平成24年度上半期 個別労働紛争解決状況

 

個別労働紛争の相談は増加

労働相談利用状況とりまとめ

~ 平成24年度上半期(4月~9月)の個別労働紛争解決制度利用状況

と助言・指導、あっせんによる早期解決について ~

 徳島労働局では、平成24年度上半期における個別労働紛争解決制度における相談、助言・指導、あっせんの運用状況を取りまとめた。

 今年度以降の改正労働契約法、改正労働者派遣法、障害者虐待防止法、改正高年齢者雇用安定法の施行に伴い、個別労働紛争解決制度の利用をこれまで以上に呼びかけるとともに、関係機関との連携をより一層進めることとしている。

【平成24年度上半期の相談、助言・指導、あっせん件数】

総合労働相談件数・・・・・・・・・・・・5,108(16.3%)

民事上の個別労働紛争相談件数・・・・・・・841( 2.6%)

助言・指導申出件数・・・・・・・・・・・ ・72(10.0%)

あっせん申請受理件数・・・・・・・・・・・・28(12.0%)

(増減%は平成23年度上半期との比較)

【助言・指導】         【あっせん】

解決率   70.3%    解決率    70.6%

平均処理期間 11.7日   平均処理期間 21.1日

『 迅速、かつ高い解決率 』

 

............................................................................................................................................................... 

1.相談受付状況

 相談の件数は、徳島労働局、県内の労働基準監督署及び公共職業安定所に寄せられた相談を集計している。主に相談対応をするのは、徳島労働局、労働基準監督署に配置している総合労働相談員である。

 平成24年度上半期の半年間に寄せられた様々な相談は、5,108(昨年同期6,102)16.3%減少した。これらの相談の内、労働関係法上の違反を伴わない解雇、労働条件の引き下げなど、いわゆる民事上の個別労働紛争に関する相談は841(820)2.6%増加した。

 平成24年度上半期の民事上の個別労働紛争に係る相談内容の内訳は、「その他の労働条件」以外では「解雇」に関するものが194(19.2%)と最も多く、前年同時期に比べ件数が9件増加した(0.4%)。「いじめ・嫌がらせ」に関するものは146(13.1%)となっており、減少したとはいえ相談全体の14.5%を占めており、平成20年度以降の各年度が13.0%、13.8%、15.6%、17.0%と依然として相談割合の高い状態が続いている。(第2図)

 なお、解雇(普通解雇、整理解雇、懲戒解雇)194件の内訳は、「普通解雇」160件、「整理解雇」11件、「懲戒解雇」23件である。


 紛争の内容の詳細は別紙1の2(3)のとおり「労働条件の引下げ」が平成23年上半期69件から平成24年度上半期100件へと増加が特に目立つ。

2.徳島労働局長による助言・指導及び紛争調整委員会によるあっせんの受付状況

 平成24年度上半期の当該制度に係る助言・指導申出件数は72件、あっせん申請受理件数は28件となっており、昨年同期に比べ前者は減少し、後者は増加している

 助言・指導では「普通解雇」、「その他の労働条件」、「いじめ・嫌がらせ」の内容が多く、あっせんでは「普通解雇」、「いじめ・嫌がらせ」が主な内容となっている。(参考:別紙1の3(1)、4(1))

 平成24年度上半期において助言・指導を実施した64件のうち、解決が確認されたものが45(解決率70.3%)、平均処理日数は11.7であった。

 同じくあっせん処理を終了した27件のうち、「解決(合意)」が12(あっせんに参加した17件のうち解決率70.6%)であった。「あっせんに不参加」が9件、「あっせんの結果不調」が5件、「取下げ」が1件である。あっせん処理の平均処理日数は21.1であった。

【助言の例】

概要

 残っている年次有給休暇を消化して退職しようと考えていたが、会社から示された残りの年次有給休暇の日数が少なかった。当初考えていた日数で年次有給休暇を取得して退職したい。

結果

 会社規定をもとに労働者と話し合うよう助言を行ったところ、話し合いが持たれた結果、当初考えていた日数ではないが納得がいく日数を年次有給休暇として扱ってもらえて退職することになったと労働者から連絡があった。

【あっせんの例】

概要

 工場の製造担当として勤務していたが、納得いく説明がないまま解雇された。不当な解雇に対し、経済的、精神的損害に対する補償金を支払ってほしい。

結果

「会社側に落ち度が無いとは言い切れない」と会社側があっせんに応じ、精神的な損害に理解を示し、○万円を支払うことで合意した。


................................................................................................................................................................................................................... 

 

別紙1

徳島県の個別労働紛争解決制度の運用状況(概要)

(平成2441日~平成24930)

※括弧内は平成23年度上半期の実績

1.総合労働相談コーナーに寄せられた相談  5,108(6,102)

 相談者の種類

  労働者  2,439(2,417)    事業主  1,825(2,411)     その他  844(1,274)

2.民事上の個別労働紛争に係る相談の件数   841(820)

(1)相談者の種類

  労働者  674(618)        事業主   93(111)        その他  74(91)

(2)労働者の就労状況

  正社員    207(286)  パート・アルバイト 117(117)  派遣労働者 26(16)

  期間契約社員  67(84)   その他       424(317)

(3)紛争の内容(※内訳が複数あるため合計は841件にならない。)

 普通解雇

160(152)

整理解雇

11( 13)

懲戒解雇

23( 20)

 労働条件の引下げ

100( 69)

退職勧奨

50( 46)

出向・配置転換

37( 28)

 採用内定取消

8(  2)

雇止め

36( 23)

自己都合退職

90(117)

 その他の労働条件

214(203)

募集・採用

11( 25)

雇用管理等

10( 14)

 いじめ・嫌がらせ

146(168)

その他

112(106)

3.都道府県労働局長による助言・指導の件数

(1) 助言・指導の申出の受付を行った件数   72(80)

労働者の就労状況

  正社員    25(44)  パート・アルバイト 13(18)  派遣労働者 7(3)

  期間契約社員  9(12)  その他       18( 3)

紛争の内容(※内訳が複数あるため合計は72件にならない。)

 普通解雇

21(17)

整理解雇

0(1)

懲戒解雇

1(2)

 労働条件の引下げ

8( 6)

出向・配置転換

3(4)

退職勧奨

5(2)

 採用内定取消

2( 1)

雇止め

4(3)

自己都合退職

6(4)

 その他の労働条件

14(17)

募集・採用

1(5)

雇用管理等

1(3)

 いじめ・嫌がらせ

10(14)

その他

10(7)

(2) 助言・指導の手続を終了した件数   68(80)

 終了の区分

   助言を実施 64(74)(うち解決したもの 45(43))  指導を実施 0(0)

  取下げ    3( 6)  打切り      1( 0)   その他   0(0)

4.紛争調整委員会によるあっせんの件数

(1) あっせんの申請の受理を行った件数  28(25)

労働者の就労状況

  正社員    11(19)  パート・アルバイト  3(4)  派遣労働者 4(1)

  期間契約社員  5(1)  その他        5(0)

紛争の内容(※内訳が複数あるため合計は28件にならない。)

 普通解雇

7( 7)

整理解雇

0(3)

懲戒解雇

1(0)

 労働条件の引下げ

3(10)

出向・配置転換

2(0)

退職勧奨

2(0)

 採用内定取消

0( 0)

雇止め

2(0)

自己都合退職

1(1)

 その他の労働条件

3( 0)

雇用管理等

0(0)

いじめ・嫌がらせ

7(2)

 その他

3( 3)

(2) あっせんの手続を終了した件数   27(21)

 終了の区分

 当事者間の合意の成立 12(11)(うち解決したもの  12(11))  申請の取下げ  1(1)

 打切り        14( 9)(うち不参加      9( 4))  その他     0(0)

徳島労働局 〒770-0851 徳島市徳島町城内6番地6 徳島地方合同庁舎

Copyright(c)2000-2011 Tokushima Labor Bureau.All rights reserved.