熱中症の症状と重症度分類


分類
症状


T度(軽度)

めまい・失神

「たちくらみ」とういう状態で、脳への血流が瞬間的に不充分になったことを示し、“熱失神”と呼ぶこともある。運動をやめた直後に起こることが多いとされている。脈が速くて弱くなり、顔面蒼白、呼吸回数の増加、唇の痺れなどもみられる。)


筋肉痛・筋肉の硬直
(筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴う。発汗に伴う塩分(ナトリウム等)の欠乏により生じる。“熱けいれん”と呼ぶこともある。全身のけいれんはこの段階ではみられない。)


意識 正常   体温 正常   皮膚 正常   発汗 (+)



U度(中等度)

頭痛・吐き気・嘔吐・下痢・倦怠感・虚脱感・失神・気分の不快・判断力や集中力の低下、いくつかの症状が重なり合って起こる。

(体がぐったりする、力が入らないなどがあり、従来から“熱疲労”と言われていた状態。放置あるいは誤った判断を行えば重症化し、V度へ移行する危険性がある。)


意識 正常   体温 〜39℃   皮膚 冷たい  発汗 (+)



V度(重度)

意識障害・けいれん・手足の運動障害・おかしな言動や行動・過呼吸・ショック症状などが、U度の症状に重なり合って起こる。

(呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にガクガクとひきつけがある、真直ぐ走れない・歩けないなど。)


高体温
(体に触ると熱いという感触がある。従来から“熱射病”や“重度の日射病”と言われていたものがこれに相当する。)