削減についてきめ細かく指導している。
(3) 取組の結果、約3年前には最大で月100時間を超える時間外労働があり、時間外労働が月80時間超の者は月
間で、25年には最大3名あったが、26年以降には36協定届の範囲内で常態として月80時間を超えることはないよ
う削減することに成功し、さらなる削減を目指している。
[2]休暇取得促進の取組
(1) 時間単位年休制度、計画的付与制度を導入しているほか、ゆとり休暇(3日/年)、メモリアル休暇(2日/年)等
の各種休暇制度を設け、取得を積極的に奨励している。
また、本年10月には5日間の連続休暇取得推奨を全社員に呼びかけ、仕事への活力をもち続け、日々やりがい
を感じながら働ける環境づくりを始めている。
(2) 取組の結果、年休の取得率は平成27年で平均9.8日(26年より2.0日増加)あり、連続休暇を取得する者も年々
増加しており、一層の取得率向上を目指している。
[3]多様な社員制度導入の取組
本年3月からは、パート労働者から社員に転換ができる社員登用制度を新たに導入しており、それぞれの希望に
応じた働き方を提供できるような制度を導入している。
[4]その他職場環境改善の取組
(1) 育児休業制度は対象者のほとんどが利用し、育児休業を取得しており、かつ取得者の97.9%が職場復帰を果た
している。
(2) 女性活躍促進の取組を進めており、女性社員で「Women's Network」を立ち上げ、女性が働きやすい職場環境
づくりを進めている。
3 従業員等との意見交換を行いました。
続いて、岐阜労働局長等と5名の従業員が意見交換を行いました。(写真2)
岐阜労働局長等の問いかけにそれぞれの立場から働き方改革や会社の取組等について意見が出されました。
働き方の見直しについては、男女の考え方の違いや介護の問題などいろいろ課題があるといった意見が出されま
した。
また、会社の取組に対しては、
「子どもと接する時間が増えた。」
「かなり改善された。チームで仕事を行うようになった。」
「時差出勤で時間外労働削減に効果があった。」
「育児のため前後30分づつ、計1時間の時間短縮をしているが、子どもの幼稚園への送迎ができてありがたい。
仕事と育児が両立できている。」
「メモリアル休暇は計画的に取得できている。」
などといった活発な意見が出されました。
4 企業トップとの意見交換を行いました。
続いて、宮尾工場長ほか企業側の4名の方から会社の取組等について、意見交換を行いました。
「1人の仕事をチームの仕事へ」をキーワードに見直しを行っており、「ベテランに付いていた130の仕事を分けて標準
化した。」との説明がありました。
また、女性の活躍促進では昨年10月からの活動で、休憩時に利用できる食堂の本棚設置等女性目線での16件の改
善がなされているとの報告がありました。
さらに、今後特に力を入れたい取組についてお聞きしたところ、「全従業員が5日の連続休暇を取得できるようにし
たい。」とのことでした。
5 まとめ
岐阜県からは優秀な人材確保のためにも子育て支援に取り組むエクセレント企業制度の紹介がなされてました。
岐阜労働局長からは、素晴らしい取組であるので今後も一層取組の推進をお願いしたいと要望し職場訪問を終え
ました。
この記事に関するお問い合わせ先
労働基準部 監督課 TEL : 058-245-8102